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音の祝祭

- オンノシュクサイ -

熱い瞳のトリスターナ/布施明

2010年10月04日 | 布施明
熱い瞳のトリスターナ/布施明(1989)
作詞:伊藤薫 作曲:伊藤薫 編曲:川村栄二

「MOSAIC」より

数年前、どこからか聴こえて来て
いい曲だなあと思ったのだが、布施さんだったとは。

若干 " OH カ~レン ハマ~辺の ♪ " 
に聴こえなくもないけど この躍動感はタマらない。
声も良い。

しかし これシングル曲じゃないという
え~ なんで。

シングルになったのはというと
「めまいの日々」(60枚目)だそうだ
そして作家陣がこれ

作詞:阿久悠 作曲:筒美京平 編曲:新川博

おーーーー トリプルでスゴい
なるほど~ 最初からSにする気満々だったわけだ。
いい曲だけど、でもなんかずいぶん地味でないかい?
こういうのが流行ってた時期なんだろうか。

このアルバム、他にも良い曲がたくさん詰まっている。
ン十年ぶりに買おうかと思ったら、とっくに廃盤だった。
オークションで高値が付いている
というかなかなか出ない。
発売枚数が少なかったという事だろう。
確か専門の作家による歌謡曲がぜんぜん売れない年だったと思う。

それ以降発売されるのはほとんどカバー作品という事になるのだが、このアルバムの一連の曲を聴くと、やはりオリジナルが圧倒的に良い。
何とかまたオリジナルのフルアルバムを出していただきたいと節に願う。

思いがけず長くなった布施明のシリーズだけれど、最後にここに書こうと思ったきっかけになった曲を。素晴らしい。

同じく「MOSAIC」より

ライブ

君は薔薇より美しい/布施明

2010年10月03日 | 布施明
君は薔薇より美しい/布施明(1979)
作詞:門谷憲二、作曲:ミッキー吉野 編曲:ミッキー吉野

布施明の代表曲は?というと今は真っ先にこれがあがる。若い人なんかは「布施明」の名は知らなくても特撮の主題歌やこれは知ってたりする。

だが待て ちょっと待て
いったいこれがいつヒットしたというんだ。

確かに話題曲ではあった
化粧品のCMソングというのは当時花形で、ヒット曲を生み出す宝庫だった。しかもモデルは"まさかの"オリビア・ハッセーだ。映画の中にしか存在しないはずのハリウッドスターがお茶の間のブラウン管の中でほほ笑んでくれるのだ。日本中があっと思う企画だった。

初めて聴いたその曲は、まさにハリウッドに相応しく、大らかなミュージカルのようだった。それでいて現代風に新しくPOPなサウンドと粋なアレンジ、弾むメロディーにドキドキした。

何よりも驚いたのは、布施明のボーカルだった。それまでさんざ聴いてたけど彼がこんなに歌が上手いとは。正直こういうジャジーなポップスを歌えるとは思ってなかった。

誰よりもこのメロディーに合った、このアレンジに合った、このサウンドに合った、そしてこのCMに合った歌い方と声をしているのは彼だと思った。起用した人はあっ晴れだ。

しかしだ
そう思った人はそう多くなかったんだよ。
TVに出て歌っても、スタジオで聴いている人の反応はブキミなほどに薄く、エンディングが終了するやサッサと次の話題に移ってしまい、この曲に熱く盛り上がっていたその時の自分とのあまりの温度差にあ然とした。

その反応は数字にしっかりと表れている。こんな大キャンペーンを張ったCM曲の売上げがたった30万枚。「シクラメンのかほり」はもちろんミリオンだ。

何でなんだー! シクラメンの100倍いいだろ !!!

ごめんなさいウソです。でも10倍位はいいと思う。

ちなみにそれ以外のヒット曲の売上げ。「積木の部屋」58万枚「落葉が雪に」40万枚「傾いた道しるべ」35万枚、だそうだ。後ろの2つなんか普通の人には「何それ?」だろうなあ。「傾いた道しるべ」なんていくら考えても曲が思い出せない。だってこれみんなフォークなんだもん。キライなんだよぉ~フォーク。 なんでそっちの方向に行ったかなあ。

そんな情けない思いを噛みしめた曲が今はこんなになるなんて。

あの時シレっと軽~くスルーしてたTV関係者が今、手のひらを返したようにこの曲を扱うのを見るにつけ、ほんと、みんないい加減だわ~~と思う。



これはレコード版

ライブに比べると好きじゃない。なんかイキイキしてない。
特に 目に見えない翼~ ♪ のところで被さる変なエフェクトはいらない。(TVでもたまにこれがあった)

