新古今和歌集の部屋

盛衰記絵抄 平忠度


薩摩守忠度は平相國入道の   △▲しらずと書かれたり後
舎弟也壽永二年七月廿七都を        元暦元年二月
落る時俊成卿の館を○○ひて        二日一の谷の
此度撰集の御沙汰あるべき由承る      合戦に岡部
生涯の面目に一首なりとも御恩に      六弥太が為に
預り○○とて○詠みおかれし哥     討れ給ふ生年四十
どもの中秀哥とおぼしきを百余首     一才箙に短冊を
書集められたる              付られたり旅
巻物を贈り                宿の花といふ
給ふ其後                    題にて
世しず                     行暮て
まり                      木の下
て▲     六弥太が            陰を宿と
          郎党              

 ▼千載集を撰せらるに            せば花や
  件の巻物の中さりぬ             今宵の
  べき哥どもいくつも             主なる
  有けれども其身               べし
  勅勘の人なればとて               ×
 名字を省き                  岡部
 著はさ○古郷の                 六弥
花といふ題にて                   太
 さゞ浪や志賀の都は             ×此哥
  あれにしをむかしながら          にて早く
      の山桜かな             忠度卿
      此歌一首入て   薩摩守      とは知
       讀人△▲      忠度    られしと
                         なり

コメント一覧

jikan314
Re:こんばんわ!
sakura様
ゆっくり答えてよかったのに。と思っております。
平家物語は、総合芸術の粋です。祇園精舎の序ですら 今様です。
漢詩、仏典は元より、平家公達の和歌、和歌による引き歌表現、今様、雅な表現の挿入、学術的にも重要な読本系の典拠写し、琵琶法師の歌。
既に琵琶法師の曲は、失われてしまいましたが、片鱗は、薩摩琵琶、筑前琵琶に残っております。
忠臣蔵は、作家、演出家、役者、プロジューサ、映画、テレビ、小説によってもそれぞれが、忠臣蔵で有る通り、平家物語も全てが、平家物語物語と思っております。覚一本だけが平家物語では有りませんよね。
方丈記に有る5大災害と灌頂巻しか読んでいない小生としては、読むたびに平家物語の面白さを感じております。
しかし、平家物語より新古今を優先させているので、貴blogを読んで、平家物語を知った気になっている事だけは御容赦願います。

頼政の罪を吸ってや彼岸花
sakura
こんばんわ!
平家物語には、戦場に向かう場面や戦場でさえ雅を
忘れられない公達の姿が描かれています。

竹生島で琵琶を弾く経正、甲冑姿で俊成に歌集を託す忠度、
都落ち途上の関戸の院では、教盛・経盛が和歌を詠み、
一の谷の陣では、管弦が催されています。
小督など女性の物語も挿入され、王朝文学としての側面があり、
これがこの物語の魅力のひとつとなっています。
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