MBA -30歳からの挑戦-

30歳を機にMBA取得を志した挑戦者の、勇気あるも困難に満ちた成長物語。アメリカから帰国後、再就職しました。

陽気なギャングが地球を回す (2006)

2007年05月08日 | 映画・DVD

悪いことには違いないが…。

近頃の犯罪というのは、実にカッコよくないものが多い。
こんなことを言うと、犯罪を肯定しているように聞こえるのかもしれないが、
人を傷つけたり、殺したり、あまりにも命を粗末にし過ぎである

陽気なギャングが地球を回す」は、ある銀行強盗チームの話。
人の嘘を見抜く力を持つ役所の職員、
(大沢たかお)
正確無比な体内時計と凄腕の運転技術を持つ自動車学校の教官、
(鈴木京香)
スリの天才は動物を愛する線の細い大学生の色男、
(松田翔太)
演説の達人は、喫茶店の主人でありかつロマンを求める夢追い人…。
(佐藤浩市)
ある間抜けな銀行強盗を目の当たりにした4人は、
「自分たちならもっとうまくできる、しかもロマンのある形で…」と結束した。

作品の中では銀行強盗をやや美化している面はあるのだろうが、
ルパン三世のように、フィクションであれど、
人は大きな完全犯罪にはやはり興味があるわけで、
莫大な金額を所有する大富豪(通常は悪徳商人)から、
金を巻き上げるプロセスには、なぜだか興奮させられる。
それは実際に自分ができないことを、
誰かが成し遂げてくれていることに、自分の姿を重ねているのかもしれないし、
単にある使命を成し遂げていく過程が人を引き付けるのかもしれない。

私は銀行強盗ができるほど肝が据わった人間ではない。
でも、もし私が銀行強盗になったなら、
綿密に計画した上で、人の命が奪われない形で、
ミッションを完遂させたいと思うだろう。
もしそれができたなら、この作品の言うことろの「ロマン」になるのだと思う。

人の命を奪ったり、人を傷つけたりして、
物品を奪うのは何とも情けないやり方だと思う。
世の中の悪い人たちにお願いしたい。
どうせ犯罪に手を染めるのであれば、もっと我々一般市民を、
「スゴイ…」と感心させるようなカッコいい形、
そしてロマンを感じさせる形で、銀行強盗に挑戦して欲しい。
決して、「人が殺された」とか「怪我をした」とか、
そういった下品でカッコ悪い情報がテレビから流れない形で…。

金はたくさんあるところから奪うのが礼儀。
世の中にはロマンあふれる犯罪が必要なんだ。

なかなか名文句の多い作品であったが、
ストーリーもよく練られているし、
登場人物(とりわけ田中商店の店主)も実に個性的で、
鑑賞後にはすがすがしさすら感じた。

CGがふんだんに使われている点は、
リアリティおよび作品の評価を下げているように思ったが、
このCGも「陽気なギャングが地球を回す」のウリのひとつなのだろう。

ギャングであれ、何であれ、
陽気な人たちがいて、
その人たちに元気付けられる形で地球が回っているということは、
きっと事実なんだと思う…。


作品評価: 8点(10点満点)





5/06 エクササイズ: ウォーキング 65/100
5/07 エクササイズ: ウォーキング 64/100


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