Tom Jones - Love Me Tonight ~ 布施明 sings

2010年10月02日 | 布施明
LOVE ME TONIGHT(1971)
編曲:服部克久

一番トム・ジョーンズのノリを踏襲しているかなと思えるバージョン。
カバーは基本的に好きじゃないがこの曲の布施カバーは例外中の例外。この3つもみんなそれぞれにいい。 特に2回出てくる アハ~ン ♪が最高~

ちなみに本家のトム・ジョーンズの映像では今回見た限りでは録音以外は登場しない。毎回忘れないで入れてくれる布施さんが好きだ 

ライブ(1970)

布施色になったムーディーなバージョン。ハ~ン ♪

TV(1998)

スローなテンポもけっこう良い。恥ずかしそうにしながらもちゃんと入れてくれてるアハ~ン ♪最高(しつこい)でも2回目のア~ン ♪はホントーに色っぽい。布施さんならではのパフォーマンスだよなあ。

マイ・ウェイ

いいかげんウンザリするほど聴いている(聴かされてる)マイ・ウェイだが、これは珍しい歌詞違い。ボーカルも素直でいい。音源はストックものらしいがいつの録音なんだろう。

愛は限りなく~日生ライブ(1972)

昔一番好きで良く聴いたカバー曲。流れのよ~に~♪から先のボーカルと、それに伴ってこれまた必ず付いた手の振りがツボ。

愛の詩を今あなたに/布施明

2010年10月01日 | 布施明
愛の詩を今あなたに/布施明(1974)
作詞:なかにし礼 作曲:川口真 編曲:川口真

もしも布施明を知らない人に、1曲だけ紹介してほしい
と言われたら

少し迷ってから、たぶんこれにするだろう。

とても布施明らしい曲、布施明らしいボーカル、そんな数ある作品の中でも群を抜いて完成度が高い。特にアレンジとボーカルのバランスが絶妙だ。いつ聴いても惚れ惚れする。

テクニックだけには頼らず、熱いものをまだ持ち合わせている。しかも良い具合に力が抜けている円熟味も感じられるこのころのボーカルは、ちょっとやんちゃな70年前後の次に魅力的だ。あくまでも私にとってだけど。

これがリリースされた時、大ヒットすると思ってた。
その前の「積木の部屋」にがっかり(というよりもこれがヒットして唖然)していたところにこんな凄いのが!と興奮ものだったのに、スカーッと空振りした。

さらに、あんまりTVで聴かないうちにあの「シクラメン」がまさかの国民的大ヒット曲になってしまうなんて。

花屋からはシクラメンが消えた。
生産が間に合わずにまだ未熟なものが大量に売られたりし、その後もブームは続いて、すっかりポピュラーな花になった。関係者は布施さんに感謝しただろうなあ。

しかしなんでコレがヒットするんだ~!と当時はものすごく不可解だった。特別嫌いな訳じゃなかったのに大キライな曲になってしまった。

今になってみるとわかるのだが、そういう時代だったのだ。逆に考えれば、フォークブーム、ニューミュージックブームがなければ、布施さんの曲が日本の経済にも影響するほど大ヒットするなんてことはなかっただろう。"彼の歌"はそういう歌じゃないもん。

アレンジ違いのバージョン編曲:井川雅幸 (1985)

これはいけない
なにこのやる気のないアレンジ。
ちゃちゃっと30分位で出来たんじゃないか?
これならアカペラの方がずっといい
ボーカルがいいから聴いちゃうんだけど。

陽は沈み陽は昇る/布施明

2010年09月30日 | 布施明
陽は沈み陽は昇る/布施明(1973)
作詞:安井かずみ 作曲:ニノ・ロータ 編曲:森岡賢一郎

日活創立60周年記念作品の主題歌

TVでもかなり宣伝していた記憶がある。
ほとんど海外ロケだが目立った有名俳優はいなかったのが敗因なのか、莫大な金額を投じたらしい映画はコケた。

それにしてもこれ、なんとニーノ・ロータ作曲だ。「太陽がいっぱい」を作った人じゃないか、凄すぎる。「ゴッド・ファーザー」のテーマもこの人だ。

そして後々奥さんとなる人がヒロインを演じた"あの"ロミオとジュリエットを作曲した人でもある。縁があったのかなかったのか。

このころ布施明はいろいろと変わったプロモーションを仕掛けていた時期で、少し前には丸ごとバカラックのLPを作ったりしている。帰国後、大失敗だったとうなだれた彼がいた。(実際なんでわざわざアメリカまで行たのかわからないペラッとしたコピーのようだったが。)

これも話題作だった。
ニーノ・ロータ作曲というのもそうだが、、普段は楽譜を渡されたら数時間で取りあえずは歌えると言っていた布施明が、何とか歌えるという程度になるまで1週間かかったと言っていた。半分以上が半音で出来ている超難曲だったのだ。

これは聴かねば!と
発売されるのを待って即買ってみた。


こんなジャケットだったか??

