次世代総合研究所・政治経済局

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ブット女史帰国への見通し

2007年04月28日 00時02分02秒 | Weblog
パキスタンにブット女史復帰の兆しが出てきた。http://www.ft.com/cms/s/47abb1f8-f2c9-11db-a454-000b5df10621.html
(FT24日電子版。以下抄訳)
ムシャラフ大統領は反対派リーダーのブット氏に10年もの亡命からの帰国の機会を提供することを申し出た。原因は最高裁長官の職務停止への高まる抵抗運動と格闘しているためだ。
帰国を認める代わりに政府はブット氏がムシャラフの選挙出馬を支持し向こう5年間大統領兼軍事指導者として職責を全うすることをもくろんでいる。
ムシャラフ・ブット両陣営間の対話に詳しい政府関係者によれば、両首脳は最終合意に達したという。対話は最終段階に達し、交渉は98.5%終了したという。
同政府関係者によれば、ブット氏はムシャラフの権力資源が軍事指導者であることに基づくとみているため、軍事指導者の地位にとどまることには反対しているという。
西側の外交官には、ムシャラフの変心の原因を米国からの圧力を指摘する声もある。ブッシュ政権はムシャラフを対テロ戦争に対する同盟関係にあるとして経済的、軍事的に支援、かわりにパキスタン国境での軍事勢力掃討への協力を求めてきたが、リベラルなブットの登場により反米イスラム主義者の封じ込めを狙う米国の国益にも合致するのだ。
しかし米国民主党議員やシンクタンクの専門家の多くは米国政府のムシャラフ支援に急速に疑義を呈しており、ブッシュ退陣後はムシャラフへの支援は減るものとみられている。


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