kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

X-MEN フューチャー&パスト

2014年06月10日 | ★★☆☆☆
日時:6月4日
映画館:バルト11
パンフレット:A4版800円。新旧プロフェッサーXをあわせた表紙(裏表紙は新旧マグニート)がいい。中のデザインも良い出来。

なんやかんやでX-MENシリーズも7作目。全部ちゃんと観てきたといいたいところだが、とかく評判の悪い「ファイナル・デシジョン」と「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」の2作を観そびれたのは幸いといったところだろう。

さて、本作、ミュータント撲滅用に開発されたマシーン「センチネル」とミュータントの戦争が激化、大都市は壊滅し、人類は存亡の危機に立たされる。そこで何でも屋のウルヴァリンを過去に送り込んで、センチネル開発のきっかけとなったミスティークの犯罪行為をとどめようとする。

X-MEN誕生秘話とスパイ映画のエッセンスを見事に融合してみせた「X-MENファースト・ジェネレーション」とパトリック・スチュワートのX-MENを一同に会させる力技の展開が見事。それにあわせてハル・ベリーといった懐かしい顔を見ることができるのも嬉しい。

ストーリーはどちらかと言えば、新しい過去世代(?)を中心に進んでいき、ジェームズ・マカヴォイ、ミヒャエル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンスの豪華3人組の愛憎関係にウルヴァリン叔父さんがちゃちゃを入れたり、遠くから見守ったりといった感じ。

1973年のパリ和平会議に焦点をあわせ、フェイクヒストリーとフェイクニュース映像を持ってくるあたり、ワクワクするのだが、前作のキューバ危機に比べると事件のスケールダウン感は否めない。

歴史の改変が徐々に悪い方向、悪い方向へと進むのは、タイムスリップものの常だが、その緊迫した展開がいい。この展開に巻き込まれるのが、ニクソン大統領。「ウォッチメン」といい、スーパーヒーローたちにいつも振り回される不幸な大統領。(笑)

ところが、観終わった後、前作ほど爽快感がない。その原因はケビン・ベーコンみたいな圧倒的な悪役の不在なんだろうな。今回のスーパー敵役はセンチネルだが、彼らは指示通り動くロボットだし、その生みの親トラスク博士もマッドサイエンティストだが普通の人間だし、それを支える体制も普通の人間が運営している。ミュータントと戦うだけのパワーがないんだな。(あとは先の3人の内輪モメだし。)

さらに、ウルヴァリンも肝心なところ全てで役立たずで、活躍しているんだか、していないんだか。パトリック・スチュアートもイアン・マッケランも高齢すぎて、あまりに痛々しい。そうなると多少、顔がふくよかになったとはいえ、ミヒャエル・ファスベンダーのカッコよさが際立つんだよな。特に超能力を奮うシーンなんて、堂に入っている。

エンディングでは例によって次作の予告編となるのだが、パンフの解説がないと日本人のほとんどは何のことが全然分かりませんね。

ところで、X-MENシリーズで生き生きして見えるのは、イアン・マッケランにケビン・ベーコン、ミヒャエル・ファスベンダー、ジェームス・マカヴォイと「ゲイ」とか「セクハラ」といった単語が妙に似合う役者なのはなぜ?






題名:X-MEN フューチャー&パスト
原題:X-Men: Days of Future Past
監督:ブライアン・シンガー
出演:ヒュー・ジャックマン、ジェームズ・マカヴォイ、ミヒャエル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンス

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