聴いた瞬間めまいがした。

聴いているだけなのにも関わらずメロディーを把握するまでどれほどかかったろう。頭の中で再現できるまで、やっぱり1週間くらいかかったんじゃないだろうか。

そういう訳で、ものすごく好きというわけではないけど、一番多く聴いたのがこの作品なんじゃないかと思う。

その後少し経ってから、これをカバーしたという新人歌手が、やはり一部で話題になっていた。私もラジオで一度だけ聴いた事がある。良く頑張っていたと思う。まあ…皆さんご想像の通り、という事で。

B面は「鐘は鳴る」
作詞:阿久悠 作曲:都倉俊一 編曲:都倉俊一

東京音楽祭出場曲らしい。
特に良いという作品でもない。前年の出場曲だという「海をみつめて」の方がフェスティバル用としては数段上だ。もっともいつも似たような出場者ばっかりでおもしろくない大会だったからどうでもいいんだけど。


これはサントラ

布施明が宮川泰に会った時

2010年09月29日 | 布施明
再開の後に/布施明(1972)
作詞:安井かずみ 作曲:宮川泰 編曲:宮川泰

布施明 - 平尾昌晃 とくればあともう一人、この人を出さないわけにはいかないだろう。平尾昌晃がメロディックな天才なら、宮川泰はメロディアスな雄大さを誇るサウンドを紡ぎだす達人だ。

「再開の後に」は1972年の2枚組LP「マイ・ウェイ」に収録された宮川作品のうちの一曲だが、これがラストに来ないのは普通ならば不可解に感じる。愁いを帯びた流れる様なメロディーで始まり、流麗に転調。さらに間奏を生かした構成はいかにも宮川泰だ。が、繰り返しの部分はちと余計だ。中途半端に短く終わってしまうのも気になる。もう一つラストに別メロが欲しかった。

そんなところが最後に持ってきたこれまた広大な広がりと全てを包み込むような懐の広さを感じさせる「海をみつめて」に一歩及ばす、その位置を明け渡してしまった理由だろう。

海をみつめて/布施明(1972)
作詞:安井かずみ 作曲:宮川泰 編曲:宮川泰

これは珍しく録音のバージョンが素晴らしい。

という事で今回は普通に布施さんらしい曲を。
こういうのも嫌いなわけじゃないのよ。

もう一つ、ちょっと変わってるやつを。

太陽の恋人達/布施明(1972)
作詞:安井かずみ 作曲:宮川泰 編曲:宮川泰

出だしの「カモン」
タイミングといい雰囲気といい(個人的に)絶妙だ。
Bメロも最高に楽しい。何だかツボがいっぱいあってとても嬉しい。

いや~ 良いメロディーってのはやっぱりイイ。
こんなとこに埋もれているのは惜しいのでぜひ聴いて欲しい。誰でも歌える曲じゃないので彼が歌って正解だと思う。

更にもう一つ
他人の歌のカバーは嫌ってほど歌っているがどうしてもオリジナルには1歩 2歩 3歩と敵わない。が、趣向を変えたらばこれが化けた。

愛のフィナーレ TELL ME/布施明(1971)
作詞:なかにし礼 Richard Oliver 作曲:宮川泰 編曲:クニ河内

まったく素晴らしい。何十年も経って聴いてもやはりオリジナルとは別物に聴こえる。誰が考えたんだか知らないがブラボーな構成だ。最後に繰り返される "さよなら" が忘れられなかった。初出は1つ前(前年)のLP。

銀の涙/布施明

2010年09月28日 | 布施明
銀の涙/布施明(1966)
作詞:水島哲 作曲:平尾昌晃 編曲:森岡賢一郎

90年代になって初めて聴いた瞬間虜になった。こんなにいい曲があったなんて。シンプルだけど耳につく、メロディーの原点のような作品だ。作曲者の名まえを見て納得。

平尾昌晃はこの他にも初期の布施作品で良い曲を書いてくれている。その他の歌手にも山ほど。

私が知っている平尾昌晃って「カナダからの手紙」で可愛い女の子の横で歌ってるヘンなおじさんだったから、後々彼の天才的なメロディーセンスを見せつけられるにつけ、キツネにつままれた気分になるのだ。

