明るい化け猫計画

~猫又育成のための自然療法研究ノート~

2月22日は猫の日!

2009年02月18日 | その他
猫の日があるとは知りませんでした。

丸善丸の内本店の4Fで猫アートフェスタが開催されてます。
手ぬぐい、DVD、写真集、ポストカード、ストラップ、絵画、置物、はし置き、茶碗、スツール・・・・

なんか色々ありました
和物が多い気がしたのは、焼き物が多かったせいかな。


丸善丸の内本店は2月24日(火)まで
丸善福岡ビル店は3月1日(日)まで

http://maruzen.jp/Blog/Blog/maruzen02/P/1862.aspx

本屋の斜め前にあるチョコレート屋さんがやたらおいしそうです・・・

【猫のアーユルヴェーダ】肉の分類 鳥(2) Pratuda その他

2009年02月16日 | 猫のアーユルヴェーダと中国医学
鳥の続きです

鳥類には前回のVishkira以外にも分類があります。ここには、食肉として流通していないお肉も分類の考え方としてまとめてあります。古典に書かれていることですので、現在の日本で狩猟をしたら鳥獣保護法に触れる鳥も含まれていますからご留意ください。

Prasaha – 猛禽類 鷹など
(ア2)非常に熱性が高く、ピッタを狂わせる、潰瘍や膿瘻を悪化させ、食べた者は精神に異常をきたすこともある

Pratuda – 木をつついて餌を食べる鳥  ハト、セキレイ、サンショウクイなど
(ア1)カファ性の不調を治す。
(ア2)性質はVishkiraの肉と似ているが、ワータを増やしカファとピッタを抑制する点が多少異なる。

Plava – 水際の鳥 ガチョウ、ダック、水際にいる鶴のような首の長い鳥
(ア2)ピッタを抑制、消化は重い、冷性、糞便の排泄を助け、精力を与え、ワータとカファを増やす。


【中獣医学】
この中で記述があるのはダックぐらい。冷性で腎臓と膀胱に作用するとあります。ちなみに冷性の動物性蛋白質は次のとおり。
(チ1, 98p) 冷性度が強い: 二枚貝>ダック>卵>豚  :中庸に近い

 *(チ1)の日本語版『犬・猫に効く指圧と漢方薬』(81p)に「からだを温める食べ物、冷やす食べ物」として食物リストが載っていますが、原書と少々異なります。日本語版だと豚肉は中庸に分類されています。原書の98pでは豚肉は中庸よりの冷性に分類されており、85pだと豚レバーは冷性、豚肉(筋肉部位)は中庸となっています。なんかややこしいですが、中庸は結局のところ微妙に温か冷に傾くみたいなので、豚レバーは冷、筋肉部位は冷よりの中庸と考えたらよいのかもしれません。

あと、(チ1)の日本語版では、ダック類がこのリストからは外されてます。もしかしたら、本文中のどこかに書かれているのかもしれません。

原書では食物の分類や作用の説明に35ページ割いています。日本語版はコンパクトになっている分、中国医学の概念や説明などがだいぶ省かれているようです。ただ、読みやすさやツボの図などは日本語版の方が断然使いやすいです。


~じゃぐちのひとりごと~
Duckにはドナルドダックのようなアヒルから鴨南蛮のカモまで色んな種類がある。シュワルツ博士はアメリカの方なので、アメリカで主流のダックミートを指しているのではないか。北京ダック、Muscovy (バリケン/マスコビー)、Mullard(ムラード)、Barbary(バルバリー)、ロングアイランドダックが主流のよう。

米国のダック肉 http://www.geocities.co.jp/Foodpia/1407/ny/hoka/duck.html
鴨肉の分類 http://www.torishin.jp/knowledge/dack/
京鴨、欧米産鴨肉、台湾中国産鴨肉の特徴 http://www.kyogamo.com/breed.html

