器用貧乏海珠堂

”魚大好き海珠堂”のほうがいいかな・・・?

京都出張の戦利品・・・? スマ

2017-11-21 19:53:26 | 料理(魚貝)
マグロやカツオによく似たサバ科の稀少種?
・・・いや準希少種ぐらいかな?
標準和名が"スマ"、西日本での呼び名がヤイトガツオ

珍しい魚です。

カツオ、マグロと同じく回遊魚・・・なんだけど
あまり大きな群れを作らず漁獲量が少ない。
・・・日本にあんまりいないってことなのかな・・・?
滅多にお目にかかれない魚・・・見た目がかなり地味だけど。

養殖で太らせると全身トロみたいになるため
漁獲量が制限されているクロマグロの代用魚として
現在スマの養殖が研究されているとのこと。
あんまり知られていない魚だけど味がよく食用魚として優秀。

こちらの写真はインドの漁村

スマの分布域は日本の相模湾以南からインド・太平洋
熱帯では結構採れるみたいです。

・・・こんな魚が売られていたのが・・・
熱帯とか太平洋、回遊魚って言葉とあんまり接点のない京都のデパートの地下食品売り場。
「えっ・・・なんで京都にスマがあるの・・・??」
と、一瞬戸惑ったけど
・・・これ買っとかなきゃバカだ・・・と気が付きすぐ購入。
東京じゃ見たことないです・・・。


値段は同じサイズのカツオより少し安いくらい・・・
カツオよりスマのほうが格上な気がするけど知名度からしたら仕方がないのかな。
スマ以外にもでかい磯貴族・・・じゃなくてヒゲソリダイ
多分明石直送のクマエビ、コウイカ、マナガツオ等々・・・
内陸の都市とは思えないすごい品揃え・・・
それだけ流通が発達しているってことですね。
スマは長崎産でした。


鮮魚の品揃えは1本隣の道にある錦市場よりこっちの方がいい・・・って思うほど
・・・錦市場はあれだけ観光客が来る場所だし・・・
・・観光客向けになるのは仕方ないかもしれないでしょうが・・。


スマは10キロくらいにまで成長するそうなので、この初ガツオサイズはあんまり脂がのってなさそう

・・・と思ったら皮の下に脂がべったり
初ガツオサイズだけど戻りカツオって感じの脂ののり。
鮮度も非常にいい。
・・・ほんと流通の発達の恩恵だと思います。

初日はあらの潮汁とお刺身で・・・

刺身は血合いが大きいのでマグロより血合い付きで食べるカツオに似た感じ。
回遊魚のサバ科の割にはアラは煮てもそれほど灰汁が出ないので扱いやすい・・・小さいってせいもあるかも。
・・・でもこういうところも食用魚として優秀。
出汁の味もすっきり旨くてカツオっぽい。

カツオより日持ちしそうな感じなんで半身は東京にお持ち帰り。
これが自分にとっていきもにあの戦利品(苦笑)

翌日夜、半身を二つに割ったところ

予想通り、切り口の血合いの赤がまだ綺麗
水もあんまり出ないしカツオより明らかに日持ちする。
・・・これも食用魚として優秀。

血合い少なめに切った背の部分を寿司に・・・
こうするとマグロっぽい・・・


旨いです・・・これ本当に上等な魚。
そしてやはり食用魚として優秀・・・カツオより安いのが申し訳なく感じる・・・。
わさびでも良さそう。

・・・クロマグロほどの酸味は無いからメバチっぽいかな・・・
でもマグロよりもちっとしてる感じ。

まぁ、クロマグロは当然手が出ないんですが・・・
・・・メバチも普段は高いから食べないんで正確ではないです(苦笑)

残った腹のほうをタタキにして保存
・・・スーパーで売れ残ったカツオの刺身っぽい扱い・・・
でも、こういうやり方・・・廃棄処分されるよりよっぽどいいですね。

3日目
切り口綺麗でもう1日くらい持ちそうな感じ

・・・タタキは失敗だったかも・・・
焼いた香ばしさ+薬味これだけ使うと舌がカツオのタタキだと認識してしまう気がする・・・
多分小さなメジマグロでやってもカツオっぽくなる・・・

ヅケにしたほうがマグロっぽくてよかったかも・・・。

最後に腹骨の干物の塩焼き

大きくなったら多分トロになる部分。
朝ごはんに丁度いい。

養殖、ブランド化 → 有名になる → 稚魚、成魚の乱獲 → 日本で採れなくなって輸入
・・・・結果、絶滅危惧種になる
時代は違うけどウナギもマグロもそれぞれこういう道を辿って行った気がします。
・・・・・スマがこんなふうにならなきゃいいな・・・って思います・・・。
・・・知名度なさすぎだからそこまではならないかな・・・(苦笑)

こちらはカツオの新型

これからネットショップにも新しいものいろいろ出品する予定です。

creema 海珠堂ショップページ
minne 海珠堂ギャラリーページ

是非ご覧になって下さい。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