現地滞在中にアップ出来なかったオーロラの写真を載せます。これ以外にフォトチャンネルも更新しましたので御覧下さい。今回旅行では、強いオーロラが毎日のように出現し、沢山の写真を撮ることが出来ましたが、ずっと曇りがちで、晴天の日は1日もありませんでした。今回は新しいレンズ(14mm)で星空の写真も撮影したいと思っていたので少し残念なのと、前回露出不足の写真が多かったので、やや明るめに撮影することを狙ったのですが、今度は露出オーバーの写真を量産してしまいました。なかなか満足のいく写真は撮れないので、また来年頑張りたいと思います。でも、結果として、幸運にも恵まれたおかげで印象的な写真も撮影できたので、今回はまあ満足かな…。
うどん
きわめて順調(今回行きも帰りもノートラブル!)に日本まで帰ってきました。昨年は最後の最後の関空でうどんを食べていて電車に乗り遅れましたが、反省の色はなく、成田と関空でまた立ち寄ってしまいました。海外滞在中に日本食が恋しくなることはないので、帰国直後だけうどんが食べたくなるのは不思議です。ちなみに普段は基本的にソバ派なので余計に不思議。
真夜中の散歩
キルナ市街西側の小さな丘を超えたところにリパンホテルがあります。周辺は遊歩道が整備されており、オーロラもその道沿いで撮影することが多いのですが、これらは地元の人たちの散歩道でもあります。
なかには真夜中に、クロカンスキー(日本でも夜中にジョギングする人も居ますがね)や、リードなしで犬の散歩をする人もおり、結果、撮影中に真黒い物が急に飛び出してきて腰を抜かしそうになったことも一度や二度ではありません。(やつらはたいてい飼い主より先を行きたがる。)今回キルナ最終日は犬4匹に出会いました。
鉄鉱石
リパンホテル駐在の旅行会社ガイド小寺さんから、「鉄鉱石を最近大量に入手したのですが要りませんか?」とオファーがありました。なにやら怪しげな取引のようですが、いたって合法な物です。
キルナ市はもともと鉄鉱石採掘を目的に発展してきた町で、近くにはヨーロッパ最大級の鉱山が24時間操業しています。数年前にMさんと秋にキルナに来た際には、廃鉱山のボタ山?(今はスキー場になっている)まで遙々歩いて登って、鉄鉱石を大量に拾って帰りました。普通に道端に落ちている石ころに混じっているのですが、一寸持っただけで、明らかに重さが違うので直ぐ判ります。日本に持ち込んだ際は金属探知機で没収されるのでは、とビクビクしましたが大丈夫でした。小寺さんの言いようが面白かったので茶化して済みませんでしたが、普通の旅行者には絶対手に入らない物なので、キルナのとても良い記念品になると思います。是非皆さんに配ってあげて下さい。
赤いオーロラ オーロラの正体は、太陽から流れてくるプラズマ風が、地球の後方にたなびくように一旦捉えられたあと、北極と南極の磁力線に沿って再度落ち込んで来るときに、ぶつかった空気中の分子や原子等を励起させ、それが基底状態に戻る時に発光する現象と言われています。この衝突された原子等の種類やエネルギーの多寡、高度(空気の希薄さ)により色が決まり、旅行記に書いた赤いオーロラは、高空で酸素原子の発する光だそうです。
カメラの設定
これからオーロラ写真を撮りたいという方のために、実際の私の撮影方法を参考に紹介します。誰かに習った物ではなく自己流ですのであくまで参考に。なお、厳冬期のオーロラ撮影はカメラやレンズにメーカー保証外の過酷な負担を掛ける場合もあるので、その辺はよく理解した(最近「自己責任」と言う言葉が氾濫していますが、この言葉は冷たい感じがして嫌いです。)上でトライして下さいね。
○機材:CANONのEOS6D 2台にEFL14mmF2.8とEFL24mmF1.4を装着