今回初めて知ったけれど、北京ダックは強制給餌で無理やり太らせるんだそう。やだな・・・ 
そういう感情を抜きにしても、アーユルヴェーダではお腹が空いていない時に無理に食事をとると色々と悪影響を及ぼすアーマという未消化物が体に蓄積されるという。アーマが溜まったお肉を食べるのは体に悪そう。

猛禽類は勝手に捕まえて食べたら捕まるだろうけど、これを見る限り食べたら恐ろしいことになりそう。古代エジプトで猛禽類は神聖視されていたようだけれど、インドでも何か特別な意味を持つ鳥なんだろうかと思い調べてみたらガルダという聖鳥がいた。ただ、肉の分類にサル(サルの神様もいる)も出てくるがこちらの肉については悪いことは書いてないので、宗教的な戒めというわけでもなさそう。(ヒンドゥーの神様 http://ganga-jal.com/hindu-god.html

ハトは神社のおつかいだったり、平和のシンボルだったりで日本ではあまり食べないが輸入食材としての取扱はあるよう。外猫が捕まえるスズメやツバメも、木の中にいる虫をつばんで食べるのでPratudaと考えていいのかも。華奢で良く動く点からしてワータを増やす性質があるように思える。クチバシや足で食物を撒き散らすカラスはVishkiraに入るのかな。

チャクは便秘になったことはないけれど、便秘がちな猫さんの話は良く聞く。ダック類のお肉を増やしてあげるといいのかも。
ピッタのドーシャが乱れている時(ネコドーシャチェックシート[ヴィクリティ(体調)]参照 エクセルPDF)、ピッタ性の体調不良があるときには、ダック類のお肉を増やしワータを抑える食材とあわせるといいかもしれない。ダックは中獣医学的(チ1)にも体を冷やす食べ物なので、熱がこもっている状態を緩和するという意味でアーユルヴェーダの考え方と一致する。

今のところ特にハト肉を買う予定はないが、Pratuda類のお肉を与える時はワータを静める食材を合わせるといいのかもしれない。


それでは、続きはまたの機会に

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*ここに記載している肉の分類は人間のアーユルヴェーダのものです。猫への効果は中獣医学ほど研究されていませんので、効果のほどは分かりません。また、特定のお肉だけ与えていれば病気が治るものではなく、食材を選ぶ際はカロリー、蛋白質、ミネラル、ビタミン、脂質など過剰摂取にならぬよう必ず栄養計算をしてください。長期にわたる栄養素の欠乏・過剰摂取は深刻な事態を招くことがあります。
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(ア1)などの記号は参考文献の番号です。
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【猫の過剰グルーミング】参考になった資料など

2009年02月09日 | 神経性皮膚炎/過剰グルーミング/脱毛
チャクの脱毛は少しずつですが良くなってきています。桃の皮程度だった毛が0.5~1cmぐらいに伸びてきました。それでもまだオヘソの下あたりはガジガジすることがあるので、ここだけはなかなか毛が伸びません。尻尾のおしゃぶりはしますが、自己授乳はしなくなりました。

チャクは近所の病院で診察を受けていますが、今のところ特に専門医は探してません。

主治医の勧めで人工フェロモンを使いましたが効かなかったので、後は服を着せるか、カラーをつけるか、抗不安剤を投与するぐらいしか病院では指示できないと言われています。頼めば専門医を紹介してくれるかもしれませんが、主治医の治療方針とそう変わらない気がするし、近所の病院ですらものすごいストレスになっているのでタクシーに乗せて遠くまで連れていく気もちにはなれません。

肉が見えたり潰瘍になるほど舐めているのであれば投薬も仕方ありませんが、たまにプツプツができるものの今は落ち着いてきているし、今のチャクにカラーをつける気もステロイドを塗る気も(病院によっては、とりあえずステロイドを出して効けば心因性や内臓疾患ではなく皮膚の問題と判別するためにステロイドを出すところもあるよう)、抗不安剤を与える気もないので食事を変えたりフラワーエッセンスを試したり、私の生活態度を変えたり色々試しています。

