~smiley~さんから『免疫革命』という本をお借りして、最近めっきり免疫のことばかり考えてます。
この本、色んな意味で衝撃でした。
癌や膠原病など、難病といわれる病気や、なぜステロイドや消炎鎮痛剤の長期使用が危険なのかということを、免疫システムの視点から説明しているのですが、素人にもわかるように説明されているところがまず素晴らしい。
インターフェロンの使用は犬猫さんの話題でも良く出てきますけれど
イマイチ何がそんなに危険なのかよくわからんかりませんでした。
が、この本ですっきりしました。
それから、筆者の安保先生が実践されている医療はじゃぐちが描くホリスティック医療の理想像にとても近い。安保先生は人間のお医者さまですが、安保先生のような獣医さんが早く日本に出てきてくれたらなぁ~って思います。
右側は日経サイエンスの別冊版『がんを知り、がんを治す』
サイエンス雑誌は、お高いのに直ぐ情報が古くなるので買うものかっ!買ってはいかんゾ!と常日頃、ぐっと自分を戒めているのですが、誘惑に負けてしまった。
私は弱い人間です
同誌に『愛犬が教えてくれるがん治療の手がかり』(D.J.ウォーターズ、K.ウィルダシン)という記事が掲載されていて、これに、犬もヒトも超高齢に達すると癌で亡くなる割合が著しく下がるという調査結果が出ていました。(超高齢とはロットワイラーで10歳以上、ヒトで100歳以上)このデータが、安保先生の唱える免疫説と私の中でもやもやとリンク。
安保先生は、免疫を新しい免疫システムと古い免疫システムの二つに分類して様々な病気を説明しています。(新しい、古いというのは、人間の進化の過程で新しく生まれたシステムか、古くから存在するシステムかということです。)
新しい免疫システム=従来の免疫システム=外からの抗原(ウィルス等)を排除するシステム(顆粒球+リンパ球)
古い免疫システム=自分の身体の中で生まれた異常細胞に反応するシステム(古い免疫システムのリンパ球)
で、8割がたの癌が交感神経の緊張で顆粒球(白血球の一種)の数が一気に増加することが引き金となっている(あと2割はリンパ球の増加によるもの)としています。
若い頃は新しい免疫システムが優勢らしいのですが、沖縄で百歳老人のリンパを調べてみたところ、ご長寿の皆さまの免疫システムは古い免疫システムが完全に優勢になっていたそうです。
超高齢に達した犬やヒトで癌死亡率が低いというのは、癌が発症しても進行が遅いとか、癌が発症しやすい個体はその年齢に達するまでに亡くなってしまっているからという考え方もできるけれど、安保先生の唱える古い免疫システムと何か深い関係がありそうな気がします。
安保先生の調査データに、アーユルヴェーダの考え方を説明するものもありまして、これも感動ものだったのですが、また次回...
日経サイエンス別冊版 『がんを知り、がんを治す』
『免疫革命』 安保 徹 (著)