○感度はISO6400固定。これより上ではノイズが目立つのでぎりぎりかな。
○絞りは基本的に開放でシャッター速度で調整しています。とにかく写してみて、モニタを見ながら変えていきます。周りが暗いため撮影画像は実際より明るく見えるので、モニタ輝度は暗めにセットしています。ヒストグラムは、表示させると画像が小さくなり見にくいので使っていませんが、なれるまでは参考にした方が良いかもしれません。
○連続撮影モードにした上で、タイマー付きリモートコントローラを使うと、単写、連写、インターバル撮影がワンタッチで切り替えられます。
○ピント調節はマニュアル
フォーカスをマニュアルモードにして、明るい星を視野の中心に入れ、ライブビューの10倍拡大で、星が最小かつ色収差が出ないようピントを調整します。そのあとピントリングが動かないよう医療用サージカルテープ(セロハンテープだと低温でパリパリになる)で固定します。以前にプロ写真家の谷角さんのツアーに参加させて頂いた折に、ピントはどうしているのかお尋ねすると「前景の樹木に合わせたりケースバイケース」とのお答えでしたので、やはりプロは違うなと思ったのですが、我々アマチュアは、安全策をとってテープで固定しちゃうのが良いと思います。
○凍り付き注意
極低温の世界ですから、戸外で1時間もするとカメラもレンズも三脚も真っ白に凍り始めます。私は、せめてレンズ表面が凍らないよう、撮影中以外は厚みのある布袋をカメラとレンズごとすっぽりと被せています。それでも凍った場合は仕方ありません。時間のある時は防寒着の中に入れて暖めるか、急ぐ場合は柔らかい布でこすり落とします。露ではないので拭いたところで落ちません。「こすり落とす」しかないので、レンズが傷ついても良い覚悟か保護フィルターは必須です。部屋に持ち込んで融かすことは避けた方が良いでしょう。ビショビショになります。同じ理由で、撮影後に機材を部屋に持ち込む際は、出来るだけ玄関近くの温度の低そうな所に数時間以上放置して、自然に乾くのを待ちます。
さて今日はアビスコに別れを告げてキルナへと戻ります。チェックアウト後にロビーでブログ(下書き)を書いていますが、名残惜しい気持ちで一杯です。この先あと何回アビスコに来られるか判りませんが、次は秋に来たいですね。以前Mさんと秋にアビスコに来ていますが、その時は本当に駆け足で、王様の散歩道のさわりを歩いただけでした。その後アビスコを3年連続で訪れて、あちこちと歩き回り、冬のアビスコが大好きになりました。他の季節も見てみたい。感じてみたい。きっとすばらしいでしょう。さて、天気は回復傾向のようで、雲はまだ多いものの少しだけ青空も見えます。これなら列車も時刻表通りに動いてくれそうです。
キルナには予定通り到着。相変わらずバックして駅に入っていくので面食らいます。迎えの車でリパンホテルに行きチェックインした後、市街へお土産物を買いに出かけます。まずはスーパーで、なんか面白い物が無いかを物色。日本では売っていそうもないチョコレートやら紅茶・コーヒー、ついでに、夕食用の冷凍ランチパック(今日の部屋は家族用なので電子レンジが付いてました。)とビールを買い物かごに放り込みます。こちらのスーパーのレジの精算の仕方面白いですね。ベルトコンベアーの上へ自分でポイポイ品物を載せていき、店員さんは運ばれてきた品物を機械でスキャン(これは日本と同じ)、自分の品物の最後には、ここまでだよと言うマーカーを目印にコンベアに置きます。そのマーカーの後ろに次の人が品物を置いていく、というパターンが繰り返されます。店員さんは楽ですね。