猫さんの脱毛が始まって、まだ一度も病院に連れていっていない方がいらしたら、最初に病院で皮膚や内臓の問題が無いかどうか診断してもらってください。

チャクの脱毛は私の精神状態や生活態度が大きく影響しているように思えます。この二つが改善してきたことで、チャクの状態も良くなってきています。私もチャクと同じタイミングでほぼ同じようなエッセンスを飲んでいるので、私の情緒が安定することで相乗効果が出ているのかもしれません。

チャクが神経性皮膚炎と診断されてから、以前にも増して動物の心に興味が沸いてきました。ちょこちょこ調べ物をした中で、参考になったものを書き留めておきます。

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FELINE COMPULSIVE BEHAVIOR
Alice Moon-Fanelli, PhD, CAAB
Tufts University School of Veterinary Medicine
気になるとこだけ適当に抜粋

代表的な強迫行動(compulsive behavior)には、毛布を吸うウールサッキング、布などを食べてしまう異食、感覚過敏(hyperesthesia)、心因性脱毛(psychogenic alopecia)がある。最初は、感情の昂ぶりを身体を舐めるなどして落ち着けていたもの(転移行動)が、猫を不安にさせる刺激が続くことによって特定の行動を繰り返すようになり、しいては刺激との前後関係なしに繰り返すようになる。また、時間が経過するにつれ刺激の強さに関係なく強迫行動が誘発されるようになる。

【ウールサッキング】
人間の子供がお乳代わりに指をしゃぶる行為と似ている。6ヶ月未満で始める猫が多く、原因として早すぎる離乳、遺伝、不適切な養育環境や社会的刺激、欲求行動の神経制御機能不全などが指摘されている。ウールサッキングはオリエンタル系の猫によく見られる行動で、これを行う猫の約半分がシャムであるため遺伝的要素も大きいと考えられている。症状が進むと布を吸うだけでなく、輪ゴム、靴紐、ビニール袋などを食べてしまう異食に発展することがある。異食はウールサッキングとは別に、空腹、栄養失調、貧血、食物繊維の不足、糖尿病、腫瘍などが原因になっていることもある。

【心因性脱毛】
環境の変化が影響している心因性脱毛(過剰グルーミング)の場合は、隠れる、拒食、回避行動、緊張や神経質な状態等、行動の変化が伴うことが多い。
心因性以外の過剰グルーミングでは、寄生虫、食事、埃、花粉、菌類に対するアレルギーや過敏、膀胱炎、肛門膿の炎症、甲状腺機能亢進症といった身体的症状によるものがある。最初はこのような身体的症状が原因で始まった過剰グルーミングが、病気が治り原因が解消されても行為として残ることがある。

心因性脱毛はオスよりメスがなりやすく、年齢はあまり関係ないが思春期に発病することが多い。
過剰グルーミングを行う部位は、腹部、わき腹、背中、胸、脚部など。
純血種のオリエンタルや神経質な猫が発症しやすい。

過剰グルーミングは感覚過敏でもおきるため、軽度の感覚過敏は心因性脱毛と勘違いされやすい。

【感覚過敏】
瞳孔の拡張、過剰グルーミング、過剰に背中の毛を逆立てる、異常な鳴き声を発する、自分の尻尾に驚いて駆け回ったり、いきなり興奮して走り出すジャンプするといった症状が特徴で、神経学的要因と強迫行動が絡み合った複雑な行動。感覚過敏による過剰グルーミングは、尻尾、わき腹、骨盤部などを集中的に激しく舐めるため自己攻撃行動と言える。このような攻撃的発作は自分の体だけでなく人間に向けられることがあり、かまって欲しいときに発作を起こすこともある。感覚過敏の猫は触られることに敏感で、背骨にそって体をなでると攻撃的な発作が誘発されやすい。

