さて、前回(7/2)は脳の基礎のきそを学びました。
いよいよ今回から、ネコの脳を勉強していきたいと思います。
2.ネコの脳
※ちゃんとホンモノの写真をみながらダンナに描いてもらったのでかなり正確です。
わたしはちと凝視できなかったです…。
【脳の大きさ】
ネコ:約30g サル:約90g ヒト:約1300g
すくなっ!((゜Д゜;))) ヒトの1/40以下だ。
【脳化指数】
体重に占める脳の重さを示す指数。高い値ほど、知能が高い動物ということになる。
ネコ:0.12 イヌ:0.14 ヒト:0.86
なんだぁ~(*´∀`*) イヌと変わんないじゃん。
当然、脳の大きさも違うので、一概にはいえないけどイヌ並みに芸ができるかもしれないし、
ヒトの呼びかけも理解しているかもしれない。わざと知らないフリをしているのかもしれない。
そのぐらいの知能が高い可能性はあるということ。
【大脳に占める前頭連合野の比率】
ネコ:3.5% サル:11.5% ヒト:約30%
精神や判断を司る前頭葉の中でも、特に思考・理性の働きをもつ
前頭連合野は、まさに“こころ”の中枢。
そして、働きの異なる脳を関連づけて、モノを判断する重要な役割をする。
【その他】
●ネコにも前頭葉がヒトの親指の爪ぐらいの大きさはある。
●ネコにも新皮質はある。だから、論理的思考・判断・高度な知能活動が、
まったくできないとはいいきれない。
●その新皮質のなかに、思考や理性の働きをもつ前頭連合野がほんのちょっとだけどある。
連合野が大きいヒトと小さいネコでは、同じ場面に出くわしても感じ方に大きな違いがでる。
わかりやすく説明すると、例えば、背後にいるダンナに気づいていないジュルとわたしが、
わたしたちの前にある鏡に写っているダンナの姿を見た場合。
わたしは目で鏡のダンナを見てひと目で、「あっ!ダンナが背後にいるんだ」と理解して、
後を振り返りダンナをみつける。
別に声を聞かなくても、抱きつかなくても、ニオイを嗅がなくてもダンナだとわかる。
ジュルはまず目で鏡のダンナを見て「ダンナさん?」とはなんとなく気づくことはできるそうだ。
わたしなら男でこのぐらいの背丈でこの顔で…と一遍に全体を見てダンナだと判断できるけど、
ジュルの場合は、鏡のダンナのニオイを嗅いで違うと判定する。
後にいるなんて想像できない(考えが巡らない)。
しばらくして後にいるダンナのニオイで気づくかもしれない。目でとらえて、声が聞けて、ニオイを嗅いで、
はじめて「あっ、ダンナさんだ」と気づく。感覚を積み重ねて、はじめて状況を把握していく。
ヒトはひとつの感覚で総合的に判断できる能力をもつ。それが連合野の役目。
ネコは連合野が小さいから、いくつもの感覚を積み重ねてからでないと判断できない。
だから、ネコが相手を特定するために挨拶を交わす時は、姿や声だけでなく、
ニオイを嗅ぎあう必要がある。
ダンナが「ただいま!」っと帰ってきて迎えにいったとしても、それはその時にダンナだと
判断はしていない。ダンナだと判断するのは、姿、声、ニオイを確かめて、ゴロンと横になって
甘えてはじめて、ダンナだと判断したといえるのかもしれない。
つまり、ネコは状況判断を一遍にはできない。連合野がヒトほどないから、段階的に
各脳が反応していって判断することになる。
ヒトは状況を一遍に総合的に把握して判断できる。ネコは状況を段階的に把握して判断する。
だから逆にヒトは目を除けば、ネコのような優れた聴覚や嗅覚機能が発達していない、
もしくは退化したともいえる。
一見して判断する脳を持って目に頼ることになったからだろう。
“思い込み”はヒト特有なのかもしれない。たぶん、ネコにはない。
すべての感覚を研ぎ澄ませて判断するためには、“思い込み”ではなく、事実を把握している
必要があるから。
また、連合野が発達していて総合的に判断できれば、「キライなところもあるけど好き」というような
ゆとりのある感情を持つことができても、部分や局所的に把握して判断するから、
キライになると、もう大キライ。そこしか見ない。
好きになってもらう・慣れさせるのはかなり厄介になるってことだ。
思い当たるなぁ…
《 第2回のポイント 》
●前頭連合野が小さいので、ヒトのように総合的に一遍ではなく、
ネコは状況を部分的に(段階的に)把握していきながら判断する。
●ある特定のヒトを判断するのに、見た目・ニオイ・声などを積み重ねて特定していく。
●ちょっとしかないけど前頭連合野だってあるから、思考や理性だって働くはず。
●新皮質だってあるから、ちょっとぐらい論理的思考や判断もできるはず。
●思い込みはしない。事実だけを素直に捉えるだけ。
●一度嫌いになるともう大嫌い。誤解を解いたり、好きになってもらうには時間がかかる。
次回は『ネコの感情』の本質に迫ります!