さて、最終夜のオーロラですが、どう見てもべた曇りのなか、頑張って撮影場所に出かけました。初日と違って、ホテルから右奥の斜面、通称「オーロラ劇場」と呼ばれている遊歩道沿いの北向き斜面です。やはり10時過ぎに出ました。若干雲が薄くなったこともありますが、その雲を物ともしない、強いオーロラです。あー、雲さえなければ、と思いますが、そこは贅沢という物。今回最後のオーロラ撮影を行いました。
いまホテルの部屋で出発を待ちながらブログを書いています。これで今回の旅行は終わりです。次回は日本から今までに載せきれなかった写真をアップします。
悪天候であまり出歩けないこともあり、ブラッドベリを読み終えて、昨日からは持参したもう1冊の本、白州正子の「私の百人一首」を読み始めました。地元の書店で、たまたま、「白州正子」と「百人一首」が目に留まったので、内容を確認せずに買ったのですが、読み始めるとこれが面白い。いわゆる一般的な短歌解説本ではなく、平安王朝の絢爛たる文化や人間模様がメインです。紫式部が和泉式部を好きではなかっただの、恋愛のスキャンダルだの、宮廷人の生き様だの、彼女の案内で、当時の事情がまるで最近のことのように紹介されていきます。ゴシップ週刊誌などより余程面白い。選者の定家が何故その歌(というより、人物)を選んだのかについても、彼女はしばしば深い考察をしており、今までそんなことを考えもしなかったので新鮮な驚きを感じました。また、恥ずかしながら、小倉百人一首が元は知人の屋敷の障子を飾るために定家が選んだことも、序文を読んで初めて知りました。著者が、博識の女傑、白州正子さんですからただの解説本で済むわけがないですよね。嬉しい誤算でした。
さて天候は相変わらず思わしくありません。時折雪が舞い、厚い雲に阻まれた太陽はその位置さえ確認できません。とはいえ、自由になるアビスコ最終日です。前から行ってみたかったところへ遠出することにしました。アビスコツーリストステーション駅の一個手前、いつも通り過ぎるABISKO OSTRA駅とアビスコの町です。直線距離で2km一寸なので、雪道を歩いても片道1時間も掛からないはずです。10時前にホテルを出発して、E10号線に平行する遊歩道を歩いて行きます。遊歩道と言っても幅3mはあってスノーモビルの轍もハッキリした、どちらかと言えば生活道路って感じのわかりやすい路ですので、時折激しくなる雪で視界が悪くなっても迷う心配はなさそうです。自動車道は危なくてとても歩けません。途中スキーヤー1人、散歩2人、黒犬1匹、スノーモビル1台に出会いました。
45分ほどでOSTRA駅(Oは頭に点2つ付いたOです)に到着。煉瓦造りの古そうな建物で町の歴史を感じます。実際にはもう駅舎としては使われておらず、駅のホーム上にあるモダンな建物(線路下のトンネルの中に入り口がある変わった構造をしている。)が待合室兼用になっているようです。ここで降りる旅行客も多く、近くにはホテル(アビスコ・マウンテン・ロッジ)もあります。一寸フロントを覗いてみましたが、こぢんまりして快適そうなロビーとバーとレストランがありました。駅の近くには鉄道開設の歴史を記した看板があり、この辺りは1900年頃に敷設されたようです。
帰り道、さきほど早足で追い抜いていった男性が、路に立ち止まって、口に指を当てています。?。立ち止まると、手招きをするのでゆっくりと近づきます。Something?と訊くと、ささやき声で、Big animalがいると教えてくれました。距離10mもない丘の木立に隠れて大きな濃茶色の動物が横たわって休んでいます。大きな顔、ムース?でしょうか。教えてくれた彼は、ザックから400mmほどの良く使い込まれた感じの大径望遠レンズを取り出し連写をしています。たぶん、プロの写真家かネイチャーガイドでしょう。来る時も居たはずなので、彼が教えてくれなかったら絶対に気づきませんでした。Thank you very much!