感覚過敏は通常1歳から5歳ぐらいで発症し、攻撃行動は夜と明け方におこりやすい。発作は数秒から数分で治まるが、その間隔はまちまち。ノミによる皮膚炎、食物アレルギー、椎間板疾患、脊椎の外傷、感染症、中毒症状、新生組織形成等が原因で起きることもある。
シャム猫やシャム系のMIXがなりやすい。
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チャクはウールサッキングはしないものの、代わりに自分の尻尾をしゃぶり、小さい時は何度か輪ゴムを食べたことがあります。グルーミングが酷くなったのは膀胱炎を発症した後なので、この辺にも原因がありそうです。チャクは雑種ですが、顔が逆三角形で小さくほぼ九頭身です。避妊後は体重が増えましたが、骨格は華奢で骨は細いのでオリエンタルの血が入っているように見受けられます。

夜中や明け方に走り回るというのは他の猫さんでも良く聞くし、フォックス博士の本でも狩りの習性が残っているだけだとしているので、これだけで感覚過敏とは言えなさそうです。ただ、チャクは見えない相手を追いかけたり脅したりといった行動も昔からあるので、多少その気はあるのかも。こういった異常な行動は、人間の目には見えない埃やチリにじゃれていることが多いとどこかで読んだことがあるので深く考えていませんでしたが、軽度の感覚過敏なのかもしれません。

つづきがあるのですが、また次の機会に・・・


【その他参考になった本】

『アニマルラーニング―動物のしつけと訓練の科学 』
 著 中島 定彦
関西学院大学の心理学助教授で、動物の認知・行動全般の研究をされているそうです。
動物の学習と行動の基本理論を分かりやすく説明しています。
過剰グルーミングについて深くは触れていませんが、専門用語が易しく説明されているので、ちょっと専門的な本を読む時のカンニングペーパーとして役立ちます。何をしてもダメだ・・・というあきらめの現象「学習性無力感」がゴキブリでも確認されているというのが興味深かったです。薄いので持ち歩きにも便利です。

『うちの猫が変だ! 』
著 ニコラス・ドットマン  
訳 池田雅之,伊藤茂
アメリカの動物行動学者で獣医師と一緒に問題行動に取り組んでおられるそうです。
基本的に薬物療法の話です。
セロトニンの量が増えると攻撃性は抑えられるが支配性は高まるのだそう。
問題行動が内猫に多く、半外飼いが主流のイギリスでは問題行動が少ないことを指摘し、猫を外に出すリスクに言及しつつも、屋内での監禁と不自然な生活スタイルが直接の原因と断言している点が興味深かったです。

『Clinical Behavioral Medicine for Small Animals 』
著 Karen L. Overall
こちらの和訳本は『動物行動医学―イヌとネコの問題行動治療指針』として出版されています。
一般書を読んでも結局同じようなことしか書いてないので、もうちょっと何かあるかなと期待して購入しました。まだ途中なので特別役に立ちそうな情報があったら記事にします。

『コンパニオンアニマルの問題行動とその治療』著 工亜紀
以前、記事にしていますが読みやすい本です。
以前の記事はコチラ☆

『猫に精神科医は必要か』著 P.ネヴィル 
訳 竹内和世,竹内啓
イギリスの大学病院で問題行動に取り組んでおられる動物心理学者。
心因性脱毛については数ページ程度で、対応としてはストレスの原因を取り除いて薬物療法をする程度のことしか書かれてませんが、色んな症例を一般読者向けの言葉で解説しています。基本的に半外飼いの猫が前提のようです。
過剰グルーミングの原因の一つとして、缶詰に含まれる保存料、防腐剤、香料、着色料や脂肪酸の不足を挙げていたのが興味深かったです。

『ネコのこころがわかる本―動物行動学の視点から』
著 マイケル・W. フォックス
翻訳 奥野 卓司, 蘇 南耀, 新妻 昭夫
獣医師であり行動学博士、マッサージ本も出している。
もともとは犬の研究が専門だそう。
過剰グルーミングは自慰的な転位行動とし深くは解説していませんが、猫の歴史や行動がコンパクトにまとめられています。
文庫サイズで持ち歩きが便利だし値段も手ごろなのでお気に入りの一冊。

