たきゆの徒然日記

ゲーム、アニメなど趣味を書いています
好きな作品はMGS、COD。Fate、勇者であるシリーズ、ヘブバン

ヘブンバーンズレッド 1章クリア 感想

2022-02-17 02:48:00 | ヘブンバーンズレッド
すごい

メインシナリオの見せ方やアドベンチャーパートの完成度が完全にコンシューマーゲームの域に達している
唯一、やっぱりソシャゲだなぁと感じるのはやはりゲームバランス
RPGとしてキチンとゲームとして機能するようになっているが、やはりソシャゲの宿命として最終的に行き着く先は課金してガチャでSSキャラをバランスよく入手するのが何よりの攻略の近道となるように設計されている

これが家庭用ゲーム機なら予めユーザーはたくさんの手段を与えられており、レベリングやアイテム入手、各種スキルの組み合わせを試行錯誤してボス戦に挑んだり
と「出来る事」が多い
能動的に選択した要素がうまい具合に組み合わさってシナジーを生むからこそ、達成感が生じて手強いボスを倒していく快感も生じるわけだけど

ソシャゲの宿命として、まず取れる手段を広げる為には課金して自ら手段を増やしていく必要がある
しかも、運要素が絡む為に手段を増やす為の過金額もばらつきアリ

そして、ソシャゲの宿命としてプレイ可能な要素の簡略化が生じる
カジュアルさをウリにするのだから、むしろ取れる手段が多くなるほどプレイを阻害してしまう為に
ソシャゲは「なんとなく適当にプレイしていても、それらしく気持ちよくプレイ出来る」ようになっている

家庭用ゲーム機のRPGはスキルだけでも10〜30くらい技があって、どんな組み合わせで戦おう
などの戦略性に幅があるが
ソシャゲはスキルは多くても3〜5

しかも取れる戦略もパターン化している為に、突き詰めていくと似たような行動の繰り返しが最適解になり
慣れてしまえば途端に作業感が増す



あらゆるソシャゲRPGは突き詰めると、プレイヤーが札束で敵を殴り倒すゲームになっているが
ソシャゲ運営としてはユーザーに課金を強いないと運営が成り立たなくなりサ終となるから仕方ないんだけども

ユーザー視点からソシャゲRPGのゲーム性を評価した際に、家庭用ゲーム機のRPGと比較して
同じ域に達したゲーム性や楽しさを見出せるか?と問われれば否定するしかない


純粋に、ただ普通にプレイするだけでも楽しいソシャゲ
ゲームプレイ自体が楽しくて楽しくて仕方ないソシャゲ

っていうのも、実は各メーカー普通に作れるとは思う

しかし、それをやると「もう課金しなくてもいいよね?」という境地にユーザーが陥り
メーカー側が運営できなくなるから


「意図的に」自らゲームプレイの自由度を落として、いかにしてゲームプレイの根幹に課金要素を組み込めるか、を常に考えながらレベルデザインしている

そういったいわゆる大人の事情が透けて見えるために
ソシャゲのゲーム性の限界をまざまざと見せつけられて

常日頃、個人的にではあるがソシャゲのゲーム性はコンシューマゲームに勝てない
と考えており、事実そうだったりする


ヘブバンのRPG要素もその宿命を逃れられず、やはりコンシューマゲームのRPGと比較した場合にソシャゲとしての限界が見えてくる

その点だけは残念






逆に、残念な部分はそこしかない

シナリオの良さ
アドベンチャーゲームとしての作り込み
キャラクターの魅力

これらはそこら辺の家庭用ゲーム機のアドベンチャーゲームと比較してもトップクラスの完成度



JRPG。なんて言葉は最近はもう使われなくなり
というか昔はもっぱら蔑称として使われがちだったJRPGという言葉


ヘブバンは悪い意味では無く、古き良き時代のJRPGをソシャゲに落とし込んだ
といった印象


何度も繰り返すけども、RPG要素は凡百のソシャゲと変わらず
そこは課金がサービス継続に必要不可欠なソシャゲという媒体の限界だからまぁ仕方ないとして

課金要素から切り離されているアドベンチャーゲームパートの完成度が超一級品である


まず、シナリオが良い

そこはやはり麻枝准さん担当というだけのことはある
あの人はやはり、ゲームのテキストや表現が土俵の人なんだろう

Angel Beats!は最高に良いアニメだったけども
続く2作は正直微妙だった

Angel Beats!は岸監督、上江洲さんペアだったから良い素材を美味しくアニメ化できたのだろうか?


