絶対的幸福と相対的幸福(あんしん&安全) 全ての人間は尊厳を持っており、敬意と尊敬に値いします。

安全とはリスクが受容できるレベルより低いこと。
安心とは、リスクの存在を忘れることができている心理状態。

「いじめられ行たし行けぬ春の雨」--- 小林凜君

2015年11月28日 08時05分06秒 | 短歌

「いじめられ行たし行けぬ春の雨」

小林凜君
『ランドセル俳人の五・七・五』(ブックマン社)の著者
http://news.livedoor.com/article/detail/7648741/
 

「きっぱりと『いじめた方が悪いです』 凛とたちゐて一輪の百合」

 尾崎 大誓


--公明新聞--コラム「北斗七星」--11月25日2015年
 

少し前に朝日新聞の『歌壇俳壇』で『ランドセル俳人の五・七・五』(ブックマン社)の著者小林凜君の名を見つけた。不登校だった少年。2年前に<いじめられ行きたし行けぬ春の雨>の句に引かれ同著を読んだことがある。

◆そこに記されていた母親の言葉にはぞっとした。「子どもが訴えても教師に隠ぺいされては子どもに救いはない」「学校の冷酷な対応にともすればくじけそうになった」「いじめから保護されぬ無法地帯」……

◆同じ教師でも次のような人もいる。「先生に会わなかったらおそらく違う人間になっていた」と感謝の思いを語るのは、コメディアンの池乃めだかさん。幼いころ父が家出し、中2から独り暮らし。新聞配達や生活保護で学校に通った。

◆彼の支えは小学5、6年時の担任。担任は池乃さんの通知表に余白がなくなるほどメッセージを書き励ました。中学進学後も「がんばってるか」と家を訪ねた。『わたしの失敗』(産経新聞)で知った◆文部科学省の再調査によると全国の小中高などで把握されたいじめは約18万8千件。小学校では初めて12万件を超え過去最多。いじめを苦にした自殺も残念ながら後を絶たない。

◆「この日本には、いじめられている人がたくさんいる」(前掲の小林君)。そんな社会はやはり異常だ。政治の責任は重い。
(六)

 

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パリ-11.13-金曜日-仏人映画ジャーナリスト、アントワーヌ・レリスさん「負の連鎖は断ち切れるか?」

2015年11月20日 18時47分02秒 | 命 ” いのち”

パリ-11.13-金曜日
-仏人映画ジャーナリスト、アントワーヌ・レリスさん

-負の連鎖は断ち切れるか?
 

「涙よりあふるるものはなきものに君憎まずかテロルのあした」

「喪失に寝(い)ねざりしあかつきに怒り選ばず血涙の果て」

「憎しみは悪への屈服か たましひよ自由の一歩テロルを超えて」
 

尾崎 大誓--11-20-2015
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パリ在住の仏人映画ジャーナリスト、アントワーヌ・レリスさん(34)が書いた。13日夜にコンサートホール「ルバタクラン」で起きたテロで妻エレンさん(35)を失った。

 「金曜の夜、最愛の人を奪われたが、君たちを憎むつもりはない」という書き出しで始まる文章は、妻の遺体と対面した直後に書いた。

 「君たちの望み通りに怒りで応じることは、君たちと同じ無知に屈したことになる」と憎しみを否定。「君たちの負けだ。(略)幼い息子の幸せで自由な日常が君たちを辱めるだろう。彼の憎しみを勝ち取ることもないのだから」と、1歳半の息子と2人で普段通りに暮らし続けることを宣言している。

 文章は19日現在、フェイスブック上で20万回以上共有され、「あなたの言葉は武力よりも強い」などと多くのメッセージが寄せられている。

 レリスさんは17日、仏ラジオに「文章は、幼い息子を思って書いた。息子には、憎しみを抱かず世界に目を見開いて生きていってほしいから」と語った。(パリ=渡辺志帆)

朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASHCM5V6YHCMUHBI029.html
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 金曜の夜、君たちは素晴らしい人の命を奪った。私の最愛の人であり、息子の母親だった。でも君たちを憎むつもりはない。君たちが誰かも知らないし、知りたくもない。君たちは死んだ魂だ。君たちは、神の名において無差別な殺戮(さつりく)をした。もし神が自らの姿に似せて我々人間をつくったのだとしたら、妻の体に撃ち込まれた銃弾の一つ一つは神の心の傷となっているだろう。

 だから、決して君たちに憎しみという贈り物はあげない。君たちの望み通りに怒りで応じることは、君たちと同じ無知に屈することになる。君たちは、私が恐れ、隣人を疑いの目で見つめ、安全のために自由を犠牲にすることを望んだ。だが君たちの負けだ。(私という)プレーヤーはまだここにいる。

 今朝、ついに妻と再会した。何日も待ち続けた末に。彼女は金曜の夜に出かけた時のまま、そして私が恋に落ちた12年以上前と同じように美しかった。もちろん悲しみに打ちのめされている。君たちの小さな勝利を認めよう。でもそれはごくわずかな時間だけだ。妻はいつも私たちとともにあり、再び巡り合うだろう。君たちが決してたどり着けない自由な魂たちの天国で。

