明るい化け猫計画

~猫又育成のための自然療法研究ノート~

【猫の中国医学】カイカイ&涙目対策を五行論で

2010年11月28日 | 猫のアーユルヴェーダと中国医学
毎日寒いですねぇ

チャクさんは、電気ストーブに近づきすぎて、なぜか右目だけ涙目になっています。去年も、やはり右目が寒い時期だけ涙目になっていました。あと、カイカイも出やすいんです。

なんでかなー
この前書いたように、ワータは冬に増えやすいと言われていますが、そのせいもあるのかな。痒みと痛みは、ワータの働きによるものなんだそうです。

去年、おととしは肩甲骨の間(昔ノミ避け薬を使った場所)がカイカイだったんですが、今年は違う場所。(ちなみに、ノミ避けは、保護時と1歳未満の頃に1度使っただけで、その後は使用していません。)

過去のカイカイ&脱毛についての記事
【猫の過剰グルーミング】過剰グルーミング&脱毛の近況

今回のカイカイは、経絡でいうと胆経と脾経が交差するあたり。たぶん・・・
(経絡とは気の流れ道で、内臓や器官と繋がっていると言われています。)


カイカイ部分にターメリックローションを塗ったので黄色くなっています。
経穴・経絡図と並んで撮影したら場所が分かりやすいかと思ったのですが、うまく撮れませんでした

ということで、今日は久しぶりに中国医学でいってみます

カイカイの場所が胆経と脾経のあたりとういことで、まず胆からチェック。

五行でみると、胆は肝と同じ『木』に属し、互いに表裏の関係にあります。(胆嚢は肝臓で造られた胆汁をためて十二指腸に送り込む役割をしているので、西洋医学的にも肝臓と胆嚢は密接な関係にあると言えます。)チャクさん、ちなみに肝の経絡はどうかと言うと、内モモ部分は過剰グルーミングのベロベロ区域と重なっているので、一部毛がありません 肝経の気の流れが乱れていると言えます。

次は、胆と表裏の関係にある肝をみてみます。

五行に従うと、「水は木を生じる」ということで、乾いた木が水を吸い上げるように、『木』に属する肝臓がエネルギー不足だと『水』に属する腎臓のエネルギーをグイグイと吸い上げてしまいます。腎臓と表裏の関係にあるのは膀胱。膀胱は、腎臓の支配を受けています。腎経も、チャクさんのベロベロ区域と重なっています。

腎と関連している感情は恐・驚

こわがりの猫さんは、日常的に恐怖を腎臓で受けとめているので、膀胱炎にもなりやすいようです。環境の変化で膀胱炎を発症するなんてケースも、知らない場所が怖い不安といった感情が絡んでいるんでしょうね。猫の下部尿路疾患や腎臓病が多いのも、東洋医学的には不安になりやすいイエネコとしての性質と一致していると聞いたことがあります。

他の動物と比べるとわかるように、たいていの猫さんは小さい音にも敏感で、ちょっとしたことでも飛び起きますよね。シッポをタヌキみたいにふくらませて!

あと、腎に対応する五味は塩味で、良く知られているように、塩分の取りすぎは腎臓を弱らせます。カリカリの塩分も影響しますね。最近は、カツオブシの量も増えていたので、それもあるかも。手作り食なら、カツオブシの量もそれほど気にすることはないみたいですが、市販のフードとなるとオーガニックとはいえ、既に必要な塩分は十分含まれていますから、それ以上の塩分は過剰になってしまいます。

腎臓は身体を潤す役割もしているので、腎臓の機能が低下すると、皮膚も乾燥し、膀胱でつくられる尿の量も減少し、膀胱自体が潤いを失い炎症を起こしやすくなるそうです。

脾経のほうはというと、胃腸との関係が強いようですね。

「脾は、飲食物から水穀の精微を吸収する。」
水穀の精微=胃で消化された飲食物の中から、小腸が分別する有益な「清」なる物質。
「清」なる物質というのは、アーユルヴェーダだとオージャスが近いのかな。

「水穀の精微は、脾によって吸収され、気、血、津液の生成に使われる。」
津液=人を潤す水液(唾液、胃液、涙、汗・・・)

「血は全身を栄養し、精神活動を支える物質である。」
血は、血液だけでなく、髪や肌に潤いと血色を与え、感覚器(目、耳、鼻、舌、皮膚など感覚情報を受け取る器官)と運動器(骨格、関節、筋肉など)の働きを円滑にするもの。血が欠乏すると、精神的な症状が現れる(失眠、健忘、昏迷、不安など)。

「血の生成は脾、運搬は心、貯蔵は幹が主に行う。」

*「・・・」は、『やさしい中国医学入門』関口 善太 (著) からの引用です。

そして最後に、皮膚と密接な関係にある肺・・・と思ったけれど、呼吸器は特に異常なさそうなんだな。でも、空気の乾燥が身体を乾かし、皮膚や粘膜の潤いを奪っているということはあるかも。。。

