杉浦明平の研究家である若杉美智子さんから「風の音」の13号をいただいた。
「風の音」は、若杉さんの個人雑誌である。
わずか15ページの小さな雑誌だが、ご挨拶から、図書館の話のコラムまで、実にバラエティに富み、総合誌の趣すら感じられる。
その中核にあるのは、「文学逍遥-雑誌『未成年』とその同人たち-」の連載だ。
これは、彼女が雑誌「海風」に連載している「草には草の花が咲く-杉浦明平伝」と対をなしている。
研究は、微に入り細に入りかゆいところに手が届くまで検証されており、当時の面影を彷彿とさせる。
今号では、『未成年』が終焉せざるを得なくなるその事情について、立原と寺田の対立や兼井連について述べられている。
「風の音」の中には、「食」や「旅」のコラムもある。
これが、また愉快だ。
「食」では、長寿食を、「旅」は、流氷を見に行く 砕氷船ガリンコ号の話。
思わず笑ってしまう。
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