エウアンゲリオン

新約聖書研究は四福音書と使徒言行録が完了しました。
新たに、ショート・メッセージで信仰を育み励ましを具えます。

「あの方は復活なさって、ここにはおられない」(マルコ16:6)

2008-10-03 | マルコによる福音書
 女性たちの驚きは、想像に難くありません。今で言うならば、安置された遺体を見るために墓の中を覗き込んだことも特筆すべきですが、そこに、怪しい姿が存在しているのを見てしまうのです。
 おまけに、その白い衣の若者が、喋るのです。「驚くことはない。あなたがたは十字架につけられたナザレのイエスを捜しているが、あの方は復活なさって、ここにはおられない」(マルコ16:6)などと話を始めたとき、はたして落ち着いて聴いていられるでしょうか。ですが、女性たちはこの言葉を忠実に、キリストの弟子たちの共同体に伝えたのです。だからこそ、記録が残っているのです。
 これはすばらしい福音です。マルコが伝えたかった、メシアの証しがここに始まります。それは、神のしもべたる天使によって語られたと理解されています。神の証しは、人間によってなされるものではありませんでした。旧約時代のように預言者を用いることもできなかったので、神は御使いという手段をとったのだ、と。
 イエスは復活しました。そのことが、今直接イエスその方ではない存在によって、語られました。それとも、これは復活したイエスだったとでも言うのでしょうか。どうやら、この若者の語る言葉は、イエスその方だとは理解しづらいものとなったようです。
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