他にも読みたい本は沢山あるのですが、絶版だったりお高かったりでなかなか手に入らないのが悲しいところです

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【猫のアーユルヴェーダ】肉の分類 鳥(1) Vishkira

2009年02月07日 | 猫のアーユルヴェーダと中国医学
それでは、鳥類から

(ア1、ア2)
Vishkira -餌をクチバシや爪で散らしながら食べる動物
        ニワトリ、孔雀、ヤマウズラ等
 
(肉の性質)
甘い、渋い、(甘味はVPを、渋みはPKを軽減する)
     冷性、消化しやすい、3つのドーシャ(VPK)を抑制する、(ア1)カファの不調を和らげる


一般的なお肉はニワトリですね。ヤマウズラは北欧で狩猟の対象となっている鳥で日本のウズラとは種類が違うようですが、孔雀もウズラもヤマウズラもキジ科の動物です。日本で手に入るウズラが古典に書かれているものと同じ作用を備えているかは分かりませんが参考まで。

(ア2)
ヤマウズラは、消化がよく病気や病み上がりの身体によい。
ヤマウズラ、ヨーロッパヤマウズラの白身は、収れん作用、冷却作用、鎮痛作用があり、消化が良く、止瀉作用があり、心臓を刺激する。記憶力を改善し、3つのドーシャ(V,P,K)の悪化を和らげる。咳、結核、熱、鼻血、しゃっくりによい。

(ア4B)
ヤマウズラはPVK全ての体質に向いているが、特にワータ体質には推奨。

(ア2)
家禽であるニワトリは、消化・栄養に優れている。
心臓を刺激し、鎮痛作用、精液に滋養を与え生成を助ける、3つのドーシャ(V,P,K)の悪化を和らげ、肺結核、嘔吐、弛緩熱(人間の弛緩熱の定義:日内の差が1℃以上あるが、最低の体温が37℃以下に下がらないもの)に有益。
鳥類の白身かシカ肉で作ったスープは、慢性化した肝臓/脾臓の肥大によい。

(ア3)
鶏肉はカファを増やし、ワータを軽減する。

(ア4B)
雄鶏はPKV全ての体質に向いているが、特にワータ体質に推奨。雌鶏については記載なし。

【獣中医学による解釈】(チ1)
鶏は、血と腎(解剖学的な血液と腎臓でなく、中医学の定義による気・血・水の『血』、腎の気の『腎』)に栄養を与え、脾臓、膵臓、胃、腎に滋養を与える。鶏砂肝はやや温よりの中庸(ちゅうよう:温と冷の中間)、鶏肉と鶏レバーは温で、レバーの方がより体を温める作用が強い。

身体が冷えている時、猫が食物を十分に消化できていない時は、火を通した食物で身体を温める物を与える。身体が冷えているかどうかの目安は、寒がり、頻尿、夜になってから外出する、夜中に何度も起きる、失禁。ただし、温の食物ばかりだと熱が増えすぎるので、温と冷の食材を組み合わせて猫の様子をよく確認する。シュワルツ博士の参考レシピは次のとおり。肉・魚は一食に一種類 + 穀物/野菜 (一種または両方)を選ぶ。

身体が冷えている時(陰) -> 温の肉と温/中庸の穀物や野菜
身体に熱がこもっている状態(陽)->冷の野菜や穀物に冷/中庸の肉や魚
陰でも陽でもない状態 -> 中庸の穀物、温の野菜に温/中庸の肉を組み合わせ、陰陽両方の作用が強いマグロやサバは週一回まで。ただし、尿路に問題がある場合は控えめにする。

