KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

マラソンを愛する皆様、こんにちは。
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日本マラソン大賞2015講評 vol.2

2016年01月26日 | 日本マラソン大賞
パソコンが不具合でメンテナンスに出していたので、更新が遅れてしまった。早くしないと2月になってしまう。

まずはお詫びから。昨年、大晦日に発表したマラソン大賞2015。選ばれるべき選手を落としていたので、約4週間遅れで数名追加した。まずは、


◎ベスト市民ランナー賞

昨年の愛媛マラソンに一般参加でエントリーして優勝した和田荘平を選んだ。廃部になった四国電力陸上部に所属していたランナー。郷里の徳島の支店に配属となり、社業に専念しつつもランニングは続けていて、一昨年の福岡でも2時間19分台でゴールしていた。昨年の愛媛は強風と霙が降りしきる生憎のコンディションで、サブ20は果たせなかったが初出場で初優勝。実況アナが引用した、
「走るのをやめるかどうかは会社でなく、自分が決める。」
という彼の言葉がとてもいい。

◎努力賞

東京で初サブテンをマークした佐野広明と五ヶ谷宏司に、ベルリン8位の田中智美、シカゴ4位の福士加代子を加えた。いずれもWММ大会で自己ベストを更新したか、上位に入賞したランナーである。これは、世界選手権入賞と同格の成績だ。代表選考レースで優勝しながら代表から外れた田中だが、やや物足りなさは残るものの実力は証明できたと思うし、33歳の福士のセカンドベストでシカゴ入賞は立派の一言。そう言えば、佐野も五ヶ谷も、シカゴで入賞を経験している。4人ともリオ五輪の代表有力候補である。

◎敢闘賞

今年もまた、マラソン界の話題の中心は「公務員ランナー」川内優輝だった。昨年もマラソンに13回出場して優勝5回、WММ大会であるニューヨークで6位入賞と健闘しているものの、一昨年暮れに痛めた足が治り切らず、今年はついに1度もサブテンをマーク出来ず。リオ五輪選考レースだった福岡でも8位と収穫の少ない年ではあったが、昨年最大の「成果」は、ラグビーW杯で、日本が南アフリカを下した翌日に同国のケープタウンのマラソンに出場し、沿道からブーイングを浴びながら走る、という得難い経験をしたことであろう。ラグビー日本代表「奇跡の勝利」の裏側のこぼれ話として、記憶しておいてもいいだろう。
ロンドン五輪の惨敗以後、低迷が続いた重友梨佐だが、大阪のカムバック。物議を醸した代表選考で世界選手権の代表に選出されるも14位に終わった。しかし、「ロンドンで燃え尽きていない。」ことは証明できた。天満屋陸上部5大会連続五輪代表選出は彼女の走りにかかっている。

◎殊勲賞

福岡国際で3位の佐々木悟。たとえ外国人との優勝争いには負けても、粘りの走りで日本人トップは確保する「旭化成らしい走り」を久しぶりに見た。16年ぶりに旭化成からの代表選出を期待したいが、東京、びわ湖で好タイムの日本人ランナーが続出すれば代表からはみ出してしまうだろう。旭化成びいきの自分には心苦しいところだ。
2014年の新人賞前田彩里が昨年の日本人トップの2時間22分48秒をマーク。世界選手権は13位に終わったが久しぶりの22分台を評価したい。

※殊勲賞に選ばれるべきランナーを外していた。ロッテルダム・マラソンで8年ぶりに日本人優勝を果たした加藤麻美を追加させていただく。

◎優秀選手賞

「元祖山の神」が東京で2時間7分39秒の日本歴代6位をマーク。僕にとっては、「今、一番日の丸を付けて走らせたいランナー」である。それだけに、世界選手権の欠場は本当に残念だった。それも足の故障ではなく髄膜炎というのが衝撃的だった。回復は順調だったようで、12月の甲佐10マイルやニューイヤー駅伝では好走を見せている。東京でのカムバックが楽しみである。
世界選手権で7位入賞の伊藤舞。今回より世界選手権での入賞で五輪代表の内定が決まるようになったが、これも今更言ってはいけないが、もし。堀端広明と赤羽有紀子がロンドン五輪代表に選ばれていたら…、いやいや、過去は振り返るまい。伊藤の持ち味は粘り。かつての嶋原清美のように、「メダルに手は届かなくても、8位以内には確実にゴールする。」ランナーだ。2大会連続して入賞をも逃している日本の女子マラソンには、必要な存在である。


そして、2015年最優秀選手は「該当なし」とした。五輪前年にこれでいいのかと思うが、これが現実だ。しかし、今年のリオ五輪、僕は楽観も絶望もしていない。マラソンは決して、「日本人がメダルを取って当たり前」の競技ではない。(そもそも、そんな競技ないやろ?)

昨年は、僕自身、かつては夢中になっていたさまざまなことから離れていた。マラソンも同様。このブログの更新も滞りがちだった。今年は本当にいろんな部分で「復活」を目指している。


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