歴史から学ぼう！ウクライナから考える平和学
「Stop the War !」-33
2014年7月28日～8月3日 No.178～No.180
尾崎 コメント：
178-ウクライナ南部のクリミア半島をロシアが
2014年に一方的に併合した時が、プーチン・ロ
シアの最盛期だったかも知れません。
この時は不幸にも国際的非難と抵抗は生じな
かった。
しかし2022年ウクライナ首都キーウを侵略し
た途端、西側諸国は共同でウクライナを支援し
始めました。
そしてフィンランドとスェーデンのNATO加
盟によって、プーチン・ロシアは北海の制海権
を失いました。
西側諸国が支援する限り、プーチン・ロシア
は西側諸国の兵器生産能力と物量に対して戦わ
ざるを得ません。
プーチンはクリミア侵攻の戦術的成功に酔い
しれて、ウクライナ支援する西側諸国の支援力
に長期的に対抗する戦略的欠陥に気づきません
でした。
そしてウクライナとの戦争は「特別軍事作戦」
では短期的に収束する予定だったのですが、ウ
クライナと西側諸国の戦略戦と化し、「ウクラ
イナ戦争」となり、長期化していくことになり
ました。
---以下本文---
ウクライナから考える平和学（Stop the War !）-178
「プーチンはすでに、戦略的には負けている」
戦略と戦術の違いを知ろう-1-p58
歴史を振り返ってみると、フランスを降伏させた1940
年6月ころが、ナチスドイツのピークだったことがわか
ります。
ヒトラーは大陸のほとんどを、１年足らずで制圧す
ることに成功したのです。
しかもこの時点で、アメリカもソ連も参戦していま
せん。
ドイツとソ連には「不可侵条約」があります。
アメリカは、ルーズベルトの「戦争不参加公約」と
反戦的な国民世論によって参戦できません。
要するに、ヒトラーが打倒すべきはイギリス１国だ
ったのです。
「プーチンはすでに、戦略的には負けている」
北野 幸伯（よしのり）著：
戦術的勝利が戦略的敗北に変わるとき
ワニ・ブックス：2024-5月 初版
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尾崎 コメント：
79- ここで、プーチン・ロシアが全戦力をウクライナ
南東部の１州侵略にに全力を傾けていれば、戦術的に勝
てる可能性はあります。
首都を含めたウクライナ全土を征服すること自体は国
力的にとても無理だとプーチンは分かっている筈です。
ゼレンスキーにとっては、とにかく西側諸国の援助を
朝敵的に受け、持久戦で耐えて、なんとしてでも、EC加
盟をすることが、勝利の第一歩となります。
そしてウクライナがNATOに加盟することによって、初
めてプーチン・ロシアから攻められないという勝利を手
にすることができる筈です。
ECとNATO加盟への最低条件としてウクライナには汚職
問題の完全解決が必要です。
そうでなければ西側諸国からの支援疲れが生じます。
---以下本文---
ウクライナから考える平和学（Stop the War !）-179
「プーチンはすでに、戦略的には負けている」
戦略と戦術の違いを知ろう-1-p58
ここで、彼が全戦力をイギリスに向けていれば、勝て
た可能性があります。
ところが、ヒトラーはここで、愚かかにもソ連と対
立する道を進んだのです。
記述のように、ルーマニア、フィンランド、ブルガ
リアなどをめぐってヒトラーは、スターリンと対立し
ています。
1941年6月、ヒトラーはソ連を攻撃することで、ド
イツが敗北する可能性を激増させたのです。
そして1941年12月、真珠湾攻撃によって日米戦争が
始まりました。
ヒトラーは、米国に宣戦布告し、アメリカとドイツ
の戦争も始まりました。
「プーチンはすでに、戦略的には負けている」
北野 幸伯（よしのり）著：
戦術的勝利が戦略的敗北に変わるとき
ワニ・ブックス：2024-5月 初版
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尾崎 コメント：
180-プーチン・ロシアが2022年ウクライナ首都キーウを
侵略するまでは、ロシアの敵はウクライナ一国でした。
しかしキーウ侵略によりプーチンは西側諸国を敵とす
ることになりました。
フィンランドとノルウェーのNATO加入でプーチンは
戦略的大失敗をします。
西側諸国による武器援助は2022年から始まり、ロシ
アの石油施設、郡司施設などのウクライナ側からの攻
撃も始まりました。
ベトナム戦争という長期戦の歴史を調べてみると、
プーチンの戦略的失敗は目を覆いたくなるようなもの
です。
ウクライナはベトナムの歴史から謙虚に学び、完全
に汚職を根治し、西側諸国からの支援を長期的に拡大
すべきです。
そうでなければ、ウクライナの敗戦は明らかです。
---以下本文---
ウクライナから考える平和学（Stop the War !）-180
「プーチンはすでに、戦略的には負けている」
戦略と戦術の違いを知ろう-1-p59
もう一度。
1940年6月フランスが降伏したとき、ドイツの実質的
な敵はイギリスしかいませんでした。
ところが、１年後の1941年6月、ドイツがソ連を攻撃
したことで、敵はイギリス、ソ連の２国になりました。
さらに半年後の1941年12月、アメリカとの戦争が始ま
りました。
こうして、ドイツは、イギリス、アメリカ、ソ連を敵
にすることになりました。
チャーチル自身が証言しているように、アメリカが参
戦した時点で、ヒトラーの敗北は確定したのです。
イギリスのみをターゲットとし、ソ連、アメリカに参
戦させなければ、ドイツが勝ったかもしれません。
ドイツはイギリスを倒し、大陸欧州とイギリス、さら
にイギリスの広大な植民地を支配できた可能性がありま
す。
ヒトラーが賢明であれば、欧州は、ドイツ１国になっ
ていたかもしれないのです。
「プーチンはすでに、戦略的には負けている」
北野 幸伯（よしのり）著：
戦術的勝利が戦略的敗北に変わるとき
ワニ・ブックス：2024-5月 初版
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