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水頭症

2014年08月25日 | 犬の健康について

【今若】
 

今回は水頭腫についてご紹介します。
 

水頭腫とは

脳の内部を循環している脳脊髄液が何らかの原因で過剰に溜まり、脳圧が高まる事によって様々な神経症状を起こす疾患です。

 

脳脊髄液の流れが停まって過剰に溜まる「閉塞性タイプ」と脳細胞が何らかの原因で破壊されたり、
十分に発育しなかた部分に脳脊髄液が溜まる「代謝性タイプ」があります。

 

水頭症の多くが遺伝的によるもので、その場合は子犬の段階で発見できます。

 

特徴として、頭に丸い腫れが見られ、頭蓋骨が完全に閉じていないので、
頭頂部に触れると隙間が空いているのが分かります。

 

 <症状

水頭症は無症状のこともありますので、注意が必要な疾患です。

脳脊髄液が脳室のどこを圧迫しているか、どこの神経に影響を与えるかによって出てくる症状が異なります。

 

たとえば、大脳の表面に広がる大脳皮質が圧迫されていると

痴呆症状や感覚が鈍ったり、体の麻痺が見られます。
 

脳で常道の表出や意欲、自律神経活動に関与している大脳辺縁系に障害があると、

性行動の異常や攻撃的な犬が大人しくなったり、逆に大人しい犬が攻撃的になるということが
見られます。
 

自律神経の中枢である間脳や、自律機能の調節を行う総合中枢である視床下部に障害があると、

過食や拒食の症状が見られます。

 

その他にも、以下のような症状が現れることがあります。

ドーム状に膨らんだ頭

緩慢な動作

元気がなくなる

寝てばかりいる・昏睡状態になる

 視力障害(物によくぶつかる)

痙攣・発作

歩行の異常

よく転ぶ・上手く立ち上がれない

急に鳴き出す

斜視(両目が違う方向を向く)

 

原因

「閉塞性水頭症」と「代謝性水頭症」どちらのタイプも出生前のウイルス感染や親犬からの遺伝、その他の原因による発育不全の「先天的な原因」と

頭部の外傷やウイルス感染による脳炎、脳腫瘍などの「後天的な原因」があります。

他にも脳室ではなく、頭蓋骨と脳の間のくも膜下腔に脳脊髄液がたまり、同じような障害を引き起こすこともあります。

 

先天的な原因による水頭症はアップルドームが理想とされているチワワを代表格に

トイプードル・ポメラニアン・ペキニーズ・マルチーズ・シーズー・ブルドッグ・ボストンテリア・ヨークシャテリアなどに多発すると言われています。

また、中にはパグに多い「パグ脳炎」が原因となることもあります。

 

<治療>

治療には投薬による内科的治療と脳脊髄液を抜く外科的治療があります。

 

内科的治療

脳圧を下げる事を目的に、利尿剤とステロイド剤を投する治療が一般的です。

しかし、あくまで症状を緩和する事が目的であって根本治療ではないので、緩和したからといって投与を止めてしまうと再発をしてしまい、命に関わることもあります。

 

外科的治療

脳脊髄液がどんどん溜まってしまう場合、頭に直接針を刺して脳脊髄液を抜く処置や、

脳圧を一定に保ちながら余分な脳脊髄液を排出する為に弁のついた管を脳室からお腹に通す「V-Pシャント」という手術を行います。

ただし、手術自体の難易度が非常に高く、また術後も管が詰まったり、脳内への感染の恐れもある為最新のケアが必要となります。

 

脳腫瘍によって水頭症を発症している場合、腫瘍の摘出手術や放射線治療、抗がん剤によるよる化学療法等を併用します。

 

その他の病気が原因となっている場合、その治療も同時に行っていきます。

 

予防

予防は難しい為、早期発見早期治療が大切になります。

普段の動作に気を付け、歩行障害や意識障害、痙攣窓の症状が見られた場合は、出来鵜だけ早く病院に連れて行き、診断してもらいましょう。