「通勤ライナー」はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのかー有料座席列車導入は鉄道活性化のカギ

こんにちは。大塚良治『「通勤ライナー」はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのか』(東京堂出版)で鉄道活性化策を提言しています。

日本比較文化学会第36回全国大会「シンポジアム」パネリスト&「研究発表」司会を務めさせていただきました

2014-06-16 21:22:54 | 日記
皆様、こんにちは。

2014年6月14日(土)に、JR小倉駅近くの北九州国際会議場(福岡県北九州市小倉北区)で日本比較文化学会第36回全国大会が開催されました。



私は「シンポジアム」パネリストと「研究発表」司会を務めさせていただきました。

「シンポジアム」テーマは「明るい未来社会構築のための比較文化的基盤研究に向けて」で、私は「夜行列車活性化に向けた一試案」と題して発表しました。国鉄分割民営化後夜行列車の廃止が続く一因として、JR各社にまたがる列車の削減傾向に長距離列車も該当することを指摘し、夜行列車運行のJR貨物への移管案を説明しました。



フロアからは多くのご質問をお寄せいただき、夜行列車に対する関心の高さを感じました。フロアからの主な質問項目と私の回答は、以下の通りでした。

(質問1)「ななつ星」のようなクルーズ列車が生まれたにもかかわらず、寝台列車が廃止となっているのはなぜか。私のような団塊世代は寝台列車に乗った人が多く、私自身も東京への主張に「あさかぜ」を愛用していた。定年退職し、これから寝台列車でゆっくりと旅行したいと思っていたのに、相次ぐ廃止はとても残念。
(回答1)JR各社にまたがる列車の料金収入は、それぞれの会社に分配されるため、JR1社当たりの収入が少なくなってしまうのと、車両や乗務員の管理に各社の調整が必要となり手間がかかることが衰退の一因。「ななつ星」は団体列車であり、客単価も高く、JR九州が収入を独り占めできるということと、イメージ戦略として運行していることが大きいのではないか。

(質問2)国鉄分割民営後、JRは儲かるところは徹底的に投資する一方、不採算のところは冷遇してきた。例えば、八高南線(八王子~高麗川)は利用者が多く電化したが、八高北線(高麗川~倉賀野)は非電化のまま放置されている。JR北海道問題や夜行列車廃止問題は、まさにJRの金儲け主義の犠牲ではないか。
(回答2)全く同感だ。分割の方法が誤りだった。政府100%出資の「日本鉄道グループホールディングス株式会社(仮称)」を設立し、同社にJR各社の株式を保有させることで、JR各社への適切な監督を行うスキームを作ることが必要であると感じている。

私の他の3人の発表は、次の通りです。

落合由治(台湾・淡江大学教授)「比較文化論の視点から見る台日CMの表現戦略」
佐藤静(宮城教育大学教授)「災害支援とコミュニケーション―心の支援とコミュニティーの再生・回復をめぐって―」
金賢廷(韓国・白石大学助教授)「日韓の言語行動の比較」


午後は、研究発表に移り、私は、羅暁勤(台湾・銘伝大学准教授)「海外インターンシッププログラムの実施効果及び問題点―インターンシップ生の観点から―」の発表の司会を務めさせていただきました。羅准教授の大学の学生が鳥取県三朝温泉の旅館で行ったインターンシップの効果と問題点についての発表であり、フロアから活発な質問が出されていました。

「シンポジアム」のパネリストおよび「研究発表」の司会にご指名いただいた日本比較文化学会の理事の先生方に心より感謝申し上げる次第です。

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