眇めオヤジの独り言

初老で始めたブログも、寄る人もないまま、いつしか定年を迎えた。
あいもかわらず、気ままに書き連ねていく。

森口氏の処世術

2012-10-17 | 科学事件
医科歯科大学医学部の保健衛生学科は、看護学校を大学に編入したものです。
入試は学科ごとに行われ、その偏差値は57とか言われますから、国立大の中では
さほど高いわけではありません。
もちろん看護学科としては、全国有数の難関になるでしょうけど。

保健衛生学科は、東大医学部にも設置されているはずですが、
この入試は通常の東大入試で、理2で入学した後に選択されます。
こちらの偏差値は、もちろんご存知の通りです。

医科歯科大学医学部の学歴になるので、一見相当のかさ上げになりますね。
これを最大限に生かしたのが、森口氏でした。
さらに、大学院にも入ったことで研究者としての資格も得ました。

この大学院での指導教官が、今回の疑惑の発表の共同縁者になるわけです。
巷でいろいろ言われていますが、まさに恩を仇で返された形になります。

WEBでのこの講座の研究テーマを見ると、多種に及びますが、かなり初歩的な
ものばかりです。
卒業した看護師に医療研究の方法と発表の仕方について教えるのが
この講座の目的ではないでしょうか。

その中で、医者になる夢を持っていた森口氏はできのいい学生だったのでしょう。
卒後の就職先は、政府系の研究機関で、指導教官の積極的な口ぞえがなければ
入れないはずです。

その政府機関の研究員としての資格を生かして、東大にもぐりこみ、
またしも、非常勤の研究員をかさあげされた特任教授の席まで得てしまいました。
大学改革の狭間で、自分の学力でやっとのこと手に入れたものを、
さらに立派なものに、物々交換した経歴ではないでしょうか。

背伸びした人生でしたが、最後に特任の任期が切れたときに、
40半ばにして無職になってしまったようです。
なんとか、再び東大病院の特任研究員にもぐりこみましたが、
マスコミの姿と違って、面接の場では好感される巧みな技術を持っていそうです。

政府が調査し始めましたが、研究員として東大病院で何をやっていたか
非常に問題がありそうです。
研究費の主任研究員は助教なので、仮にも元教授に対しては指導できず、
本人の自由にゆだねていた可能性がありそうです。

その間に、次々と架空の研究発表をしていたとすれば、かなり影響は
大きそうです。
大学から追い出されて、初めて研究業績の重要さに気づいて、
これまでの人生と同じく安易な方法を選んでしまったのでしょう。

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