プラス、ビタミンやミネラル、オイルなどのサプリ。


☆~じゃぐちのひとりごと~☆

アーユルヴェーダで肉といったら、筋肉部位のことのようだ。骨髄や脂肪は薬にも使うみたいだけれど、内臓は普段の食事で食べる文化はないのかも。

Vishkiraの脂肪、油分はカファの不調を和らげるとある(ア1)。
これに反し(ア3)では鶏肉はカファを増やし、ワータを軽減するとなっている。心臓を刺激する(ア2)というのは熱を増やすピッタっぽいのに、冷性となっている。途中で何がなんだかわからなくなったが、肉類全体と他の食物(野菜など)を比べて消化が重く重性であるとしているなら(ア3)もなんとなくわかる。

肉類は食物全体からみたらワータを下げる食べ物で、ワータ体質は肉食が適しているとも言われている。猫は他の種と比べるとワータが強いので(ハ1)、ワータを増やす乾燥した肉やタマス(カファの悪いエネルギーで惰性を増やす)を強める古い肉を除けば普通に手に入るお肉で向かないものというのはないのかも。

(ア1)の油分がカファの不調を和らげるというのがイマイチよく分からないが、これも他の動物の脂肪に比べてということなのかもしれない。鶏肉がVPK全ての体質によいとされているのは、ドーシャへの影響が少ないからではなく、全てのドーシャに働きかける作用を備えているからなのかもしれない。

病中・病後はヤマウズラ、体調不良が長引いていて滋養が必要な時は精のつくニワトリがよさそうだけれど、チャクは鶏肉を受け付けないのでウズラがいいかもしれない。病中・病後といっても内臓疾患や皮膚炎など病気の種類によって蛋白質やその他の栄養バランスを配慮する必要があるので、病気だから鶏/ウズラというほど単純にはいかないだろう。

アーユルヴェーダでは、雨の日は消化力が落ちるという。確かにチャクは雨の日、台風、露の時期は食欲が減退したり、じっとしていることが多い。雨というより気圧の影響が大きいような気もする。チャクの身体は肉が異常に柔らかい。こういった体型は気圧の影響を受けやすいんだろうか。雨の日にはウズラのスープを作ってみようか。スープなら蛋白質の消化にかかる負担も軽くなりそうだし、食欲のない時やシニアになってから使えるかもしれない。ただ、ピッタ性やワータピッタ性の下痢をおこした後に肉のスープは禁忌であると(ア1)にあった。スープよりヤマウズラ、兎、シカなどのお肉が良いんだとか。でも、下痢をおこしたら食事うんぬんの前に病院での検査が必要だろう。診断によって適した食材は変わるだろうし。

鶏は心機能を活発にするとあるし中国医学でも身体を温めるとされているので、心機能が亢進しているときや、血液の循環が活発になると悪化する病気のときは多少気をつかったほうがいいのかも。

それでは、続きはまたの機会に

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*ここに記載している肉の分類は人間のアーユルヴェーダのものです。猫への効果は中獣医学ほど研究されていませんので、効果のほどは分かりません。また、特定のお肉だけ与えていれば病気が治るものではなく、食材を選ぶ際はカロリー、蛋白質、ミネラル、ビタミン、脂質など過剰摂取にならぬよう必ず栄養計算をしてください。長期にわたる栄養素の欠乏・過剰摂取は深刻な事態を招くことがあります。
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(ア1)などの記号は参考文献の番号です。
詳細はコチラ♪


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【猫のアーユルヴェーダ】肉の分類 参考文献

2009年02月06日 | 猫のアーユルヴェーダと中国医学
テンプレート変えてみました。
携帯のテンプレートはずっとコレだったのですが、携帯はもうちょっと爽やかなものにしてみました。
そして、副題も密やかに変更です

肉の分類の続きですが、分類に入る前に何を根拠に書いているかというところを明確にしておきます。

前回も書きましたが、チャラカサンヒターとススルタ(スシュルタ)サンヒターはインド医学の二大古典です。チャラカとススルタは著者の名前です。これにヴァーガバーダという人が書いた本をあわせてインド医学の三大古典とも呼ぶようですが、こちらの日本語訳はまだ出版されていないようです。

