ジョアンコード

Joan Code  その時謎に満ちたコードが明かされる

経世の担い手は庶民ではないか と重当が論ずる

2009-08-17 15:53:00 | 社会・経済

ミシガン大学消費者信頼感指数が発表されると米国株はそれで動く。米国、ヨーロッパの大学経済学部の「消費者信頼感指数」で債権、株式などの金融証券市場がその内容を具体的に反映される。これは、自由主義経済の基本的担い手を「消費者」や中小生産者、流通など多面的な経済指標と対等の関係に立つことを意味している。日本の大学が「アカデミア」の城壁の中でミクロ経済の計算式を必死で分析しているのと対照的である。日本で「○○大学消費者信頼感指数」など聞いたことがない。単純な数学的モデルで経済活動を分析する際に「消費者行動や信頼感」をその分析モデルに入れていない。フィラデルフィア大学とシカゴ大学の出身者が初めて、未来予測の「先物取引」の会社を設立した。それは、庶民や消費者こそが経済の担い手ではないかと考えた末である。先物取引では、同時にアムステルダム大学、ベルギー自由大学、ローマ大学、ロンドン、ケンブリッジ大学などヨーロッパなどにも「消費者信頼感指数」「消費者行動指数」などが定期的に発表され、消費者は何を信頼しているのかが指数化されている。経済の担い手の中心は「庶民」である「消費者」であることが位置付されている。

文化3年(1806)まで発行されていた赤松九兵衛が発行した大阪全図がオランダ アムステルダム大学に資料として保管されている。それを見ると、先物取引の中心であった「堂島米会所」(決して堂島先物取引会所とは書いてない」を「米市場」として堂島川の出島方式で運営されていたことがわかる。これは、当時取扱量の増加と取引人の増加に対応するものである。淀屋米市は、初め店頭での「赤米」の現物取引からスタートする。店頭取引は、新田開発で米の価格の不安定を招き、現物では対応できなくなった。人口増加に伴う消費経済の急激な発展である。それに加えて、大名たちの窮乏化による貨幣経済の発展が加わった。店頭から会所(ギルド)への転換はそうした消費者のニーズに応える場面で出来上がった。重当の遺言で堂島に移されたとき、闕所の財産処分に深く関わった「冬木屋」が堂島米会所の設立に深く関わっている事実は、重当がいかに米先物取引の中心的完成者であることが判る。

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