青い空に広がる 初夏を思わせる空だ。
ジュルといっしょに ベランダに寝ころんで、
早足に季節を移り渡っていく雲を眺める。
陽が昇るごとに熱せられていくタイルから、
熱気がジリジリと背中に伝わってきた。
陽が、肌に刺さって痛い。
きのうまでとは違う陽ざしに、
ジュルの気分も高ぶっていく。
ひゃっほ~!
雲が渡り、季節がまた、移り変わっていく。
季節は四季だけじゃないのだと、今さら気がついた。
移り変わりを感じた数だけ、季節はゆっくり流れていく。
ジュルとこうして空を見るようになる前のわたしは、
一年に四季を感じることすら、できていなかったかもしれない。
これからの一年、わたしはいくつの季節を数えられるだろう。
きっとこうしてジュルと寝転ぶたびに、感じられることだろう。
季節をたくさん感じられるほど、きっとヒトもネコも、
幸せなのだろうとおもう。