日時:8月4日
映画館:バルト11
パンフレット:A4版700円。
その他:ウチの小僧と一緒。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」で三角決闘や「人間には2種類ある。」の名セリフを盛り込み、「ランゴ」でそのセンスを炸裂させたマカロニ野郎、ゴア・ヴァービンスキー監督の西部劇!となれば、いやがうえにも期待が高まろうというもの。予告編からして「続・夕陽のガンマン」ばりに橋を吹き飛ばしていたし。(笑)
パンフレットに掲載された監督インタビューでも「サム・ペキンパーやセルジオ・レオーネの映画が大好きだった。」と公言していたが、結果としてローンレンジャーの仮面をかぶりながら、実は一大バイオレンス・ウェスタン!の本作。いいのか、ディズニー!
【以下、ネタばれだらけ】
オープニングからして、駅で待ち受けるガンマンという「ウエスタン」スタイル。というか、大陸横断鉄道建設が背景にあるように、ストーリーはレオーネの「ウエスタン」のまんま。ハンス・ジマーの音楽も節々に「ウエスタン」のフレーズが使われている。
列車の中で歌われる賛美歌は「Shall We Gather at the River」。「ワイルドバンチ」の開幕で歌われたあの曲ですな。って、西部劇であの曲が流れるだけで、不穏な空気。血の臭いがプンプンします。
悪党のガンマンはL.Q.ジョーンズを思わせるメイクのウィリアム・フィクトナー。囚人となった彼を強盗団が奪取するのだが、この列車と馬のチェイスシーンが実に素晴らしい!!馬から次々と列車に飛び乗るスタントに地を這うようなカメラとクレーンカメラによる映像と特殊効果を組み合わせて、本当に西部劇が好きでないと生み出せない見事な映像となっている。このオープニングシークエンスだけで、しっかりと楽しめてしまう。
悪役のトム・ウィルキンソンは南北戦争で男性機能を失っており、ハンディキャップの反動として鉄道建設に邁進するあたり、これまた「ウエスタン」のモートンがだぶるし、ウィリアム・フィクトナーは人肉喰いの嗜好があって、「デッドマン」を彷彿とさせる。
他にもマカロニ名物の首だし地中埋めや三者にらみ合いのメキシカンスタンドオフ、「Why not」や「帰ってきたガンマン」の英語タイトルである「RIVER RUNS RED」がセリフに使われたり、一瞬だけどスネーク・インレイド・グリップが出てきたり、ヘレナ・ボナム・カーターは象牙の義足にショットガン仕込みだったり(予想に反して、彼女の活躍度合いは低い。)、もうどこかで見たようなシーンのオンパレード。
もちろん、ガトリングガンも登場、コマンチ族相手に猛威を奮い、刃向かう輩を皆殺しぃぃぃぃ!!(←いいのか?)
クライマックスは実走する列車2台による大チェイス。ウイリアム・テル序曲をガンガンに奏でながら、アクロバティックなアクション、マカロニ自慢の無尽蔵弾倉に列車越しの銃撃戦、そして橋の大爆破!!西部劇ならではのカッコよさに泣きそうになってしまった。
これまでの大成功を元に、人も金も技術もかかった見どころ満載の西部劇を作るなんてなんてイイ監督なんだ。ゴア・ヴァービンスキー!!
マカロニウエスタン好きとしては文句なしの面白さなんだが、気になるのはその死体の多さとそれに伴う映画のバランスの悪さ。ドンくさいローンレンジャーと復讐に燃えるトントのコメディタッチの冒険譚がメインかと思っていただけに、情無用の殺戮に感情の切り替えが大変だ。(何しろ、「ワイルドバンチ」のラストばりに皆殺しにあったレンジャーの死体を1人ずつ見せる。)ホント、ディズニー映画最高の殺人数じゃないか?広報担当の悩ましさが目に浮かぶよう。
「続・ローンレンジャー/夕陽の決斗」?もちろん、いいよ、ゴア・ヴァービンスキーならね!