基本的にいくら素材が良くても、シェフがうまく調理しないと美味しい料理はできない

その最たる例は革命機ヴァルヴレイブ
あれは各著名人を招集したにも関わらず、闇鍋になってしまい失敗してしまった

第二のコードギアスになれたかもしれなかったのに残念だった


アニメ2作が不評に続いた麻枝准さんだけど
今回のヘブバンは文句なしに面白い


ただ、ノリが完全に10〜20年近く前のエロゲに準拠しているので耐性が無い人はついていけないと思う

30〜50代くらいでこのノリに郷愁を感じている層に深く突き刺さるゲームだろうなぁと


しかし、麻枝准さんのシナリオはだいたいパターン化されているので
ヘブバンもそのパターンに則ったシナリオなのかどうかは気になる

いつもの流れのシナリオでも、面白ければ。感動出来ればそれでアリなんだけど

この人は特に、ループモノや仮想世界ネタが多い

良くありそうなシナリオ予想としては、ルカは実は癌患者で癌によりバンドを一時離脱
教官は主治医であり
ヘブバンは闘病生活をしているルカの空想世界だった。とかも麻枝准さんテンプレネタで考えた場合、普通にありえそう

31Aメンバーが実は本来のshe is legendのメンバーで、だから1章で結成された新生she is legendでも少しの練習でバンドとして成り立つくらい上達した

とか

豊後弥生はルカの隣室でアルツハイマー病系の記憶障害の病で闘病している患者とか


テンプレネタで考えた場合、パッと思いつくのがこの辺り

麻枝准さんはAngel Beats!でもそうだけど、日常生活に突如降りかかる不幸
だけど絶望を乗り越えた先にある希望は素晴らしいモノなんだ。という風潮で

人間賛歌を題材としたシナリオを良く書いている
ラストともなれば奇跡のバーゲンセールみたいな安売りになりがちだけども、読者を自分の世界に引き込み
ドラマチックな展開に酔わせて最後は無理やりパワープレイ

みたいな流れ
理詰めで雁字搦めにさせとくも、最後は根性で無理やり乗り切る展開は
岸監督と相性が良さそう



ヘブバンはプロローグのボドドドゥさえ乗り切れば、あとは寒いギャグもないのでシナリオにのめり込める

というか、キャラクターの描き方が上手すぎる

30人以上?キャラクターがいて、おいおいこんなにキャラがいてキャラ名覚えられないよ
と思いきや、それぞれのキャラが立っているからどのキャラもすぐに覚えられる

しかも、面白かったり可愛かったりカッコいいキャラばかりなので
キャラ作りがものすごく上手いなぁと

キャラ同士の掛け合いは完全にエロゲのそれである

というか、悪口ではないけども麻枝准さんの感性は10年くらい前からおそらく変動していない

たぶん、色々PCでゲーム出していた時と同じようなテンションでシナリオやキャラの掛け合いを書いている


まだ1章までしか進めれてないけども、1章ラスト時点で31A組の団結力、まとまりの良さが出来上がっており

チームとして成長していく姿を描けているのはさすがだなと感じた

主人公のルカがやる時はやるタイプのイケメンでナチュラルにかっこいい

でも普段がナチュラルに頭がおかしいというか、ぶっ飛んでいるのは面白い


アドベンチャーパートで他の部隊との交流の際は、たいていはぶっ飛んだルカに対して常識人である他の部隊員が巻き込まれる形で会話が進むが

結構な割合でルカよりもヤバい奴が多く、ルカが気圧されるくらいのキャラ立ちの暴力がたびたび襲いかかってくる


全体を通して、ルカ=百合ゲーの主人公のように描かれており
だいたい全キャラに対して百合攻略していっているスタンス
しかし百合に見えるが中身はおっさんのソレのように見えたり