 私と息子は2人になった。でも世界中の軍隊よりも強い。そして君たちのために割く時間はこれ以上ない。昼寝から目覚めたメルビルのところに行かなければいけない。彼は生後17カ月で、いつものようにおやつを食べ、私たちはいつものように遊ぶ。そして幼い彼の人生が幸せで自由であり続けることが君たちを辱めるだろう。彼の憎しみを勝ち取ることもないのだから。

朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASHCM73BSHCMUHBI033.html
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原爆避難白書から-2 被害の全体像を描く

2015年11月14日 07時01分21秒 | 原発

原爆避難白書から-2 被害の全体像を描く

福田 健治 弁護士「避難する権利、それぞれの選択」(共著)

聖教新聞 11月5日水曜日 2015年   要点・抜粋・箇条書き


原爆避難者が置かれている状況を理解するためには、”森”と”木”の両方を見る必要がある。

森=避難の前提となる原発事故後の政府の避難政策や東京電力による賠償基準

木=一人一人の避難者が置かれている具体的な状況


原発避難2分類=強制避難と自主避難

震災後に避難生活で体調を崩して亡くなったり自殺した「震災関連死」は、福島県では1914人。

その多くが高齢者。


「実態に合わない支援が浮き彫り」

白書では、避難状況を描き出す前提として、避難元の地域を七つに分類し、それぞれの地域からの避難者に対する賠償の支払い状況や政府の各種支援策の有無を整理した。

これにより、避難者の現状を規定している背景事情を明らかにすると同時に、避難者への支援が実態に見合っていない、ちぐはぐなものであることを浮き彫りにしている。


「共に考え寄り添うこと」

16人の避難者へインタビュー。
(原発事故避難者は10万人以上)

共通して語るのは「普通の生活」が失われてしまったこと。

特に農家や酪農家は、避難によって大地や生命とのつながりを絶たたれた。

自主避難者は、避難に対する社会的理解が進んでいないことが大きな苦しみ。

原発事故が人々の生き方にもたらすものを学ぶこと、一人一人の避難者に寄り添い共に考えること、原発再稼働の動きが強まるなか、これまで以上に、避難者の声に耳を傾けることが求められている。

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震災詠-大地震(おほなゐ) 3.11-11月11日2015年

2015年11月11日 06時57分15秒 | 震災詠-大地震(おほなゐ) 3.11

震災詠-大地震(おほなゐ) 3.11
 

「見えざる手」などあらばあれ復興の幾千万の人の「見ゆる手」

「爛れたるひとつの眼らんらんと原子炉を過つ神とし人類はあり」

長谷川 櫂 「震災歌集」
 

「廃棄物処理して処理して処理して処理してそののちのことわれは訊かざる」

「ヨウ素剤服用すべきはいつ 夫が服用するさまを想像しおり」

大口 玲子 「ひたかみ」 
31文字のなかの科学 松村由利子 NTT出版 
 

「あまりにも波間が光るものだからみんなの泣いたやうな笑ひ顔」

「震災の後にも死ありあのときを越えられたのにと誰もが言ひて」

梶原 さい子 「リアス/椿」

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時間がありましたら、こちらもよろしくお願いします。

毎月11日は 2011年 3月11日14時46分の祈念日・黙祷の日

http://ur0.work/p9EB

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ジャーナリズムは平和安全法制の報道-民主主義を担う役割を果たしたか?

2015年11月08日 08時06分56秒 | あんしん&安全

平和安全法制の報道-民主主義を担う役割を果たしたか?

静岡県立大学 グローバル地域センター 小川 和久 特任教授

公明新聞 11月4日 要点箇条書き



ジャーナリズムが本来の役割を果たさなかったために、国民にとって分かりにくい内容になった。政府に対して、平和安全法制のどこが、どう分かりにくいのかを詰め寄るべきだった。


「戦争をする国になる」という報道は、ものごとを順序正しく整理して考える意識がないことの表れ。

「権力をチェック」するジャーナリズムのあり方が誤解され、「権力に反対するのがジャーナリズム」だと思い込んでいるようだ。


政府にも責任がある。

「自国のみで防衛するよりも、同盟関係選択する方が費用対効果に優れているし、高い水準の安全を実現できる。そして限定的な集団自衛権の行使容認は同盟関係を選ぶ上での前提条件だ」と説明すべきだった。

そして「同盟関係を解消する道もあるが、それは国防に関する大変なコストとリスクを負わないといけないという試算がある」と国民に問うべき。


「木を見て森を見ず」の議論が目立った。

各社とも、「軍事」に詳しい記者が育っていないのが現状。

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「国の安全と安心」

自衛官のリスクは高まるのか?→相対的に見れば下がる。(小川和久氏)

「法案をどう修正すべきかに焦点を当てるべきだった」+「賛成か反対かの二元論に陥ってしまった」(小川和久氏の講演に参加した記者からの反省の弁)

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