ココロと機械

ココロの病を患う私の気ままなブログです

ФЭД-2(FED-2)・フェド-2

2013-07-09 22:12:05 | ブログ

Fed_001

ソ連ライカタイプの雄?、ФЭД-2/フェド2型です。
これはフェド2型のbタイプの標準的な仕様の物です。
但しレンズは私の好みでЗоркий/ゾルキのЮпитер-8、
ユピテル-8が付いています。
表記が「JUPITER-8」になっていますので対外輸出用
の物のようです。

基本的にフランジバック28.8㎜の俗に言うL39マウン
トですので「ライカ互換」なのですが、私のこの組み
合わせでは微妙にピントがずれている状態でした。
ボディは専門のお店にて「ライカ互換」できっちりと
合わせてあり、すべてO/H済みです。
元々この固体は記念品のようで、底蓋にその事の彫り
込みがあります。
そして殆ど使われなかったようで、外観は新品そのも
のですが、機械物は使わなければ使わないでこれまた
動かなくなる物で、そういう点を踏まえてO/Hに出し
ました。
機関はすこぶる快調、なんの問題もありません。
フィルムを入れていても人差し指一本で巻き上げられ
ます(私はこの手の巻上げノブは人差し指の親指側の
側の部分で、手のひらから指先の方へ向かってくるっ
と巻き上げます)

色は茶色に見えますが(実際茶色)これは「赤」です。
フェド2-bの中でも色によって識別型番のような物が
あります。
よくロシアンライカは鉄の鋳型にシボ模様を付けただ
けと言われますがこれは違います、非常に硬いですが
バルナックライカのような樹脂です。
(背面に削れた跡が一箇所あります)

フェド2-bの標準レンズはИндустар-26м/インドスタ
ル-26M、テッサータイプですが、テッサータイプは散
々遊び倒したのでゾナータイプのユピテル-8にしたわ
けです。
とは言えこの頃の国産レンズもテッサータイプかゾナ
ータイプが多いので味付けが違う程度ですが。

Fed_004

中身も非常に綺麗で裏蓋の開閉すらあまりされていな
かったのが分かります。
幕は張り替えています、1/500もちゃんと普通に使え
ます。
スプールが「抜けない物」と言うのが言われる事があ
りますが2-bに関しては抜けないのは大抵くっついち
ゃっているだけのようです。

底蓋とボディの嵌合は、キッチキチ、底蓋も気をつけ
て垂直に入れないと嵌りません。
ニコンF等のように簡単にスコっとは抜けません。
また、嵌める時もキッチリ押し込んでからでないと開
閉キーが回りません、それくらいキッチリしています。
遮光などの理由でなるべく隙間を詰めたようです

少し話がそれましたが、問題があったのはレンズのユ
ピテル-8の方で、無限が微妙に出ません。
実際はそんなに細かい物にジャスピンなんて事はレン
ジファインダーカメラではあまり無いのと、ソ連レン
ズでもほぼどのL39マウントにつけても大丈夫ですが、
たまに相性の悪い物があるのも事実です。

無限さえ出てしまえば後はレンズ鏡筒の距離目盛はあ
くまでも目安で、ちゃんとレンジファインダーと実際
のピントは合うので良いのです。
要するにカメラの方にレンズを合わせる作業です。
ボディの方は上記の通り調整済みですからレンズがお
かしいのは明白です。
すりガラスと簡易コリメーター(のようなもの)で合
わせました。

これで晴れて気分良くこの丈夫でモダンなカメラと遊
べます。(目方も私の「ライカⅠ改Ⅱとちょっと型」と
大して変わりません。
ちなみにオマケですが、フェド2-bの中でもフェド2-a型
に近い物、標準的なもの、フェド2-c型に近い物、それぞ
れがチャンポンになっている物、色によって2-bの中で
も認識番号?の違いなど様々なバリエーションがありま
す。
そしてこの頃のフェドは「アタマ二桁が製造年」ではあ
りません。
それだと私のフェド2-b(лタイプ)は1937年製になっ
てしまいますね!

きちんと整備したカメラで合わせたレンズなので、もう
ライカに付けようがキヤノンに付けようが大丈夫です。
そしてその逆もまたしかり。
私のフェド2-b自体が上記の如く怪しかったので(先に
ライカDⅡでレンズを合わせれば良かったのは後で気が
付いた)先にボディを整備に出しましたが、結果良かっ
たと納得させています。
ロシアンカメラ=真似っこ粗悪品・・・と言うのはこの
頃の製品には当てはまらないようです。
勿論年が下がるにつれ悪くなっていってしまったのです
が、この頃のものなら余程雑多に扱われた(安いからと
いって(中古が)雑多に扱われた結果の産物)物でなけ
ればキッチリとした良いカメラです。
故障も一度キチンと整備に出してしまえば滅多にありま
せん。
各部品の仕上げなども素晴らしい物です、何せロケット
まで作るお国ですので考えればそうですよね。
あまり知られていませんが、2012年まで変わらず作り
続けられたロシアの車、ラーダ2100シリーズですら、
元の始まりはフィアットのノックダウンから始まります
が、エンジンは最終的にユーロ3か5まで取っています
し、ずっと4コイル懸架、そして寒冷地に耐えうるよう
に絶えず改良し続けられていました。 
MADE IN JAPANですら年々品質や造作が悪くなって
いるのですから似たような物です。

固定観念は捨てて、ちゃんとしたものと出会ってみると
いうのも(見つけるのが難しいし八千円のカメラに二万
円のO/H代を払うかどうかは好みですが)宜しいのでは
ないでしょうか。

ちなみにこのカメラ、氷点下二十度以下の夜の東北でも
何?って感じで平然と動いていました(わらい

Fed2_001

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