夕方まで仮眠をして、5時半頃に外をチェック。星が出てる! 空の一部だけですが確かに星が出ています。天気予報はずっと曇りだし、昼過ぎまであんな天気だったのに、さすがアビスコ。もう少ししたら期待できるかもしれません。今日のメニューは白身魚のソテー、癖はありませんが、塩味が強過ぎるので日本人の味覚には合わないかなぁ。を食べた後、準備をして外へ。気のせいかさっきより晴れ間が広がってるかも。湖へと向かいます。三脚をセットして、改めて全天を見回すと北西の空を中心に天頂に掛けて、そうですね、1/4ぐらいかな、晴れ間が広がっています。東の空は既に弱いオーロラが出ている気配ですが薄雲の向こうです。
しばらく待つと、丁度オーロラスカイステーションのある山の上空の晴れ間に、オーロラが出現しました。簡単に消える様子はなく少しずつ強くなっていくようなので、24mmのカメラで、インターバルタイマーを利用して10秒間隔の連続写真を取り始めます。途中で明るさが変化してゆくので、露出時間の微調整も行う必要があります。後で確認すると9:08から9:51まで約240枚になっていました。取りあえずそのうちの1枚を載せます。
もう一台14mmの方は、サウナ小屋上空の(貴重な)星空を入れて、こちらも構図を固定して何枚か写真を撮っていきます。前2夜のように激しいオーロラが出現すると、こんなのんびりした撮影方法はしないので、今夜はリラックス出来ました。こういうのも好きです。ギャラリーも数組がいましたが、今夜はお行儀の良い?グループばかりで、おとなしくオーロラを待っています。淡いオーロラの写真をモニターで見せてあげると、綺麗な写真が撮れているので一様に感心されます。見た目とのギャップが面白いのでしょうね。聞こえてくる話し声からするとフランス人(フランス語圏は広いので限りませんが)のグループが多いようですが、言葉を交わした男性2人はシンガポールだと言っていました。Thankyou my friendと言って帰って行った陽気なペアはスペインかメキシコに違いない(ステレオタイプの決めつけ)。アビスコには多国籍の人たちが集まってきます。
今朝から天候が悪いようです。いや、上空に青空は見えるので天気のせいではなく、強風のため地上に地吹雪が吹き荒れているのです。窓の外が一瞬ホワイトアウトするほどの荒天です。今回もアシストしてくれているリパンホテル駐在の小寺さんが「列車が止まることもあります。」というのも分かる気がします。
午後ようやく風が収まってきたので、ホテル北側のトルネ湖へ向かう遊歩道をアルミ製の「かんじき」を履いて歩いてみることにしました。スノーシューより嵩張らないのでオーロラ行のMy必需品になっています。昨年も歩いたのですが、今回はやはり雪が多いようですね。前の人の踏跡がなければ歩道が全く分かりません。今はいいですが天候が悪化すると帰り道が分からなくなる恐れがあります。気象の変化に注意しながら行けるところまで行くことにしました。
湖への行程の半分ほど来たところで踏跡が無くなりました。そのまま進むか迷いましたが、無理はしないことにして、代わりに見晴らしの良さそうな左手の小高い尾根へと登ってみることにしました。こんな時かんじきは本当に役に立ちます。スノーシューは長さがあるので急斜面はどちらかと言えば苦手です。山の斜面をジグザグに10mほど登って、最後は雪庇になっているのを、若木を手がかりに雪まみれになりながら無理矢理よじ登りました。上は一寸した台地になっていました。トルネ湖からラポーテンまで一望に出来ます。パノラマ写真を撮ったので載せますね。判りにくいですが右端のU字型がラポーテンです。
