次世代総合研究所・政治経済局

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ミサイル発射に関する英米報道

2006年07月05日 15時41分32秒 | Weblog
Ⅰ.FTの報道
http://www.ft.com/cms/s/117a0e44-0ba8-11db-b97f-0000779e2340.html

1)ミサイル発射:一個の大陸間弾道弾(テポドン2)を含み、アラスカ、ハワイ、米国本土にも到達しうるテポドン2が1分以内、または発射中に失敗した可能性があることを米国国務省報道官のコメントを引用して報道。スカッドやノドンの再発射もありうるとのハドリー米国国家安全顧問の談話も引用。

2)韓国の姿勢:政府高官の発言の引用「北朝鮮はこれ以上のことができるということを示した。ここにはメッセージがある」

3)日本の反応についての論評:安倍官房長官の6時の会見、安保会議の開催などをあげ、速やかであったと評価

4)その他:核兵器に関する6か国協議が不調の中で金正日政権はこの問題を扱う方法について模索していたが、日米韓国政府は発射には経済制裁の方向を一貫して打ち出していたことが今回の行動につながったとコメント。

Ⅱ.CNNの報道
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200607050004.html

1)米情報当局者や国務省当局者の談話を引用し、長射程の弾道ミサイル「テポドン2」1発(複数の軍事関係筋によれば発射後1分以内に失敗)含む少なくとも6発のミサイルを試射と報道。射程距離の短いミサイル2発は、弾道ミサイル発射直前に、異なる場所から発射されたと報道。

2)ハドリー補佐官は、発射実験が「挑発的行為」であるとコメントし、ヒル国務次官補は5日からの北アジア訪問で、関係各国とこの件について協議すると報道。

3)クリントン政権時代に国務省当局者を務めたウェンディ・シェルマン氏は、「北朝鮮は米国のみならず各国に対して、北朝鮮が重視されるべきだとの信号を送ろうとしている」とコメントした。

4)国家安全保障の専門家であるマサチューセッツ工科大学のジム・ウォルシュ氏は、北朝鮮が6カ国協議への関心呼び戻しを図ったとしたうえで、ミサイル試射が米国にとって差し迫った危機ではないとの認識を表明。「(ミサイル開発は)技術的に大変難しいので、北朝鮮が習得していないのは非常に明らかだ。北朝鮮が技術を習得するまで、あと10年はかかると見る向きが多い」と指摘。

5)米国防省関係者は、テポドン2の試射が失敗したとみられ、米国が迎撃する必要はなくなったとしている。

Ⅲ.BBCの報道
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/5148648.stm

 事実関係はおおむねCNN同様(ミサイル発射の時刻等についてはNHKや共同通信に依拠)

1)射程距離6000キロメートルのテポドン2は発射後45秒で墜落、今後北朝鮮は明らかに孤立するとのスノー報道官が談話。

2)韓国で緊急の閣僚会議が召集

3)月曜日に北朝鮮が「核施設が先制攻撃されれば核兵器で報復」と警告。

4)スキャンロン記者のコメント:「北朝鮮は圧力や核問題について米国から無視されていると感じていた。今回の行動は注目を引きたいとの思惑によるものかもしれない。」


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