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チェリーアイについて

2014年02月24日 | 犬の健康について

【五味渕】

今回はチェリーアイについてご紹介をさせて頂きます。


【チェリーアイとは?】
犬の目は上眼瞼、下眼瞼以外に人間にはない目頭の裏側にある
瞬膜《別名:第三眼瞼(だいさんがんけん)》があります。

この瞬膜の裏側には、瞬膜腺《別名:第三眼瞼腺(だいさんがんけんせん)》
という組織があり、この組織には涙の約30%を分泌する働きがあります。

チェリーアイは別名「第三眼瞼腺逸脱(だいさんがんけんせんいつだつ)」や
「瞬膜腺脱出(しゅんまくせんだっしゅつ)」、
「瞬膜露出症(しゅんまくろしゅつしょう)」と呼ばれています。

涙を作る機能が低下している事が多い為、
ドライアイ(乾性角膜炎)になりやすくなります。

この瞬膜腺が瞬膜の外に出てきてしまい、
赤く腫れ上がり盛り上がった状態がさくらんぼに似ている事から
チェリーアイと呼ばれています。

上記の事から目に違和感があり、下記の症状が表れます。

目を気にして何度も前足で目を搔く。

よく涙を流している。

目が普段よりも充血している。

目ヤニが増えた。

まぶしくないのに目を細めている。

いつもより瞬きの回数が増えた。

目の違和感から気になって何度も目をこする為、
   結膜炎や角膜炎など他の眼疾患を引き起こす。


【原因】
先天的な原因によるもので若いうちから発症する事が多い病気ですが、
 瞬膜に強い炎症が起きたり、瞬膜腺が腫瘍化してしまうと発生してしまうケースもあります。
※先天的原因で片目だけに発症した場合、もう片方の目もチェリーアイになる可能性があります。

通常瞬膜腺は目の周りにある骨の膜にしっかり繋ぎ止められていますが、
 先天的に瞬膜腺と骨膜を繋ぎ止める力が弱くなっている場合は、
 チェリーアイを発症しやすくなります。

目の周囲に怪我などの外傷を負ってしまった場合や
 目の奥に腫瘍などがあった場合にも発症する事があります。

目が大きい犬、皮膚のたるんでいる犬に比較的発症しやすい傾向があります。


【治療方法】
早期発見をし、まだ露出部分が小さい場合は症状を軽減させる事が出来る
 抗炎症薬の点眼をしたり、ピンセットや手で押し戻す処置があります。
抗炎症薬は効果が出ない場合や完治出来ない場合があります。

飛び出した部分が大きい・再発を繰り返してしまう場合は元の位置に戻す手術をします。
 しかし、すぐに再脱出をしてしまうケースが多いです。

瞬膜腺を切除したり、瞬膜腺を瞬膜に縫い付け外に出さない手術もあります。
瞬膜腺を切除したり、再発を繰り返し慢性的な炎症を起こしてしまうと涙の分泌が少なくなり、ドライアイになってしまう可能性があります。
その場合はドライアイの治療も必要になります。


【予防】
チェリーアイは特別な予防方法はなく、慢性化してしまうと再発を繰り返してしまう病気です。
早期発見や早期治療が大切ですので、日頃から目を観察するようにして下さい。

チェリーアイの疑いがある時は犬が目を引っ掻いたりしないようにエリザベスカラーの着用などをして、
早めに動物病院へ連れて行きましょう。


雄犬特有の病気

2014年02月09日 | 犬の健康について

【平野】

今回は、雄犬特有の病気の中から「前立腺肥大」と「肛門周囲腺腫」についてご紹介いたします。

前立腺肥大
雄犬の膀胱の前方に尿道を囲むように存在する
前立腺が徐々に肥大していく病気です。
5歳以上の未去勢の犬に起こりやすくなります。

原因
はっきりとした要因は分かっていませんが加齢により、
精巣から分泌される男性ホルモンと女性ホルモン
のバランスが崩れると
前立腺組織が肥大する
と言われています。

症状
初期は、ほとんど症状はありません。
 
おしっこの量が減り、回数が増えます。
 
少量のうんちを頻繁にしたり、うんちがでないのに踏ん張ります。
 
血尿や便秘になりやすくなります。
 
前立腺組織が大きくなると直腸や尿道、膀胱などの
  周辺の臓器が圧迫され排尿・排便困難になります。
 
おしっこが出ないまま放置すると尿毒症になり、命の危険があります。
 
細菌感染が起こりやすく、細菌性膀胱炎、前立腺炎を併発しやすくなります。
 
肥大した前立腺により、会陰ヘルニアを引き起こす場合もあります。
 
去勢手術をしている場合でも細菌が原因で前立腺が肥大する可能性もあります。

治療方法
去勢手術をして、男性ホルモンの濃度を下げていくと前立腺が小さくなる傾向にあります。
 
前立腺肥大が小さいうちは、ホルモン剤で大きくなる事を防ぐ事ができます。
  その場合は継続して行う必要性があります。
  
予防方法
未去勢の雄犬は定期的に健康診断をしましょう。
 
トイレをする時、おしっこはちゃんと出ているか、
  うんちが出ていないのに踏ん張っていないかを確認して、
 早期発見、早期治療を心掛けましょう。


肛門周囲腺腫
犬の肛門の周りには皮脂を分泌している肛門周囲腺があります。
この腺に腫瘍(しこり)が発症する病気です。

主に去勢していない雄の老犬に多く見られます。
また、肛門周りにできる腫瘍のほとんどが、この「肛門周囲腺腫」と言われています。

原因
睾丸から出る男性ホルモンが関係して、発症すると言われています。

症状
肛門周りの分泌腺に硬い腫瘍(しこり)が、一ヶ所もしくは数ヶ所に出来ます。
 
稀に、毛の生えている場所や尻、尾の部分にもできます。
 
うんちに血が混ざる場合もあります。
 
犬が肛門周りを気にする、舐める等の行動が良く見られます。
 
犬が気にして舐めたり、搔いたりする事で出血や化膿が起こります。
 
腫瘍が大きくなると肛門を塞いでしまう為、排便が困難になります。
 
肛門周囲腺腫の腫瘍の多くは良性ですが、
 時間の経過と共に異常に大きくなる場合や悪性に変化する事もあります。
 
悪性の場合、見た目が小さくても完全に取り除く事が難しく、
 体の他の部分に転移している事も多い為、完治は難しいです。
 
極稀に、避妊手術をした雌犬に発症する事もあり、
 その場合は悪性腫瘍のアポクリン腺腫になる確率が高くなります。

治療方法
腫瘍を外科手術で取り除きます。
 
再発を防止する為に去勢手術も合わせて行います。
 
腫瘍が大きい場合は、ホルモン剤の投与や
 放射線治療で腫瘍を小さくしてから手術をします。
 
  肛門周りの皮膚は厚みが無く、皮膚のすぐ下に筋肉がある為、
 腫瘍が小さいうちに外科手術で取り除く事が大切です。

予防方法
普段から排便困難になっていないか、肛門周りにしこりがないかをチェックしましょう。
肛門周囲腺腫は再発のする可能性が高いので一度、発症したら特に注意しましょう。
 
見た目で良性、悪性の区別が難しく腫瘍が急に大きくなる場合もある為、
 異常を感じたら早めの診察を心掛けましょう。


前立腺肥大肛門周囲腺腫は、若いうちに去勢手術をする事が一番の予防法であり、発症の確率を低くしてくれます。

少しでも、おかしいと感じた時は早めに病院で診察をしてもらって下さい。