新古今和歌集の部屋

恋歌五 伊勢物語 憂きながら

新古今和歌集 巻第十五 戀歌五

 題しらず

     よみ人知らず

憂きなが

   ら人を

    ばえしも

 忘れねば

かつ

 恨みつつな

    ほぞ戀しき

 

読み:うきながらひとをばえしもわすれねばかつうらみつつなおぞこいしき 隠

意味:辛いことですが、貴方のことがどうしても忘れられないので、一方では恨みながら、一方ではやはり恋しく思っているのですよ。

備考:伊勢物語 第二十二段


むかし、はかなくて絶えにけるなか、なほや忘れざりけむ、女のもとより、 

憂きながら人をばえしも忘れねばかつ恨みつゝなほぞ戀しき

といへりければ、さればよといひて、をとこ

あひ見ては心ひとつをかはしまの水の流れて絶えじとぞ思ふ

とはいひけれど、その夜いにけり。いにしへゆくさきのことどもなどいひて、

秋の夜の千夜を一夜になずらへて八千夜し寝ばやあく時のあらむ

返し

秋の夜の千夜を一夜になせりともことば殘りてとりや鳴きらむ

いにしへよりもあはれにてなむ通ひける。

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