感泣亭

愛の詩人 小山正孝を紹介すると共に、感泣亭に集う方々についての情報を提供するブログです。

顕彰の仕方

2010年10月05日 | 雑感
感泣亭の活動をしていてつくづく感じることがある。
それは、これからの個人の顕彰の仕方についてである。

例えば、先日立原道造記念館の「休館」の集いに顔を出した。

確かに立原道造という詩人は傑出した詩人であることは確かだが、
一人で成り立っているわけではないということだ。
例えば、書簡集だ。
様々なつながりの中で立原という詩人がいるということだ。
歴史的にという面もある。様々な人の影響を受けて立原がおり、
その立原が様々な人に影響を与えたという形で彼が存在する。
そうした、縦と横と様々な糸の結節点に立原は存在する。

近代個人主義というやつは、そうした関わりを捨象して、個人だけを取り出すという立場に立っているように思うが、その時代は過ぎたのではないか。
とりわけ、現代の日本を見ると、その感を強くする。

小山正孝の顕彰の仕方についても、同じだ。歴史的なつながり、同じ時代を生きた人々、その後のこと。そして、時代を明らかにすることが必要なのではないかと強く感じている。