私は、エンジン屋ではありませんが、せっかくラジエターホースが完成したので、その画像と解説文を最終記念〇〇から引用したいと思います。なかなか的確なコメントが記載されています。
肝心の非売品書籍が見当たりません。以下解説は4x4マガジンの方が起案されたものと思います。素晴らしいコメントだと考えます。
① 4G53
ガソリンジープのエンジンとしてKE47型から引き継がれたアストロンエンジン4G53型は、
クリーンかつパワフル、そしてエコノミーなエンジンであった。4G53型はジープに採用
される1年前からギャランGTOに搭載されていたスポーティなエンジンで、110PSの最高
出力と3000rpmで20.0kgmのトルクを発する性能は、当時のジープファンを魅了して
止まなかった。ジープの一般ユーザー数が官公庁への納入台数を越えたのも、丁度この頃
である。KE47型と4G53型の大きな違いとして、バルブ機構をOHVからOHCに変更された
ことが挙げられる。プッシュロッドを全く介さないOHC方式を採用したことにより、
高回転時においても確実なバルブタイミングを実現し、高速性能が向上された。
またフラットなトルク特性による低回転域での粘り強さは驚くほどで、実用的な使い
やすさは抜群だった。しかしこの高性能エンジンもやがて来る排出ガス規制により姿を
消し、アストロンエンジンG54B型に取って代わられたのである。
② 4G52
ジープに搭載されていたガソリンエンジンは2リッターを越えるモデルばかりで、普通車
扱いになっていた。そこに小型車登録となるアストロン4G52型(1995cc)エンジンが追加
設定された。発売された時期も的確で、ジープの一般ユーザーが増えてきた真っ只中でも
あり好評を博したのも頷ける。4G52型は4G53型から遅れること1年、4G53型同様に
ギャランGTOに搭載されていたユニットが採用された。総排気量は2リッターを割ってい
たが、吹け上がりの良さと低速でも粘り強いフラットなトルク感は十分満足できるもので
オンオフ問わず実用的な使いやすさに優れたエンジンであった。排出ガス規制に対応した
低公害システムMCAと、排気ガスの一部を吸気系に再循環させてNOxの発生量を抑える
EGRを装備していたにも関わらず、更に厳しくなった排出ガス規制のため、4G53型の後
を追うように4G52型もカタログから姿を消した。そしてガソリンジープ2リッタークラスは
G52B型で息を長らえる事となった。
③ G54B
最初で最後の最強ジープと呼ばれたのは、2.6リッターのアストロンG54B型エンジンを
搭載したJ57だった。G54B型はギャランやエテルナなどに搭載されていたモデルと基本的に
共通だが、サイレントシャフトなどが省かれている。なおG54B型は、4G53型をベースに
G52B型同様、超希薄燃焼を方式のMCAジェットや、カムシャフトのカム高を抑えるなど
対策を施し、排出ガス規制をクリアさせている。またこれらの対策によるパワーダウンを
避けるため、ボアを拡大して総排気量が2555ccまで引き上げられた。当時、国産4x4の
中で特にホットなG54B型エンジンは、J57よりも400kgほど重いJ37を軽々と走らせる
絶対パワーもあり、ガソリンジープの地位を揺るぎないものとした。しかしG52B型同様
G54B型も1986年(昭和61年)春に実施された類別整理によって、生産中止となって
しまった。ガソリンエンジンを搭載したジープの歴史はここで幕を閉じることとなり
ディーゼルエンジンのハイパワー化が課題となったのだ。
④ G52B
アストロンG52B型エンジンは4G52型をベースとして、昭和56年排出ガス規制をクリヤ
するために改良が施されたエンジンである。排出ガス規制対策として搭載されたMCA-JETは
ジェットバルブから燃焼室内に空気または極リーン混合気を吹き込み、燃焼室内に理想的な
スワールを発生させる、それによって超希薄燃焼が可能となったのだ。ちなみにG52B型は、
総排気量2リッターを越えずに4G52型のパワーを維持し、厳しい排出ガス規制をクリア
している。このG52B型は乗用車への搭載が中心のエンジンで、ジープシリーズに搭載された
のはJ59のみだ。本来、乗用車用に設計されたエンジンであるため、軽快な吹け上がりや
静粛性にも優れ、並行販売されていたJ57と共にマニアの間では認められたエンジンであった。
しかしガソリンエンジン搭載のジープは、全て1986年(昭和61年)春に実施された類別整理
によって生産中止となってしまった。ある意味で、ジープの歴史はこの時に既に終わっていた
のかも知れない。
★三菱ジープ互助会★
代表発起人J57改@日野市
当方へのアクセスは、jeep-gojyokai@crux.ocn.ne.jp まで
