jwmirage(ジェイダブリュミラージュ)の自由と放埓の日々

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駆逐戦車のお話

2007-01-09 04:13:47 | Weblog
このブログは更新サボると結果が目に見えて判るので怖い(笑)。

本当はシリンダーとバレルと命中精度およびパワーの話でもしようと思ったのだけれど、思いっきり泥沼に足を突っ込む結果になりそうなので止めました。

で、先日たまたま1/76スケールの戦車を作ったのでそのお話を。

駆逐戦車(戦車駆逐車)ってなんぞや。

簡単に言えば自走できる対戦車砲ということでいいと思います。
結構色々な区分があったりするのですが面倒なのでパス。

本来は敵陣地を砲撃するための自走砲(突撃砲)があり、それが対戦車戦闘も行なうことになっていくうちに駆逐戦車へと変化していった、というと聞こえは良いけど、実際は対戦車戦闘もできる自走砲を砲兵科に使わせたら結構使えるってんで戦車科が「うちにもよこせ」と作らせたのが実際である、というのは『萌えよ! 戦車学校1』にあるとおり。

米軍等はよく知らんが旧ドイツ軍はそんな感じらしい。

で、ヘッツァーとヤクトティーガーである。
ヘッツァー好きだねえ。

まずはヤクトティーガー。
「象が踏んでも壊れない」ようなティーガーⅠをもっと強力にしたティーガーⅡ(ケーニヒスティーガー)、これで駆逐戦車を作ったら無敵ではないか知らん? と考えた人がいたようで、ティーガーⅡの車体に128mm砲くっつけて最大250mmの鉄板で覆ったのがヤクトティーガーである。と、考えただけでも無茶だと思うんだけど、ドイツ人ってのは実行してしまうから怖い。
結果76トン、最高速度38km/hの「巨象」が出来てしまったのです。

対してヘッツァー。
もともとはチェコスロバキア軍の戦車となるはずだった38(t)に75mm対戦車砲を乗っけて傾斜した鉄板で覆ったのがヘッツァーである。聞いただけでやっつけ仕事に聞こえるんだけど。とはいえ、量産性のよさが幸いして1年で1500~2000台が生産されたとのこと。かつ、ベルリン陥落のときは他の戦車隊はどこかへ行ってしまってヘッツァーと歩兵だけで迫りくるソ連の大戦車部隊を相手に奮闘、というのは『プロジェクトX』でやっても良いくらいです。
で、ヘッツァーの重量は15.8t、最高速度(路上)42km/h(実際は出ないけど)…。

で、あれだけ強そうなヤクトティーガーはどこにいるんでしょうか?
1945年にはフランスに居たそうです。他には負け戦で撤収する間にガソリン切れで邪魔になって燃やしたとかそんなのばっかり。こんなんならヤクトティーガー作らなくてヘッツァーたくさん作った方がよかったのでは?

まあ後からはなんとでも言えるのですが。
でもどっち乗りたいかと言われたらヤクトティーガーですね。絶対。
狭くないし敵弾当っても平気なこと多いし。



左ヤクトティーガー 右ヘッツァー
もちろん同一スケール。ヤクトティーガーに乗ってる人も同一スケール。