新古今和歌集の部屋

都名所図会 青龍三 鳥邊野 蔵書


にし
西
おゝ
たに

千載
 とりべ山

  おもひやる

 こそ
  かなし
    けれ
 独や
   こけ
     の
 下に
  朽なん

  民部卿
    成範



千載集哀傷歌
 母の二位みまかりてのちよみ侍りける
                   民部卿成範
とりへ山おもひやるこそかなしけれひとりやこけの下にくちなん



烏邉野(或は山とも)北は清水坂南は小松谷を限る。むかしより諸宗の
 墓所なり。
玉葉
  分けきつる袖の雫か鳥ベのゝなく/\かへる道柴の露 俊 成
 後京極摂政良經公の墓は大谷の北側岸の上要法寺領にあり。
 世人誤て源義經の墓といふ。近年書家烏石先生碑の銘を建る。
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