6時にレストランへ。壁のメニューに依れば今日はSouvas-lightly smoked reindeerだそうです。またしてもトナカイ。で、Souvasって何? 警戒しつつ出てきたのを食べてみると、薄切り肉の燻製を軽くボイルしてソースを掛けたような感じです。柔らかく臭みはないので食べやすい。これなら飲み物の注文はエールじゃなくてワインでも良かったかなぁ。ん、一寸待った。前菜無しでいきなりメインが出てきました。結局デザートも無し。ということは、昨日の料理は1Dishじゃなくて3Dishesを間違えて出してくれたってこと? 得したのだろうか?? もしそうなら料理1品で235SKr、約3700円はやっぱり高いよね。まあ、500mlペットボトルの水が20~25Skr、約350円する国だからそんな物と言えばそんな物かもしれません。ちなみに500mlの缶ビールが20SKrで、水と同じか安いのは笑えますが、これは日本の酒税が高いせい。
肝心のオーロラですが、夕食後に外へ出てみると、ベタ曇り。星は1つも見えません。この状態では、しばらく部屋で様子見をした方が良さそうです。
9:30 曇り。星は全く見えない。
10:30 曇り。西の風。
11:30 曇り。西の風変わらず。
2:00 曇り。無風。…。おやすみなさい。
朝から天候は曇り。青空が僅かに見える程度。昼過ぎには雪が降り出した。うーん、今夜は見込み薄だし急がないから、ディナー(メニューは日替わりでメイン1Dishと3Dishesを選べるので、量の少ない1の方)を予約しておこう。ついでに明日と明後日の分も。さて、この天候で外に出かけても仕方がないので、今日は1日ホテルの中です。とはいえ、午前中は、ブログの更新に費やしてしまいました。ネットが異様に遅い。宿泊客の考えることは一緒で共用LANにアクセスが集中しているのか?
昼食は朝食のバイキングで失敬してきた半熟卵とどん兵衛です。昨年はカロリーメイトばかりで飽きたので、今年は、お湯を入れるだけのご飯やカップヌードル類も持ってきました。スーツケースの中で嵩張るけれども、食べると無くなるし、お土産を入れるスペースが出来るので、邪魔にはなりません。
午後からは、飛行機の待ち時間つぶしに持ってきた、ブラッドベリの「塵よりよみがえり」をぱらぱらと読んでみます。僕のブラッドベリ初体験は、実は萩尾望都さんの漫画でした。ただ一人の人間の子供ティモシーが一族の集う夜会に初めて参加してワクワクする様子を描いた「集会」など、漫画でも印象的でしたが、さすがの萩尾さんも、ブラッドベリの甘ったるいほどの叙情性を描くのは難しかったでしょうね。改めて思います。
少し仮眠した後、予約した6時にレストランに向かいます。ついでに外を覗いてみると、朝とほぼ同じ状態でした。アルコールはメニューに数種類あるエールのうち、ビールと違い馴染みがないので読み方が分からない、一番上のこれ、と指さして頼んでみました。エール独特のビターな感じが、このホテルでは必ず出てくる野生肉の臭みを和らげてくれそうです。前菜のチーズパイの後、なにやら径7・8cmの円筒形の輪切りの肉が2枚、皿に載って出てきました。なんだろう。薄茶色で柔らかくて弾力があります。内臓かな。小さめに切って口に入れると臭みはそれほどでもない。これなら食べられる。デザートは粗目の砂糖をトッピングしたアイスクリームでした。コーヒーを飲んだ後、部屋に戻る途中で、壁に張り出されているメニューをチェックします。Tiploin of reindeer served with potato and … やっぱりトナカイか。でも、Tiploinって何? うわっ、もしかしてしっぽ?? あの丸い円筒形はそれらしく見えますが…。
さて、手早く準備をして、今日も湖へと向かいます。薄い雲を通して既にオーロラが出ているようです。昨日より少しだけ沖合にカメラをセットして試写してみます。うん、間違いなく淡いオーロラです。でも雲が邪魔。それほど厚くはないけれども空の大部分を覆っています。そういえば機材が昨年から少し入れ替えています。Canon6Dと24mm広角は同じですが、もう一台を5Dから6Dに入れ替えました。6Dが2台となったわけですが、高感度特性が段違いなので統一しました。そして超広角は16-35mmズームから14mm単焦点に換えています。こんなことしてるからお金が掛かる…。
