三宅紹宣先生より、標記の新刊(A5判、全437頁、本体11,000円+税)を1冊、私にもお贈りくださりました。ありがとうございます。
先生による幕末維新期長州藩史研究の集大成と位置づけられ、外国船の接近による民衆意識の高まりから廃藩置県による近代国家成立までの政治過程を、さまざまな史料の分析にもとづきながら論説されています。
本書をひと通り読んでみて、今後おそらく論点の1つになるだろうと思われるのが「民衆」です。本書の途中、民衆の意識に重点を置く部分がありますが、独特な行政組織を形成した長州藩の社会において民衆とは何であり、本書でテーマにした政治過程と民衆とがいかにつながるのか、興味深いところです。
なお、本書は先月の下旬に自宅へ届いておりましたが、本書の奥付をよく見れば令和3年(2021)1月1日発行と刻まれておりますので、フライングしないようその日付に合わせました。