チャラカサンヒターの日本語訳は、京都産業大学の矢野道雄教授がかなり前に一部訳されていますが今は絶版になっています。現在は、日本アーユルヴェーダ学会と矢野教授(と生徒さん)が未訳部分に取り組んでおられて、こちらは一部発刊されているようです。 ススルタの方は『ススルタ大医典』という本が出版されています。こちらはサンスクリット語→英訳→日本語に訳されたもの。サンスクリット語から直接日本語に訳された本もありますが、現在絶版になっています。

以前、インド占星術と医学のお話を聴いてきたと書いたことがありますが、その時の講師が矢野教授で、できたてほやほやの翻訳を一部紹介してくださいました。

本当に古典を理解しようとしたら、サンスクリット語の原書を読むしかないと思います。残念ながら私はサンスクリット語が読めず、言葉だけ読めてもその時代の文化や背景、宗教観、医学などの知識もあわせてなければ到底満足な理解はできませんので、注釈の入った日本語訳か英訳のものに頼らざるを得ません。本来ならば、上記訳本を手元に置いて調べるべきなのですが、私にとっては高嶺の花的存在の本であり近所の図書館にも置いていませんので、基本的には無料で閲覧できる下の資料とセミナーで頂いた資料を参考に書いていきます。その他の資料はその都度、参考資料として記しておきます。
元気があればシリーズで書いていく予定なので、その都度参考文献を書かなくていいように資料には番号つけておきます。

(ア1)← これが資料番号
日蓮宗 現代宗教研究所 所報第34号
こちらはたまたま見つけたのですが、かなりの掘り出し物でした。
サンスクリットから直接日本語に訳されたものを参考文献としてます。

(ア2)
『Handbook on Unani Medicines with Formulae, Processes, Uses and Analysis 』
こちらはユナニ医学というイスラム圏で発達した伝統医学の本ですが、アーユルヴェーダも一部紹介しています。本の紹介として無料公開している部分が肉の分類で、わりあい詳しくわかりやすく書かれています。

(ア3)
R.R.PODAR AYURVED MEDICAL COLLEGE のサイト
インド ムンバイにあるアーユルヴェーダ大学です。


上記三つは無料で閲覧できるので、じゃぐちのアップが待てないという方はこちらを読んでくださいませ。

(チ1) 中獣医学の参考資料は主にシュワルツ博士の本です
『Four Paws Five Directions: A Guide to Chinese Medicine for Cats and Dogs』 (著)Cheryl Schwartz

(ハ1)
Psychoactive Herbs in Veterinary Behavior Medicine
著者: Stefanie Schwartz

【その他セミナーで頂いた資料+メモ】
<アーユルヴェーダ>
日本アーユルヴェーダスクール (ア4A)加藤幸雄先生、(ア4B)古山みどり先生
(ア5)富山県国際伝統医学センター 上馬場和夫先生
(ア6)竹内犬猫病院 竹内裕司先生

<中獣医学>
(チ2)竹内犬猫病院 竹内裕司先生
(チ3)ふしみ大手筋どうぶつ病院 由本雅哉先生

中獣医学はアメリカ式と中国式があり、微妙に違いがあるようです。
竹内先生はアメリカ式だとおっしゃってました。由本先生は分かりません。

アーユルヴェーダも、現地インドと日本では違いがあるようです。
日本国内でもスクールによって教える内容に違いがあるようなので、スクール名や所属機関を記しておきました。
私がおかしなことを書いていても、決して先生方の責任ではなく私の理解不足です。

またもや前置きが長くなりましたが、私の誤訳や間違った解釈があった場合、なるべく不正確な情報に尾ひれがついて広がらないよう、興味を持たれた方が情報元を確認したりご自分の判断で情報の信憑性を検証できるようにしておきたいのでご了承ください。私は今のところ学会等に所属しているわけではないので、一般に入手可能な情報がベースになっている点も考慮して読んでください。

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