カイカイがはじまったのは、暖房を入れるようになってからだし。
目に見えない形で、肺も影響を受けているのかも。

ここまで書いたことをチャクさんにあてはめてみると、

●最近、カリカリが多かったことで、水穀の精微を十分身体に吸収することができず、
●ベランダに出られないイライラで、肝の気が上炎し、その熱で肝血が消耗されており、
●脾が頑張って血を生成しようとするものの、その材料となる水穀の精微が足りず、
●身体に十分な血をめぐらせることができない状態にあり、
●さらに、肝臓と密接な関係にある目に肝の熱があがってきているところに、
●ストーブの熱とエアコンの風による目の乾燥で、津液も消耗されており、
●肝血が不足することで、相互の関係にある腎の精も衰退し、
●加えて、塩分の過剰により腎臓に負担がかかっており
●血、津液の不足で、肌が乾いている

というところでしょうか

パッと見は、ちょっとカイカイで涙目になりやすいというだけですが、チャクさんの身体では色んなことがおきてるようです。

対策としては、

1) 水穀の精微が十分得られる生命力に溢れた食事=>手作り食の回数を増やす。

2) 五宣(五行が弱っているときに良い味)を取り入れる=>『木』は苦味(ねこ草を欠かさないように。チャクさん嫌いで食べていなかったレバーを、ちょこっとだけ混ぜてみよう。多すぎるとリンの過剰摂取など栄養バランスが崩れるので、ちょこっとだけこっそりと・・・)

3) 五悪味(良くない味)を避ける=>『木』では辛味(チャクさんの場合は、市販フードでニンニクが入っていないか気をつけるぐらいかな)

4) 五悪(病気の原因となる気象条件)を避ける=>『木』では風(エアコンはよくないかもなぁ。ベランダで風にあたっている時も涙目になりやすいし・・・)

5) 五色(五行に対応する色)の食材を取り入れる=>『木』は青(緑)なので、青物野菜や海藻がいいみたい。青物野菜は食べないので、おやつのカツオブシを少し味のついていないノリに置き換えてみようか。

6) 肝の気の乱れを整える=>イライラの解消=>運動、遊びの時間を増やす。

7) 肝の熱を抜く=>目まわりのマッサージ、耳を上下にさするマッサージ、ニンニク、えび、サーモンの入った食事や添加物の多い食事はしばらく避ける。

(羊と鹿も身体を温める食材とされているけど、チャクさんは食べないので関係なし。鶏肉も身体を温めるほうだけれど、チャクさんが食べる魚と肉の種類が少ないことと、あまり身体を冷やしすぎてもよくないので、鶏肉については適度に取り入れる。市販食でもメーカーによっては含まれていることのあるニンニク、えび、サーモンは避ける。)

ツボを使って熱を抜くとしたら、自性穴か子穴に瀉のツボ押し。
肝臓は臓腑のうち臓で裏(陰)、陰経の五行穴でみると自性穴が大敦(たいとん)、子穴は湧泉(ゆうせん)

瀉とは、過剰なエネルギーを抜くことです。これと反対に補は、エネルギーを補う方法。瀉のツボ押しは、クッと押してスッとリズミカルに抜くそうです。

大敦は、親指(足)のツメの生え際にあるツボです。そんなところいじったら、余計イライラして本末転倒になりそうなので却下。湧泉は足の裏。膝の上で甘えているときなら、少しはできるかも。う~ん、でもまぁ今回はそれより遊びの時間を増やしたり、食事を調節するほうが効果的な感じがします。

8) 腎を補う=>ツボ(腎ゆ)、塩分の調節、質のよい食事、腰のあたりを手で温煦。

9) ストーブに近づきすぎないようにする、部屋の空気を乾燥させない、エアコンの掃除。

10) 津、血、気のめぐりを良くする=>経絡マッサージ、ブラッシング、運動を増やす。

11) ねこ風水=>イライラ猫さんは、気が滞るとストレスを溜めやすくなるので、換気を良くし、気の流れをスムーズにすると良いと『ねこの肉球うらない』にあったので、これも取り入れて部屋の空気を入れ替えるようにする。

あぁ・・・こうやって整理してみると
なんかいろいろあるなぁ
いくら対策を考えても実行できなければ意味がないので、生活に取り入れていこうと思います


冬は腎を滋養する季節と言われています。チャクさんは油断すると砂がたまり膀胱炎になりやすく、特に冬は発症しやすいので、膀胱に来る前に気をつけねば。

生活習慣の改善に加えて、即効性のあるカイカイの解消ということでターメリックローションを作ってみました。
が、すでに長くなってしまったので続きはまた今度



*カイカイや涙目が続いている時、ひどい時は、病院で診察してもらってくださいね!


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