:〔続〕ウサギの日記

:以前「ウサギの日記」と言うブログを書いていました。事情あって閉鎖しましたが、強い要望に押されて再開します。よろしく。

★ 初めて新教皇の姿に直接ふれて (そのー1)

2013-05-19 21:20:46 | ★ 教皇フランシスコ

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初めて新教皇の姿に直接ふれて (そのー1)

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しばらくブログ更新をさぼっていました

書かないとアクセスが減るのは当たり前の現象ですね。でもこれと言う材料が・・・

と思っていたら、ここ3-4日の間に、話題にしてもいいような出来事が立て続けに起こりました。

一番最近の出来事から順にアップしましょう。

今日は聖霊降臨の大祝日。

イエスの弟子たちは、ユダヤ人の指導者に売られ、ローマ人兵士たちの手で十字架の上で苦しみもがきながら息絶えて死んだナザレのイエスが、三日目に甦ったという婦人たちの報告に始まり、不思議な体験を通じてそれを信じるに至ったとはいえ、イエスを売ったユダヤ人の指導者やイエスを処刑したローマ兵を恐れて、イエスとの最後の晩餐を食した秘密の隠れ部屋に怯えてひっそりと隠れていました。

ところが、キリストの復活から7週目のこの日、彼らの上に神の霊、「聖霊」が降って勇気を得た弟子たちは、公然と復活のキリストを告げ、最初の宣教活動を開始しました。その「聖霊降臨」の出来事を今日カトリック教会は盛大に祝ったのです。

新教皇フランシスコは、この日を記念するために、前晩の昨日の夕方から一般信徒の様々な運動体のメンバーを聖ペトロ広場に呼び集め、祈りと対話の集会を催しました。

教皇選挙のニュースを日本で知った私にとっては、たとえ遠くからでも直接パパ・フランシスコを見ることの出来る最初の機会とあって、何を置いても広場にはせ参じることを早くから決めていました。

大群衆で混乱すると踏んで、車はやめて地下鉄で出かけました。3時に広場が開くということだったが、バチカンの最寄りの駅に着いた4時ごろには、広場はもう満員御礼の状態でした。ブログに書くことを意識して、道々写真を撮り始めました。

 

角ごとに金網で窓を護っているイタリア政府の機動隊の車が待機している。

 

 

ボストンマラソンの爆弾テロが脳裏をかすめる。空港のセキュリティーチェック並みの手荷物検査を通過して聖ペトロ広場に一歩足を踏み入れると、そこは派手な制服のスイス衛兵と、ドゴールハットのバチカンの正規兵と、耳にイヤホーン、袖口に隠しマイクのダークスーツのセキュリティーガードがうようよしている。

今日はいい写真が撮れそうだとほくそ笑んで、次の被写体にレンズを向けてシャッターを切ろうとしたら、突然ファインダーがブラックアウトした。冷や汗がタラリと首筋を流れた気がした。どうやら起こり得る最悪の、最も愚かな失敗を犯したらしい。部屋を出る時、手持ちのバッテリーをカメラに詰替えて来たのだが、間違えてほとんど使い切った古いのを入れてしまったようだ。適当な撮影ポイントを求めて、ビニールシートを敷いて座り込んで2時間も先の式典の開始に備えて休んでいる若者たちの頭の上をまたぐようにして前へ前へと進んで、椅子席が用意された柵のところまでやっとたどり着いて、席取をしていた女性の予備に取っていた貴重な一席を運よく分けてもらうことに成功したばかりだった。この席を逃したくないし、第一広場の外にバッテリーを買いに行こうにも退路はすでに絶たれていた。広場をあふれ、遠くテベレ川までの大通りまで25万人の群衆が、これから4時間あまり、トイレに行くことさえ出来ない状態の中にいる。大人しく自分の目と耳でしっかり記録する以外どうしようもない。しかし、写真なしにはブログにもならないと観念した。

2時間、ただひたすら待って、正味2時間余りで8時過ぎに式は終わった。待ち始めたときはカンカン照りの午後の日差しで汗をかき、熱中症予防のために無料配布されたペットボトルの水を2本飲み干したが、どうやら全部が汗で蒸発したわけではないらしい。集会が解散するころには、日没後急に襲ってきた冷気に包まれて、下腹部のタンクは破裂寸前だった。25万人が多かれ少なかれ一斉に同じパニック状態にあると想像していただきたい・・・。

と、こんなバカなことを書いてこのブログを終わらなければならないかと思うと情けない。

解散直後のバチカン周辺は、新宿や池袋の朝のラッシュ時以上の大混雑だ。どれだけ待てば地下鉄やバスに乗れるか分かったものではない。私は引き続き、ローマの中心にある自分の教会の聖霊降臨徹夜祭の9時のミサに間に合わなければならない。大通りで、しかも人が一番向かいそうにない方角に急ぎ、流しのタクシーを探し回った。しかし、25万人も人がいれば、同じことを考える人間が他にも居ても驚くにあたらない。厚かましさにおいてはイタリア人に勝てない。あきらめてふて腐れてバーに入ってビールを注文した。すると、物陰に車を停めて、ピッツァで腹ごしらえをしているタクシー運転手を見つけた。食事中を強引に交渉して乗り込んだ。彼は片手でハンドルを操り、片手でピッツァを口に運びながら急いでくれた。それでも教会に着いたのは10時前だった。祭服を着て祭壇に立つには遅すぎた。幸い司式は招かれた司教さんで、我々平の神父たちはその他大勢にすぎない。一人多くても少なくてもどうってことはない。空の電池に始まって、ついていない日はどこまでもついていないものだ。広い教会の後ろの信徒のあいだに紛れ込んだ。

11時過ぎていわゆる徹夜祭は終わった。次の日は朝から自分の共同体の一日の集いが待っている。それは自分一人で仕切らなければならないから、すっぽかすことも遅れることも許されない。しかし、もう神学校に寝に帰って出直す時間も体力も残っていない。自分の共同体の兄弟の家に潜り込んだ。しかし、眠れぬまま頭の中は「どうやって写真なしのブログを書こうか」と言う思いで一杯だった・・・。

一日の集いも無事に終え、自分の部屋に帰ってここまで書いたところで、ローマの真夜中12時を過ぎました。明日朝は5時半起き。6時から日本のための神学校は日本語で朝課の祈りをします。私が寝ていては若い神学生に示しがつきません。ハードな2日間だったので、ここで一旦筆をおきます。

明日は、奇跡の写真入りのブログで新教皇のお話の内容や、聖霊降臨のバチカンでの前夜祭の内容をお伝え出来るでしょう。

どうやってそれが可能かって?それは明日のお楽しみ!

お休みなさい。  

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