JMのバレーボール観戦記

テレビのバレーボール解説では触れられない戦術面や選手個人の特徴について、「全員応援」の立場から語ります。

狩野舞子選手2枚替え分析 OQTペルー戦

2012-10-08 00:07:21 | メディア注目選手のその後
OQTペルー戦は日本がストレート勝ちしました。全セットで狩野舞子選手による2枚替えがありました。

まずは得点-失点数を計算しましょう。

第一セット
前衛2枚ローテ 10得点3失点→+7点
2枚替えローテ(1.5ローテで終了) 5点1失点→+4点で、これが3ローテ続けば+8点

第二セット
前衛2枚ローテ 2得点5失点→-2点
2枚替えローテ 4得点4失点→±0点

第三セット
前衛2枚ローテ 3得点3失点→±0点
2枚替えローテ 6得点4失点→+2点

このように比較すると、狩野舞子選手2枚替えにより、第一セットは+1点、第二セットは+2点、第三セットも+2点の効果があったことが分かります。つまり、めでたく2枚替えの最低条件はクリアできています。

しかし、だからと言ってこれは良い数字ではありません。前衛2枚ローテと比較して絶大なメリットがあるはずの2枚替えをしても、その効果はセットあたり1点や2点です。この効果を出すのに、1セットの上限が6つのうち4つの交替枠を使っているわけです。最低条件はクリアでも、1点や2点の効果なら、2枚替えに4つの交替枠を使うだけの絶大なメリットがあったと主張できるほどの効果とは言い難いです。(もちろん、交替枠の消費というデメリットさえなければ、僅かな効果とは言え積極的に使うべきですが。)

次回もこのような形で狩野舞子選手2枚替えを分析します。