サバサバしているからおっさんっぽくは見えづらいかもしれない


各キャラとの交流パートの後は必ずお風呂に一緒に入るイベントを挟んでいるのは並々ならぬ執念を感じる熱い拘り

たぶん、仲を深めた相手とさらに仲を深める為に裸の付き合いを〜といった感じなんだろう

攻略相手の胸を揉もうとしたり、いやらしい目つきで体を眺めたり、告白したり
完全にオヤジである


ルカは超絶コミュ強でだいたいどんな相手であろうと無理やり仲良くなれるのは凄い能力



31A組は全員魅力的に描かれているけども、そのなかでもカレンちゃんがお気に入り

殺人鬼という物騒な設定持ちだけど、本当に人を殺した事あるのかな?という

朝倉可憐の狂人格のカレンちゃんはやかましいだけの良識人オーラが凄いので
実は可憐の方が闇が深いヤバい人間なのかも

でもメタで読んだ場合、ソシャゲの味方キャラクターに殺人鬼設定をわざわざ持ってくるか?という部分もあるので

空の境界の式のように、実は1人も殺していない

あるいは、人を殺したけどもそれは実の親で正当防衛だった
可憐は自分の自我を守る為にカレンちゃんという殺人鬼人格を生み出した。とかありそう

でも世間ではサイコキラーとして騒がれていたようなので、そのあたりは謎


たぶん数章先でカレンちゃんのシナリオも展開されそう


麻枝准さんはギャグのネタに、同じギャグを繰り返して笑わせるいわゆる天丼ギャグが多い

しかし日常パートに挟む天丼ギャグは実はシリアスパートの感動ネタに繋げる伏線だったり
そういうパターンが多い


めぐみとタマの持ちネタの「おい、タマァ!」はたびたび日常パートでギャグとして使われて、ネットの感想とか見ていても評判のいいギャグとして人気だけど

これ絶対シリアスパートの泣き要素で「おい、タマァ!」が使われる伏線だとは思う






ヘブバン、初イベントのイベントタイトル


こんなんおっさんしか元ネタ知らないって…


10代「華原朋美?なんそれー!」



(追記、華原朋美はカバーをしていただけで元々は篠原涼子の曲でした。映画、ストリートファイターの主題歌)

タマが5ch(2ch)のネットスラングを使いまくっているのもおっさんホイホイ


シュタインズゲートのダル並みに口調が2chねらー


今や、コミュニケーションツールはTwitterやLINEなどのSNSに流れた為に2chは衰退しまくった


しかし、匿名性ならではの情報入手の自由度の高さが2chのウリなので
メディアリテラシーを十分に持っているなら情報取得ツールとしては2chの方が優秀

Twitterは個人の色合いが強く出た情報交換ツールである為に、簡単に説明すると「見たい情報しか見れない」為に情報選択の自由度は低い

サジェスト検索では自分の知りたいワードを入力すれば、それに沿った情報しか入手できない
自分の見たくない情報はブロックすると表示されない
自分の趣向に沿ったフォロワーばかりだと、同じような思考を持った人間からの情報しか得れない

自由である事に由来する不自由を強いられており
自らたくさんある情報を選択しているようで、実は限られた情報の中からしか選択出来ていない

さまざまなバイアスが介在しており、情報は濾過されまくり
しかし、濾過されている事に気づけない為にそれが世界の真実だと誤認して世界を認識してしまう

Twitterには極端に過激な思想を持った人が大勢いますが
それらの人たちはTwitterという仕組みが作り上げたモンスターです

mgs2の愛国者たちが危惧していた、ネット世界での情報の氾濫がもう起きてしまった
小島監督は先見の明があり過ぎてすごい


Twitterは簡単に考えると、雑誌の電子書籍のようなモノ
目次から自分の見たいページだけ任意に選んで、そのページだけ見て満足する
みたいな使い方

中国の故事に「無用の用」という言葉があるように
一見にして無意味な要素であっても、実は大切な要素の一つなんだ。という考え方がある

例えば紙媒体の雑誌なら、目次を見て目当てのページをめくるまでの間に
ふと、興味を惹かれるページがあったりする
そこから関心がどんどん枝分かれしていき、最初は見る気が無かったページまで読むようになる

こうした「ページをめくる」という一見にして無駄で非効率な行為が電子書籍にはない

また、電子書籍はタブレットの大きさにもよるが一つのページを拡大無しに読みきれない
ページというのは文章構成や画像の置き方など、レイアウトが大切なのであり

同じページであっても、それを紙媒体で一歩引いた視点で全体を俯瞰しながら読むのか
タブレットのように読みたい部分をその都度拡大しながら読むのかでも

情報を受け取る際の受け取り方が異なる為に、それを自分の中で噛み砕く際に
紙媒体と電子書籍では若干の差が出る


なぜかヘブバンの感想がTwitterの感想になりそれが電子書籍の感想へと脱線していったので
ここらでもう軌道修正しますが

SNSは毒入りの聖杯とも揶揄されるように

たしかに情報伝達の万能性はあるけども、キチンとしたメディアリテラシー能力が無いと身を滅ぼすよね?

という事です


あと、ネットスラング使いまくりのタマは可愛いね。という







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