今日は湖畔のサウナ小屋も使って居るようで賑やかです。北欧のサウナの楽しみ方の一つが、温まった体で水着のまま(またはすっぽんぽんで)雪中にダイブすること。これをやってるらしくて、ウォーやらキャーやらで賑やか極まりない。9時頃にこんどは中国人?の団体さんがやってきて、僕の構えている直ぐ近くに陣取ってしまいました。30人位は居るでしょうか。これがまた賑やか。いや別に特定の国を敵視しているわけではなくて、団体さんはこんなものです。場所を移動しても大して替わらないので、あきらめて、帰るのを待つことにしました。雲も出てるしね。
団体さんが帰ってから10時過ぎに出ました。やや少なくなったとは言え雲が未だ邪魔ですが、昨夜と同程度の大きなオーロラです。赤い色も捉えられています。そのうちに天空を北から南へ横断するように強いオーロラに成長し、僅かに残ったギャラリーも大興奮しているようです。一時はあまりの明るさに雪面が照らされて昼間(はさすがに言いすぎですが)のようになったこともあります。昨夜より大きいかも。僕も2台のカメラを両方連写モードにして、交代々々でシャッター速度を調整します。目まぐるしく動くし輝度の変化が大きいので設定が大変です。昨夜と同様に時々オーロラ爆発も起きています。空全体に広がることはなく、カーテン状のような強い縦輝線も少なめなのは残念ですが、最大級のオーロラであることに間違いありません。(昨日も見られたので今日はわりと冷静!!)
オーロラの乱舞は殆ど50分近くも続き、その間ずっとカメラの守りをしていたので疲れました。撮影枚数の多い24mmの方は今回初めてのバッテリー切れで途中交換もしました。まだオーロラは出たままですが、動きは収まったので、撮影は取りあえず中断しました。時計を見るとまだ11時過ぎです。
結局今夜は12時過ぎに撤収しました。まだオーロラは出っぱなしですが、雲が殆ど全天を覆い始めたのと、風が強まり、細かいダスト状の雪も舞うようになりました。とはいえ条件が極端に悪いわけではなく通常なら居残るケースですが、今夜は疲れました。(オーロラの神様、昨夜の暴言もお咎め無く、ありがとうございました。)
キルナからアビスコへはノーランストーグ(ストックホルムからスウェーデンを縦貫してノルウェーのナルヴークNarvikまで行く世界最北の鉄道)を利用しますが、乗ったときは少し不安になります。というのは、駅を発車すると反対側ストックホルム方向へと動き出すからです!! しばらくバックして、そして本来のナルヴィークへと走り始めるのですが、このまま、ストックホルムへ戻ったらどうしよう!と毎回不安になります。現在のキルナ駅は元々のキルナ駅から北の方に移動しているので、引き込み線の関係でしょうか。少し遅れたものの無事にアビスコツーリストステーション駅に到着して、ホテルへと歩きます。
今年は雪が多いのでしょうか、でこぼこで歩きにくい。フロントでチェックインしようとしたら、部屋の用意が出来ていないから3時まで待ってくれと言われたので、荷物を置いてトルネ湖の撮影ポイントを確認しに行くことにしました。残念ながら今回はフロストフラワーはありませんでした。1月の厳冬期だけなんですね。あんな不思議な物がどうやって出来るのでしょうか、また、機会があれば見たいですね。
さて、肝心のオーロラです。今回は食料を多めに準備してきたので、1日目だけはホテルで夕食を取らずに手早く済ませ、早めに出かけることにしました。ところが、湖に着くと間もなく雲が懸かり始めました。うわっ、早めに来たのに最悪。仕方がないので、湖の上でボーと待つことにしました。というか、待つしかないじゃん。今夜はギャラリーは少ないようです。1人カメラを持った人が来てしばらく居ましたがやがて帰ったようです。そのあと、数人のグループが来てガヤガヤした後、誰も居なくなりました。あーあ、今夜はこんな感じかなーと少し諦めムードで迎えた、10時少し前、いきなり出ました。
普通、大きなオーロラが出る場合には前兆があるのですが、今回は無し、ごく弱いオーロラはずっと出ていたものの驚きました。そして写真を撮ってみて、もう一度ビックリ。えっ、赤い。普通のオーロラと思ったら、カメラのモニタに、見間違えようのない濃い赤色がくっきりと写っています。こっ、これは、伝説の赤いオーロラだー!!
