kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

アデル ファラオと復活の秘薬

2010年07月07日 | ★☆☆☆☆
日時:7月6日
映画館:シネツイン新天地
パンフレット:B5横版600円。

今や、信用力のないブランドナンバー1、「リュック・ベッソン」。

その最新作は、予想以上の破壊力!脱力系極まれり。スタンプカードの無料招待で観ていなかったら、激怒もんだ。

「Extraordinary Adventure」という映画のタイトルにはあまり使われない単語が示すように、原作はコミック。原作の未見だが、そのテイストがどんなものか、とても気になる・・・。

【以下、思いっきりネタバレ。】

いきなり、ナレーションたっぷりの開幕で、登場人物が次々と説明されるが、実はその辺にあまり意味はない。無駄なシーンの連続。

この後、ようやくアデルがエジプトに登場するのだが、砂漠を舞台にしたダラダラした展開は「レイダース」の二番煎じ華やし頃の作品みたい。この作品の前では「ハムナプトラ」でも大傑作だ。

それからも、脈絡のないストーリーにつながらない登場人物、テンポの悪い展開とイライラさせられること、この上ない。黒づくめの悪の教授が因縁ありげに出てくるのだが、登場するのは最初だけで、あとは本筋に絡まない。明快な悪役の不在に話が盛り上がるはずもない。(演じたマチュー・アマルリックが雰囲気のあるいい役者なだけに不憫だよ。)

この映画のどこが「アドベンチャー」やねんと憤慨していると、脱獄を巡るクドい展開あたりから、ようやくこの映画がコメディ映画だと気づく。ところが全然、笑えない・・・。

なんで5000年の眠りから甦ったミイラがいきなりフランス語が話せんねん!!

せめて美術とか画面の雰囲気だけでも、フランス映画とかヨーロッパ映画の香りがあれば良いのだが、これさえハリウッドに毒されすぎで、面白味のかけらもない。

主演のルイーズ・ブルゴワンはフランスのテレビ局で「ミス天気予報」として、日替わりファッションが人気を博したんだという。
何のことはない、ベッソンが好みの女の子にコスプレ・ショーをさせたかっただけじゃないか!(いつも、そうか・・・。)

まあ、日本で言うなら、NHKの半井さんを主人公に着せかえをして、世界に売れる1本の映画を作るのだから、考えようによってはベッソンは偉大だよ。

いや、半井さんじゃなく、甲斐まりえさんにしておこう。それなら、ワタシもぜひ観たい。(笑)






題名:アデル ファラオと復活の秘薬
原題:Les Aventures Extraordinaires d'Adere Blanc-Sec
監督:リュック・ベッソン
出演:ルイーズ・ブルゴワン、マチュー・アマルリック、ジル・ルルーシュ

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