ただ残念ながらこのボーカルはなあ。何でこんな気持ち悪い歌い方なんだ~
あと3年位後だったらちょうど良かったかも。布施さんはだいたい3年くらいで歌いかたが変わってる気がする。そしてちょうどこの3年後の1969年ころのレコードが一番好みのボーカルなのだ。

これなんかそうだ
この壊れっぷり たまらん。


ときめき/布施明(1969)
作詞:山上路夫 作曲:村井邦彦 編曲:川口真

川口真がこんなとこで編曲なんかしてるのは、まだ駆け出しで仕事がなかったからだろうか。手っ取り早くお金になるのがアレンジの仕事なのだとか。

これは平尾昌晃が歌っているものらしいが…
う~ん、悪いけど燃えない

余談だがカナダからの手紙の畑中葉子を昔ナマで見た事がある。とても人間とは思えない美しさにボーゼンとした。まるでフランス人形にしか見えなかった。

愛は不死鳥/布施明 @ 紅白

2010年09月27日 | 布施明
図らずも前回前々回の記事の布施明の映像は紅白に出場した時のものだった。ということで、それならばやはりこれを

愛は不死鳥/布施明(1970)
作詞:川内康範 作曲:平尾昌晃 編曲:小谷 充

特別この曲が好きという訳ではない。
それは歌詞がひじょーに こっぱずかしい、だとか、中身が ない、だとかが問題なわけじゃない。あくまでもメロディーに惹かれないだけだ。(嫌いなわけじゃない、普通だ)

だいたい彼のバラードの90%は歌詞に意味がない。「そっとおやすみ」のような名作もたまにあるがほんと稀だ。でもラブソングなんだからそれで構わない。変に自己主張するよりもずっといい。「積木の部屋」なんて安っぽいフォークソングみたいになっちゃって最悪だった。

自分の場合はまずメロディーありき。次がボーカル、そしてアレンジ。歌詞はメロディーを壊さないように自然に寄り添ってくれればいい。

じゃあなぜここに持ってきたのかというと
やっぱりびっくりしたのだ、これ
まさかもう一度見れるとは思わなかった。

リアルで見ていた。その頃は一家に何台もTVがある時代じゃなかったから当然家族も一緒だ。登場シーンは問題なかった。が、彼がその手を広げた瞬間、一緒に見ていた父と母が固まった。特に父の何とも嫌そうな顔が居心地悪かったなあ。

今見るとすごくショボイんだが当時は画期的だったんだと思う。多分日本全国のお茶の間も似たような感じになってたんではないだろうか。

このどう見てもプレスリーのパクリ衣装は手作りだ。しかも前夜に突然思い立ち、姉と母に手伝ってもらってあの房を取り付けた。ああでもないこうでもないとやっと作り上げたらしい。そう言えばもう一人某大学の学長になったお兄さんがいたなあ。似てるんだろうか、とちょっと気になる。

今この映像を見てビックリするのは、タクトを振ってるのが宮川泰だということだ。なぜここに? 何か他にそんな企画があったんだろうか。だってこの曲の作曲は彼じゃない、編曲者でもないじゃないか。もしもこの為だけに宮川泰を紅白に呼んだんだとすると布施明ってすごい!

しかしさすが宮川泰、ロボットアニメのオープニングみたいだあ。主役よりも目立ってるし。

クライマックスのあの手を広げるシーンで、布施明がなぜにまん中じゃなくて端っこの方にいるのかというと、彼があそこにいるからだ。

甘い十字架/布施明 + 愛よ飛べ

2010年09月26日 | 布施明
甘い十字架/布施明(1973)
作詞:安井かずみ 作曲:加瀬邦彦 編曲:馬飼野康二

チラッと胸をはだけるとこが彼らしい
2番からなのが残念、とずっと思ってたが、出だしだけは1番で、すぐに2番の歌詞に移行する「紅白仕様」だったようだ。そのために「グラス」と間違えてしまったが、これはNHK側のごり押しの結果で仕方ないだろう。

昨日に続いて布施明を

どうも自分が好きになる彼の曲はヒットしなかったと思う、唯一の例外がこれかもしれない。いわゆる布施明ファン以外にも売れた(と思う)

どうだ この棒読みのボーカル。素晴らしい!