【コメントいただく際のおねがいです】
『脳科学でわかるネコのこころ』に関しては、いつものようにおひとりずつに
お返事できませんが、何卒ご了承ください。
連絡先不明で不快なコメントは、これまで通り、サクッと、ズバッと削除します。
いよいよ今回から、ネコの脳を勉強していきたいと思います。
2.ネコの脳
※ちゃんとホンモノの写真をみながらダンナに描いてもらったのでかなり正確です。
わたしはちと凝視できなかったです…。
【脳の大きさ】
ネコ:約30g サル:約90g ヒト:約1300g
すくなっ!((゜Д゜;))) ヒトの1/40以下だ。
【脳化指数】
体重に占める脳の重さを示す指数。高い値ほど、知能が高い動物ということになる。
ネコ:0.12 イヌ:0.14 ヒト:0.86
なんだぁ~(*´∀`*) イヌと変わんないじゃん。
当然、脳の大きさも違うので、一概にはいえないけどイヌ並みに芸ができるかもしれないし、
ヒトの呼びかけも理解しているかもしれない。わざと知らないフリをしているのかもしれない。
そのぐらいの知能が高い可能性はあるということ。
【大脳に占める前頭連合野の比率】
ネコ:3.5% サル:11.5% ヒト:約30%
精神や判断を司る前頭葉の中でも、特に思考・理性の働きをもつ
前頭連合野は、まさに“こころ”の中枢。
そして、働きの異なる脳を関連づけて、モノを判断する重要な役割をする。
【その他】
●ネコにも前頭葉がヒトの親指の爪ぐらいの大きさはある。
●ネコにも新皮質はある。だから、論理的思考・判断・高度な知能活動が、
まったくできないとはいいきれない。
●その新皮質のなかに、思考や理性の働きをもつ前頭連合野がほんのちょっとだけどある。
連合野が大きいヒトと小さいネコでは、同じ場面に出くわしても感じ方に大きな違いがでる。
わかりやすく説明すると、例えば、背後にいるダンナに気づいていないジュルとわたしが、
わたしたちの前にある鏡に写っているダンナの姿を見た場合。
わたしは目で鏡のダンナを見てひと目で、「あっ!ダンナが背後にいるんだ」と理解して、
後を振り返りダンナをみつける。
別に声を聞かなくても、抱きつかなくても、ニオイを嗅がなくてもダンナだとわかる。
ジュルはまず目で鏡のダンナを見て「ダンナさん?」とはなんとなく気づくことはできるそうだ。
わたしなら男でこのぐらいの背丈でこの顔で…と一遍に全体を見てダンナだと判断できるけど、
ジュルの場合は、鏡のダンナのニオイを嗅いで違うと判定する。
後にいるなんて想像できない(考えが巡らない)。
しばらくして後にいるダンナのニオイで気づくかもしれない。目でとらえて、声が聞けて、ニオイを嗅いで、
はじめて「あっ、ダンナさんだ」と気づく。感覚を積み重ねて、はじめて状況を把握していく。
ヒトはひとつの感覚で総合的に判断できる能力をもつ。それが連合野の役目。
ネコは連合野が小さいから、いくつもの感覚を積み重ねてからでないと判断できない。
だから、ネコが相手を特定するために挨拶を交わす時は、姿や声だけでなく、
ニオイを嗅ぎあう必要がある。
ダンナが「ただいま!」っと帰ってきて迎えにいったとしても、それはその時にダンナだと
判断はしていない。ダンナだと判断するのは、姿、声、ニオイを確かめて、ゴロンと横になって
甘えてはじめて、ダンナだと判断したといえるのかもしれない。
つまり、ネコは状況判断を一遍にはできない。連合野がヒトほどないから、段階的に
各脳が反応していって判断することになる。
ヒトは状況を一遍に総合的に把握して判断できる。ネコは状況を段階的に把握して判断する。
だから逆にヒトは目を除けば、ネコのような優れた聴覚や嗅覚機能が発達していない、
もしくは退化したともいえる。
一見して判断する脳を持って目に頼ることになったからだろう。
“思い込み”はヒト特有なのかもしれない。たぶん、ネコにはない。
すべての感覚を研ぎ澄ませて判断するためには、“思い込み”ではなく、事実を把握している
必要があるから。
また、連合野が発達していて総合的に判断できれば、「キライなところもあるけど好き」というような
ゆとりのある感情を持つことができても、部分や局所的に把握して判断するから、
キライになると、もう大キライ。そこしか見ない。
好きになってもらう・慣れさせるのはかなり厄介になるってことだ。
思い当たるなぁ…
《 第2回のポイント 》
●前頭連合野が小さいので、ヒトのように総合的に一遍ではなく、
ネコは状況を部分的に(段階的に)把握していきながら判断する。
●ある特定のヒトを判断するのに、見た目・ニオイ・声などを積み重ねて特定していく。
●ちょっとしかないけど前頭連合野だってあるから、思考や理性だって働くはず。
●新皮質だってあるから、ちょっとぐらい論理的思考や判断もできるはず。
●思い込みはしない。事実だけを素直に捉えるだけ。
●一度嫌いになるともう大嫌い。誤解を解いたり、好きになってもらうには時間がかかる。
次回は『ネコの感情』の本質に迫ります!
