明るい化け猫計画

~猫又育成のための自然療法研究ノート~

【猫のアーユルヴェーダ】肉の分類 鳥(2) Pratuda その他

2009年02月16日 | 猫のアーユルヴェーダと中国医学
鳥の続きです

鳥類には前回のVishkira以外にも分類があります。ここには、食肉として流通していないお肉も分類の考え方としてまとめてあります。古典に書かれていることですので、現在の日本で狩猟をしたら鳥獣保護法に触れる鳥も含まれていますからご留意ください。

Prasaha – 猛禽類 鷹など
(ア2)非常に熱性が高く、ピッタを狂わせる、潰瘍や膿瘻を悪化させ、食べた者は精神に異常をきたすこともある

Pratuda – 木をつついて餌を食べる鳥  ハト、セキレイ、サンショウクイなど
(ア1)カファ性の不調を治す。
(ア2)性質はVishkiraの肉と似ているが、ワータを増やしカファとピッタを抑制する点が多少異なる。

Plava – 水際の鳥 ガチョウ、ダック、水際にいる鶴のような首の長い鳥
(ア2)ピッタを抑制、消化は重い、冷性、糞便の排泄を助け、精力を与え、ワータとカファを増やす。


【中獣医学】
この中で記述があるのはダックぐらい。冷性で腎臓と膀胱に作用するとあります。ちなみに冷性の動物性蛋白質は次のとおり。
(チ1, 98p) 冷性度が強い: 二枚貝>ダック>卵>豚  :中庸に近い

 *(チ1)の日本語版『犬・猫に効く指圧と漢方薬』(81p)に「からだを温める食べ物、冷やす食べ物」として食物リストが載っていますが、原書と少々異なります。日本語版だと豚肉は中庸に分類されています。原書の98pでは豚肉は中庸よりの冷性に分類されており、85pだと豚レバーは冷性、豚肉(筋肉部位)は中庸となっています。なんかややこしいですが、中庸は結局のところ微妙に温か冷に傾くみたいなので、豚レバーは冷、筋肉部位は冷よりの中庸と考えたらよいのかもしれません。

あと、(チ1)の日本語版では、ダック類がこのリストからは外されてます。もしかしたら、本文中のどこかに書かれているのかもしれません。

原書では食物の分類や作用の説明に35ページ割いています。日本語版はコンパクトになっている分、中国医学の概念や説明などがだいぶ省かれているようです。ただ、読みやすさやツボの図などは日本語版の方が断然使いやすいです。


~じゃぐちのひとりごと~
Duckにはドナルドダックのようなアヒルから鴨南蛮のカモまで色んな種類がある。シュワルツ博士はアメリカの方なので、アメリカで主流のダックミートを指しているのではないか。北京ダック、Muscovy (バリケン/マスコビー)、Mullard(ムラード)、Barbary(バルバリー)、ロングアイランドダックが主流のよう。

米国のダック肉 http://www.geocities.co.jp/Foodpia/1407/ny/hoka/duck.html
鴨肉の分類 http://www.torishin.jp/knowledge/dack/
京鴨、欧米産鴨肉、台湾中国産鴨肉の特徴 http://www.kyogamo.com/breed.html

今回初めて知ったけれど、北京ダックは強制給餌で無理やり太らせるんだそう。やだな・・・ 
そういう感情を抜きにしても、アーユルヴェーダではお腹が空いていない時に無理に食事をとると色々と悪影響を及ぼすアーマという未消化物が体に蓄積されるという。アーマが溜まったお肉を食べるのは体に悪そう。

猛禽類は勝手に捕まえて食べたら捕まるだろうけど、これを見る限り食べたら恐ろしいことになりそう。古代エジプトで猛禽類は神聖視されていたようだけれど、インドでも何か特別な意味を持つ鳥なんだろうかと思い調べてみたらガルダという聖鳥がいた。ただ、肉の分類にサル(サルの神様もいる)も出てくるがこちらの肉については悪いことは書いてないので、宗教的な戒めというわけでもなさそう。(ヒンドゥーの神様 http://ganga-jal.com/hindu-god.html

ハトは神社のおつかいだったり、平和のシンボルだったりで日本ではあまり食べないが輸入食材としての取扱はあるよう。外猫が捕まえるスズメやツバメも、木の中にいる虫をつばんで食べるのでPratudaと考えていいのかも。華奢で良く動く点からしてワータを増やす性質があるように思える。クチバシや足で食物を撒き散らすカラスはVishkiraに入るのかな。

チャクは便秘になったことはないけれど、便秘がちな猫さんの話は良く聞く。ダック類のお肉を増やしてあげるといいのかも。
ピッタのドーシャが乱れている時(ネコドーシャチェックシート[ヴィクリティ(体調)]参照 エクセルPDF)、ピッタ性の体調不良があるときには、ダック類のお肉を増やしワータを抑える食材とあわせるといいかもしれない。ダックは中獣医学的(チ1)にも体を冷やす食べ物なので、熱がこもっている状態を緩和するという意味でアーユルヴェーダの考え方と一致する。

今のところ特にハト肉を買う予定はないが、Pratuda類のお肉を与える時はワータを静める食材を合わせるといいのかもしれない。


それでは、続きはまたの機会に

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*ここに記載している肉の分類は人間のアーユルヴェーダのものです。猫への効果は中獣医学ほど研究されていませんので、効果のほどは分かりません。また、特定のお肉だけ与えていれば病気が治るものではなく、食材を選ぶ際はカロリー、蛋白質、ミネラル、ビタミン、脂質など過剰摂取にならぬよう必ず栄養計算をしてください。長期にわたる栄養素の欠乏・過剰摂取は深刻な事態を招くことがあります。
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(ア1)などの記号は参考文献の番号です。
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