いや褒めてます
そこがツボなんだから。

しかし当時はこの曲が好きだと認めたくなかった。
なぜならいかにも売れ線を狙った流行歌だったからだ。あまり時代に関係のない歌を歌っているという印象のお方だったので違和感ありまくりだったのだ。

しかし確かにその頃もう彼の曲はマンネリだった。曲が似てれば歌い方もそれに付随して当然似てしまう。特に布施ボーカルは濃い。そういう同じ様なのを続けて聴くのはつらいのだ。

そこへこのスカーッと明るい歌がやってきた。

しかもだ
布施さんこの曲はいつでもニッコニコ笑いながらさも楽しそーに歌うのだ。それがたまらなく良かった。たまにサラッと流して歌うと、そうじゃないだろ!と怒りがこみ上げた。



録音もいい


ところで
youtubeでこれの横にあった見慣れないタイトルの曲



これ → 愛よ飛べ(1973)
作詞:安井かずみ 作曲:加瀬邦彦 編曲:馬飼野康二

気になって聴いてみた

もっ お~っ だあ~~~いっ じょっおっぶだっとォ~ 

イイ !!!

きのぉ~ ♪ よりも また今日ぉ~♪ よりも 

う~~~~ 色っぽい!

ほんといいなぁ これ

しかし何となく聴きおぼえがある様な気もする。
B面だという「明日に架ける愛」は完ぺきに覚えてるし。(タイトルのせいではない)

「甘い十字架」と同じ年に発売された次のシングルだったらしい。(こっちは多分売れてない)


* 明日に架ける愛
安井かずみ作詞・加瀬邦彦作曲・馬飼野康二編曲

バラ色の月/布施明

2010年09月25日 | 布施明
メロディーに合った歌い方だとこうも素晴らしくなるのか!

バラ色の月/布施明(1969)
作詞:なかにし礼 作曲:平尾昌晃 編曲:小谷充


『2番手の男』

昔誰かが彼のことを評してそう言った
なるほど と思った。

メジャーといえる歌手だ
歌番組の常連で良くTVで見かける
ヒット曲もたくさんある

若いし、顔だって文句ないくらい整ってる
それなのに、いつでも一歩後ろにいるイメージがあるのだ。

これは比喩じゃなくて、実際にTVをじっと見てるとわかったのだが、自分の出番以外、彼はいつも他の出演者よりもちょっとだけ後ろに引っ込んでいた。大体みんなさりげなく前へ出ているというのに。

生き馬の目を抜くと言われる芸能界でこれはソンだ。それなのについついそんな事態になってしまうのは、無意識の彼の美学なんだろう。

「シクラメンのかほり」が大ヒットしてその年彼は賞を総なめにした。が、それで何が変わったという風でもなく、やはり彼は2番手だったのだ。今になってみると、1番にならなかった男は、それなりの自分の位置をキープし続けている。

もしも1番になっていたらどうだったろう。たぶん、今よりも良くなっていた確率は低いのではないかと思う。それよりもむしろ逆のケースを想像してしまう。


もうひとつ、よく言われる彼に関する評価。それは歌の上手さだろう。音程、声の音量、音域、そして、テクニックを指しているのだと思う。

ところで私が好きになる彼の歌というと、どうもこれがその逆を行ってるような気がしてならない。たとえばこの「バラ色の月」なんかもそう。

初めて布施明の曲と認識したのは「冬の停車場」という曲で、とてもがむしゃらなボーカルの曲だ。だからその後に「そっとおやすみ」なんていうジャジーな大人の歌い方を聴いてちょっと意外だった。この曲も好きだったけど。そういう意味では「おもいで」なんていうのはメロディーはともかくとして、歌い方は非常に好みに近いかもしれない。

そればかりか遡ってみると「これが青春だ」なんていう生まれて初めて見た青春ドラマの主題歌なんか歌っていた。ドラマの内容は幼すぎてわからなかったものの、これと、もう一つの戦歌みたいなのはだーいすきだったのだ。

「バラ色の月」に話をもどして
この曲も後になってから彼の曲だと知って、へ~ と思ったうちの一つだ。そんなのがたくさんあるのだ彼の場合。でも録音版はかなり残念で、良いメロディーで好みの歌詞っぽいのになあと思ってた。

だからこれを見て、聴いて、うわーいと喜んだこと喜んだこと。UP主様どうもありがとう!(この方には他にも大変お世話になってます)



これは録音版

* 冬の停車場(1970)
作詞:山上路夫 作曲:三月はじめ 編曲:テディ池谷
* そっとやすみ(1970)
作詞:クニ河内 作曲:クニ河内 編曲:テディ池谷
* おもいで(1966)
作詞:水島哲 作曲:平尾昌晃 編曲:森岡賢一郎