kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

グエムル 漢江の怪物

2006年09月09日 | 年間ベスト3
日時:9月2日
映画館:シネツイン2
パンフレット:A4版600円。先着購入者プレゼントで、前売券についていたグニュエルをくれた。ウチのチビは大喜び、トカゲイモリヤモリの大嫌いなウチの奥さんは激怒。ちなみに写真はウチの洗面台に現れたグニュムル。

毎年、2月9月11月は映画の大型商戦も終了し、クセのある面白い映画が公開される月とあって、この9月も「グエムル 漢河の怪物」からスタートです。

以前、好きな怪獣映画に「タランチュラの襲撃」「アリゲーター」「ザ・グリード」「スターシップ・トゥルーパーズ」「平成ガメラ第1作と第2作」をあげましたが、中でもリアルで人間くさい設定で「アリゲーター」などお気に入りの一本なのです。

そんなわけで予告編からして手ごろなサイズのグエムルに期待大だったのですが、もうこれがムチャクチャ面白い。

開幕5分で登場人物の説明は終了。10分後にはグエムルが登場、20分で死者50人を数える大惨事!いいなあ、このスピーディーな展開。

グエムルに連れ去られた女子中学生を救出しようとする主人公一家も、頼りないおじいちゃん、ちょっと(いや、かなり)抜けている父親、飲んだくれでフリーターをしている叔父、プレッシャーに弱いアーチェリー選手の叔母(ペ・ドゥナ好き。)とまあ、ちょいダメ具合がリアル。
(ちなみに警察も軍も在韓米軍も科学者も全然、役に立たない。)

高架を走るバスから惨事を目撃する視線や雨が降り続く舞台など、グエムルがリアルに見える設定がうまい一方で、のんきにバーベキューをしている米軍などブラックな笑いもツボをおさえている。

この監督って、殺人の追憶もそうだけど、食事のシーンをものすごくおいしそうに撮る。「殺人の追憶」の焼肉屋と韓国焼酎が良かったが、今回も一家で食べるただのカップラーメンのうまそうなこと。

「殺人の追憶」では必死(片足切断)の捜査も結局は報われないという突き放したシニカルな視線が印象的だったけど、それは本作にも通じていますね。円満解決よりこういうラストもありなんじゃないかと思う。



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