肝心の非売品書籍が見当たりません。以下解説は4x4マガジンの方が起案されたものと思います。素晴らしいコメントだと考えます。
① 4G53
ガソリンジープのエンジンとしてKE47型から引き継がれたアストロンエンジン4G53型は、
クリーンかつパワフル、そしてエコノミーなエンジンであった。4G53型はジープに採用
される1年前からギャランGTOに搭載されていたスポーティなエンジンで、110PSの最高
出力と3000rpmで20.0kgmのトルクを発する性能は、当時のジープファンを魅了して
止まなかった。ジープの一般ユーザー数が官公庁への納入台数を越えたのも、丁度この頃
である。KE47型と4G53型の大きな違いとして、バルブ機構をOHVからOHCに変更された
ことが挙げられる。プッシュロッドを全く介さないOHC方式を採用したことにより、
高回転時においても確実なバルブタイミングを実現し、高速性能が向上された。
またフラットなトルク特性による低回転域での粘り強さは驚くほどで、実用的な使い
やすさは抜群だった。しかしこの高性能エンジンもやがて来る排出ガス規制により姿を
消し、アストロンエンジンG54B型に取って代わられたのである。
② 4G52
ジープに搭載されていたガソリンエンジンは2リッターを越えるモデルばかりで、普通車
扱いになっていた。そこに小型車登録となるアストロン4G52型(1995cc)エンジンが追加
設定された。発売された時期も的確で、ジープの一般ユーザーが増えてきた真っ只中でも
あり好評を博したのも頷ける。4G52型は4G53型から遅れること1年、4G53型同様に
ギャランGTOに搭載されていたユニットが採用された。総排気量は2リッターを割ってい
たが、吹け上がりの良さと低速でも粘り強いフラットなトルク感は十分満足できるもので
オンオフ問わず実用的な使いやすさに優れたエンジンであった。排出ガス規制に対応した
低公害システムMCAと、排気ガスの一部を吸気系に再循環させてNOxの発生量を抑える
EGRを装備していたにも関わらず、更に厳しくなった排出ガス規制のため、4G53型の後
を追うように4G52型もカタログから姿を消した。そしてガソリンジープ2リッタークラスは
G52B型で息を長らえる事となった。
③ G54B
最初で最後の最強ジープと呼ばれたのは、2.6リッターのアストロンG54B型エンジンを
搭載したJ57だった。G54B型はギャランやエテルナなどに搭載されていたモデルと基本的に
共通だが、サイレントシャフトなどが省かれている。なおG54B型は、4G53型をベースに
G52B型同様、超希薄燃焼を方式のMCAジェットや、カムシャフトのカム高を抑えるなど
対策を施し、排出ガス規制をクリアさせている。またこれらの対策によるパワーダウンを
避けるため、ボアを拡大して総排気量が2555ccまで引き上げられた。当時、国産4x4の
中で特にホットなG54B型エンジンは、J57よりも400kgほど重いJ37を軽々と走らせる
絶対パワーもあり、ガソリンジープの地位を揺るぎないものとした。しかしG52B型同様
G54B型も1986年(昭和61年)春に実施された類別整理によって、生産中止となって
しまった。ガソリンエンジンを搭載したジープの歴史はここで幕を閉じることとなり
ディーゼルエンジンのハイパワー化が課題となったのだ。
④ G52B
アストロンG52B型エンジンは4G52型をベースとして、昭和56年排出ガス規制をクリヤ
するために改良が施されたエンジンである。排出ガス規制対策として搭載されたMCA-JETは
ジェットバルブから燃焼室内に空気または極リーン混合気を吹き込み、燃焼室内に理想的な
スワールを発生させる、それによって超希薄燃焼が可能となったのだ。ちなみにG52B型は、
総排気量2リッターを越えずに4G52型のパワーを維持し、厳しい排出ガス規制をクリア
している。このG52B型は乗用車への搭載が中心のエンジンで、ジープシリーズに搭載された
のはJ59のみだ。本来、乗用車用に設計されたエンジンであるため、軽快な吹け上がりや
静粛性にも優れ、並行販売されていたJ57と共にマニアの間では認められたエンジンであった。
しかしガソリンエンジン搭載のジープは、全て1986年(昭和61年)春に実施された類別整理
によって生産中止となってしまった。ある意味で、ジープの歴史はこの時に既に終わっていた
のかも知れない。
★三菱ジープ互助会★
代表発起人J57改@日野市
当方へのアクセスは、jeep-gojyokai@crux.ocn.ne.jp まで
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