kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

武器人間

2014年02月25日 | ★★☆☆☆
日時:2月22日
映画館:サロンシネマ
パンフレット:B5横版700円。イラスト入り武器人間一覧が勇ましい。

第二次世界大戦末期、ドイツに進撃する露助の赤軍偵察隊は味方のSOSを受けて、寒村にある教会に到着。そこに待ち受けていたのは、極秘裏に開発されたナチの武器人間群だった。という身も蓋もない、見たまんまのビジュアルで突っ走るホラー映画。

昔、タミヤのMMシリーズで似たようなものを作っていた者としてはワクワクするじゃありませんか!(笑)

なのだが・・・
正直なところ、映画の出来はイマイチ。

元々低予算の企画なのだが、映画として「ナチの改造人間」というワンアイディア以上に突出したものがない。
映画は赤軍偵察隊に同行する報道班が撮影したPOV設定なのだが、その設定はあまり活きておらず、単に編集の手間を省いているようだけにしか見えないし、肝心の武器人間も廃屋の中を追いかけてくるだけでヒネリがない。赤軍側も武装がマシンガンと手りゅう弾だけという貧相さ。どこぞの南極観測隊みたいに火炎放射器でも持っていれば良かったのだが、低予算ではそれはムリ。(偵察部隊だから、軽装備だと好意的に解釈しよう。)

マッドサイエンティストも狂気の人体実験も全然ストーリーに活きていない。脚本がもっと練られていれば、数段面白い作品になったに違いないだけに、ものすごくやっつけ仕事感がしてしまう。

普通なら評価も「見たワタシが悪かった」になりそうなのだが、そこを救い上げているが素晴らしいロケーション。チェコの工場跡でロケされたそうだが、さびれた外観、コンクリートと石積みの内観、重々しそうな設備、複雑怪奇な間取りと全てがこの映画にふさわしく、戦争遺跡のようなこんな建物に迷い込んだら、それだけで泣いちゃうくらいに恐ろしい。

続編で、MG42を装着した武器人間とか、パンツァーファウストが装備された武器人間が観たいんですけどね。
ちょっとムリか。






題名:武器人間
原題:FRANKENSTEIN'S ARMY
監督:リチャード・ラーフォースト
出演:カレル・ローデン、ジョシュア・ザッセ、アレクサンダー・マーキュリー

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