オーロラの赤には2種類あって、肉眼で見えるピンク色のものと、目には見えないけれど写真に写すと鮮やかな赤に写るものがあります。人の目はもともと赤色に感度が悪い上に、濃赤なのでバックの夜空に溶け込んでしまうせいだと思います。ですから、写真を撮らない人は見ても恐らく気づかないでしょう。実は、この赤いオーロラは、僕は初めてです。写真集などに写っている赤いオーロラはこいつですが、オーロラファンの間では、「あこがれの赤」なのです。うそー、まさかまさか、今日出会えるとは…。もう思い残すことはない。明日日本に帰ってもいいし、残り4日が全て曇りでも構わない!! …。完全に躁状態です。
いやっ、えっ、あの、その、前言撤回。オーロラの神様ごめんなさい。私のこの悪い舌が、とんでもないことを口走りました。冗談です、じょうだん。あやまりますから、あと残り4日間、よしなにお願いいたします。
昨夜からスウェーデンのキルナに来ています。今年で連続三回目。飛行機を3回(成田・コペンハーゲン・ストックホルム・キルナ)乗り継いで(国内線の関空から成田を入れれば4回!!)、移動がめちゃしんどいんですが、毎年冬が近づくと行きたくなります。病気です。お金と時間の掛かる。
まあ、今回は飛行機のトラブルもなく、順調に到着できたのでそれほど疲れませんでした。おまけにキルナへの飛行中、パイロットから、「Northern Lights」というアナウンスがあり、窓を見るとオーロラが見えていました。キルナへ到着後もホテルへの移動の車内からカーテン状のオーロラが揺れているのを見て、今回への期待が高まります。
残念ながら、部屋へ荷物を放り込んで急いでカメラをセットして外へ出たのですが、大きなオーロラは既に収まっていました。北西の空にかすかにオーロラが張り付いています。薄雲も出てきて、三時半頃には撮影を終えました。さて、今日はアビスコに移動します。天候も良さそうなので期待したいと思います…。
延び延びになっていた動画の作成をようやく終えました。今回アビスコで撮影した連続写真は4200枚程になっています。撮影方法としては、昨年はインターバルタイマーで撮影していたのを、今年はカメラの連写機能をそのまま生かして撮影する方法に変えました。0.7秒のシャッター速度に設定して連写を行うと、だいたい1秒間隔の静止画を得ることが出来ます。高速なメモリさえ使えばバッファが一杯になることなく撮影を続けることが出来ました。
1枚目はその1秒間隔で撮影した176枚をつないで実速度に合わせた動画です。途中露出オーバーで白飛びした箇所もありますが、オーロラの動きに関しては、まずまず見た感じに近くなっていると思います。実物はもう少し繊細な動きをしているので、これは更にコマ速を上げていかないと仕方ないでしょう。
2枚目は10倍速に加工した動画です。彩度を少し上げているので、実際よりも鮮やかな色が出ています。見た目はこっちの方が綺麗かな。
オーロラ以外の写真をアップします。パノラマは王様の散歩道を1時間ほど歩いたところにある大雪原。前回も今回もここまで来て引き返しました。ここから先は踏み跡も狭くなり、日暮れが早いのを考えるとちょっとためらわれます。地図で見るとあと2時間ほどで湖に着くはずですから、次回は是非秋に来て歩いてみたいですね。2枚目はキルナのスキー場遠景。営業していますが、-20℃超で滑るのは日本人では絶対無理。3枚目はリパンホテル本館。ロビーもコテージも居心地が良くて本当にリラックスできます。4枚目はキルナ空港で計った帰りのスーツケースの重量。これぐらい(20kg限度+10%)が超過料金を払わなくて済む限度かな。残りはアーランダ空港とカストラップ空港です。北欧の空港はおしゃれですね。