ところで、復讐のため・・・もとい復習のため「ウエスタン」と「ワイルドバンチ」を観ようと思ったら、両作品ともDVDを持っていないことに気付いた。何かいつもCATVで流れているから、結局買いそびれていたよ。
映画館:バルト11
パンフレット:A4版700円。
その他:ウチの小僧と一緒。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」で三角決闘や「人間には2種類ある。」の名セリフを盛り込み、「ランゴ」でそのセンスを炸裂させたマカロニ野郎、ゴア・ヴァービンスキー監督の西部劇!となれば、いやがうえにも期待が高まろうというもの。予告編からして「続・夕陽のガンマン」ばりに橋を吹き飛ばしていたし。(笑)
パンフレットに掲載された監督インタビューでも「サム・ペキンパーやセルジオ・レオーネの映画が大好きだった。」と公言していたが、結果としてローンレンジャーの仮面をかぶりながら、実は一大バイオレンス・ウェスタン!の本作。いいのか、ディズニー!
【以下、ネタばれだらけ】
オープニングからして、駅で待ち受けるガンマンという「ウエスタン」スタイル。というか、大陸横断鉄道建設が背景にあるように、ストーリーはレオーネの「ウエスタン」のまんま。ハンス・ジマーの音楽も節々に「ウエスタン」のフレーズが使われている。
列車の中で歌われる賛美歌は「Shall We Gather at the River」。「ワイルドバンチ」の開幕で歌われたあの曲ですな。って、西部劇であの曲が流れるだけで、不穏な空気。血の臭いがプンプンします。
悪党のガンマンはL.Q.ジョーンズを思わせるメイクのウィリアム・フィクトナー。囚人となった彼を強盗団が奪取するのだが、この列車と馬のチェイスシーンが実に素晴らしい!!馬から次々と列車に飛び乗るスタントに地を這うようなカメラとクレーンカメラによる映像と特殊効果を組み合わせて、本当に西部劇が好きでないと生み出せない見事な映像となっている。このオープニングシークエンスだけで、しっかりと楽しめてしまう。
悪役のトム・ウィルキンソンは南北戦争で男性機能を失っており、ハンディキャップの反動として鉄道建設に邁進するあたり、これまた「ウエスタン」のモートンがだぶるし、ウィリアム・フィクトナーは人肉喰いの嗜好があって、「デッドマン」を彷彿とさせる。
他にもマカロニ名物の首だし地中埋めや三者にらみ合いのメキシカンスタンドオフ、「Why not」や「帰ってきたガンマン」の英語タイトルである「RIVER RUNS RED」がセリフに使われたり、一瞬だけどスネーク・インレイド・グリップが出てきたり、ヘレナ・ボナム・カーターは象牙の義足にショットガン仕込みだったり(予想に反して、彼女の活躍度合いは低い。)、もうどこかで見たようなシーンのオンパレード。
もちろん、ガトリングガンも登場、コマンチ族相手に猛威を奮い、刃向かう輩を皆殺しぃぃぃぃ!!(←いいのか?)
クライマックスは実走する列車2台による大チェイス。ウイリアム・テル序曲をガンガンに奏でながら、アクロバティックなアクション、マカロニ自慢の無尽蔵弾倉に列車越しの銃撃戦、そして橋の大爆破!!西部劇ならではのカッコよさに泣きそうになってしまった。
これまでの大成功を元に、人も金も技術もかかった見どころ満載の西部劇を作るなんてなんてイイ監督なんだ。ゴア・ヴァービンスキー!!
マカロニウエスタン好きとしては文句なしの面白さなんだが、気になるのはその死体の多さとそれに伴う映画のバランスの悪さ。ドンくさいローンレンジャーと復讐に燃えるトントのコメディタッチの冒険譚がメインかと思っていただけに、情無用の殺戮に感情の切り替えが大変だ。(何しろ、「ワイルドバンチ」のラストばりに皆殺しにあったレンジャーの死体を1人ずつ見せる。)ホント、ディズニー映画最高の殺人数じゃないか?広報担当の悩ましさが目に浮かぶよう。
「続・ローンレンジャー/夕陽の決斗」?もちろん、いいよ、ゴア・ヴァービンスキーならね!
ところで、復讐のため・・・もとい復習のため「ウエスタン」と「ワイルドバンチ」を観ようと思ったら、両作品ともDVDを持っていないことに気付いた。何かいつもCATVで流れているから、結局買いそびれていたよ。
題名:ローンレンジャー 原題:THE LONE RANGER 監督:ゴア・ヴァービンスキー 出演:ジョニー・デップ、アーミー・ハマー、トム・ウィルキンソン、ウィリアム・フィクトナー |