【コメントいただく際のおねがいです】
『脳科学でわかるネコのこころ』に関しては、いつものようにおひとりずつに
お返事できませんが、何卒ご了承ください。
連絡先不明で不快なコメントは、これまで通り、サクッと、ズバッと削除します。
ゴロゴロとなついているんだけど、そー言う事だったんだなぁ~納得・・・(*´ー`)
ちなみに、チャーはダーリンが嫌いだったのか、しょっちゅう衣類やカバンにオシッコひっかけてたが1年位で仲良くなりました。
旦那さんに続いてドリトル先生になるんじゃないですか!?
私は唯の猫好きでしょうけど…
ジュルちゃん、幸せだねぇ
ジュルちゃんみたいな、おりこうさんな猫ちゃんが欲しいな
すっと読んで頭に入ってきましたよ♪
教科書も、こんな風に書かれていればいいのにね。
ほんとに次回がとっても気になる~!!
そうか~。だから鏡見てもそんなに反応しないのね~。
思い込みはしない、事実をしっかりと。。。
それこそが生きていくうえで1番大切なことなんでしょうね!
だからごますり?(笑)というか、そういうのも猫には通用しない。
きっとにゃんこに怒って、あとでごめんね~なんて言ってもわからないですもんね。
1回1回真剣に情報で受け止めてるから。
ノラネコでも小さい頃から人間にごはんもらってたり、人間がいい人って情報が入ってるときっと悪い人間にもついていってしまうんだろうなぁ。。
人間だったら見た目で『この人、危なそう。。』とかわかるけど、猫は無理ですもんね。
またごはんもらえるかも。。って思っちゃうかも。お腹もすいてるし。
そう考えると、ほんとに悲しくなっちゃいますね。猫は自分の頭を精一杯使ってるのに。。。
考えさせられます。
次回も楽しみにしてますね!
それにしても、猫の頭は小さいけど、ちゃーんと考えてるんですから、これまた凄いのひと言。
最後まで読んでいただいたうえに、
コメントをいただいて、本当にありがとうございます
このシリーズはとても人気がないのですが、なんと全8回にもわたります
とてもとても深くて、ハマっちゃいました。
もうほとんどできていますが、手直ししながらなので、
順を追って投稿していきます。
いま、最終回のまとめに取り掛かっていますが、
ジュルが今までとは比べものにならないほど、
とても身近に感じるようになりました!
なんだかんだいっても、異種の動物同士。
わたしたちヒトと、ぜんぜん感覚が違うことに驚きました。
でも所詮、科学。限界もありますね。
これからも、わかりあっていきたいし、
その材料ぐらいにはなるかな、と思います。
ではでは
うっとうしいかと思いながらも,科学者が
こころを否定しているかのような見解はちょっと
捨てて置けないので.実はこころを一番知りたがって
いるのが科学者ということもあり得ると思って
いただけるといいのですが.
前頭前野の機能については未だに分かっていません.
それから,脳の大きさが機能と相関しないことは
分かっています.
つまり,前頭前野の大きさの比較は意味があり
ません.こころを問題にするには,行動を観察
するしかありません.特に,生態学的視点に
基づいた検討が有効です.例えば,同じテストを
動物に行っても,動物が生息する生態学的意味の
違いから,簡単な比較はできません.
ちなみに,ネコにも思い込みはあります.ある
特定の餌と音とを対にして出されると,音を
聞いただけで,餌を想像する(表象が活性する)
ということがおきます.これは思い込みです.
論理的思考という部分は難しいです.AからB,
BからCは理解でき,AからCもある程度理解
できますが,CからAはAからCとは別物だという
点は理解しがたいようです.
すみません.お邪魔しました.
逆です。大歓迎です
ぜひくわしい方に読んでいただいて、いっぱい教えて欲しいんです。
だからとても興味深く読ませていただいています。
わたしがサクッと削除するのは、ただの批判するだけの内容です。
動物心理学さんのコメントは批判ではなく、ちゃんとしたご自身の見解です。
ありがとうございます。
面倒かもしれませんが、脳科学の時だけでも、ぜひこれからもコメントいただけるとウレシイです。
よろしくお願いします
まだ生後半年くらいのとき
鏡見せたら
しばらくくんくんやってるなと思ったら、
鏡の裏側覗き込んでました
それでどうやら目の前にいる猫(自分)は
実像ではないと悟ったようで
それ以後、鏡にたいしてすっかり興味をなくしました
脳と意識の関係が分かってないですからね
現時点ではなかなか判断も難しいとは思いますが
あまり高次の意識がないほうが
「幸せ」なのかもしれない
とか何とか
逝く寸前に苦しんでた愛猫のことを思うと
考えてしまう次第です
またもうっとうしい書き込みになってしまいましたかね
動物好きなんですよ
ほんとに