気の向くままに junne

不本意な時代の流れに迎合せず、
都合に合わせて阿らない生き方を善しとし
その様な人生を追及しています

'13. 馬鹿げた条例 ・ 乾杯は日本酒と焼酎で

2013年06月27日 | 日記・エッセイ・コラム

  最近はアルコール飲料の中でも売れ行きに差が出ているらしい。取り分け日本酒や焼酎の売り上げが下がっているとの事。そう云えばTVなどのCMでもやたらと目立つのはノン・アルコールを謳ったものが多い。所謂ニセ・ビールの類いです。中には糖分控えめ何てもの迄も出回っており、「味を嗜む」というよりは健康志向優先という矛盾したアルコールの飲み方が流行っているという可笑しな風潮が有ります。別の次元からこれを後押し・増長させた要因としては、『危険運転…法』と云うのが有るのでしょう。これはビールだから可能な事。日本酒のノン・アルコールなんてものは、想像できません。ましてや糖分ゼロのお酒なんて、製造上不可能でしょう。

 

  この様な世間の流れが、日本酒・焼酎の売り上げを下げている要因になっているのは否定できない事でしょう。こればかりではなく、アルコールを飲む世代の比率も拘っているものと思われます。現代の中年以下の世代では日本酒よりもビールなどの方に触手が向う傾向にある様です。その結果、日本酒・焼酎などの売れ行き、出荷量が下降線。まあ、これが時代の流れと言ってしまえば、それはそうなのですが、それでは困るのが、蔵元という事になり、何とか打開策を講じなければ死活問題になります。

  そこで考え付いたのがとんでもない発想。なんと一杯目の『乾杯』。世界ではどうなっているのか判りませんが、日本では何故か殆ど意味も無く、一杯目には『乾杯』の音頭をとって飲み始めるという習慣。「取り敢えずビールで乾杯」というのが、大方の行動でしょう。ここに目を付けて、『乾杯は日本酒。焼酎で』という新たな習慣づけをするべく、それを条例化した所が数か所。そのどれもが酒造元の在る地域。

   「取り敢えずビールで乾杯」と云うのには、私自身、何か不自然な思いを感じてはいましたが、しかし何も「条例化」するまでの事は無いのではないか・・・と思います。まあ、条例化したとはいえ罰則は有りませんが、そこ迄する必要性が果して有るのでしょうか? いえ、それ以前に条例として『そこ迄踏み入っても良いものなのだろうか?』と思います。『乾杯』に何を飲むか…などと云う事は、条例などの範疇外の事でしょう。それこそ「大きなお世話」ではないでしょうか。飲む人が何を飲むかなどと云うのは自由でしょう。

   いくら酒造元を保護したいからといっても、条例を持ち出すのは何か間違っている様な気がします。日本古来のお酒を、地域産業を守る為とはいえ、選択肢が間違っているのは確かだと思います。本当に美味しい、魅力のあるお酒を造る事、日本酒の楽しみ方、宣伝(広報)、etc, 盛り返すべく方法は必ずある筈。条例に頼る前に、地域ぐるみで頑張って欲しいものです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