アメリカにはアルバムを自主制作でやっているミュージシャンが多いわけですけど、日本でも、ライヴなどで手売りしている方が売れる、という話もよく聴きます。この人もおそらくそうなのでしょうけれど、もしJonathan Batisteが日本のミュージシャンだったらどこかのレコード会社から出ているんじゃないでしょうか。ニュー・オリンズを中心に活躍しているということで、やはりベースとドラムスはどこか懐かしい味を出しているというか、ある意味堅実で古典的なリズムなのですが、かえってここでは安定感を見せているような気もします。今の最先端のジャズって、変拍子が多く、やたら複雑なリズムなので聴く人を選びますが、このアルバムならば、広く万人に受け入れられるのかも、と思います。
The Jonathan Batiste(P) Trio / Live in New York at the Rubin Museum of Art(2006 USA Self Released) - Phil Kuehn(B), Joe Saylor(Ds) - 1. Sumayra 2. Kindergarden 3. Virupa (The Ugly One) 4. Moon River 5. Jen's Blues 6. Red Beans 7. Green Chimneys
4曲目がヘンリー・マンシーニ作の映画音楽、7曲目がセロニアス・モンク作で、他は全部Jonathan Batisteの作曲。白岩さんが紹介されたようにモンク色というか、引っ掛かりのある、ある意味不器用なフレーズもあって、流暢な現代ピアニストが多いところを考えると、これも個性かなと思われます。もちろん完全にモンクしているわけではなく、彼自身の個性の方が大きいですが。ミディアムながらちょっと古典的なリズムのサウンドとその引っ掛かるフレーズで楽しませてくれる1曲目、16ビート的なポップスのノリの明るい曲調のジャズの2曲目、東洋的な哀愁も感じる出だしから、一気にモーダルなアップテンポの曲になる3曲目、映画音楽らしくしっとりとした味わいで進んでいく4曲目、ドン、ドンというようなリズムの上をもっさりと、あるときはパラパラと演奏していき徐々に盛り上がるミディアムのブルースの5曲目、再びモンク色が時々あるピアノタッチで、ちょっと濃いブルース進行の6曲目、モンクの曲をポップス的なリズムで運び、起伏に富んでいる展開を示す7曲目。なぜかこの曲はあまり影響を感じさせません。
ジャズCDの個人ページ 工藤
The Jonathan Batiste(P) Trio / Live in New York at the Rubin Museum of Art(2006 USA Self Released) - Phil Kuehn(B), Joe Saylor(Ds) - 1. Sumayra 2. Kindergarden 3. Virupa (The Ugly One) 4. Moon River 5. Jen's Blues 6. Red Beans 7. Green Chimneys
4曲目がヘンリー・マンシーニ作の映画音楽、7曲目がセロニアス・モンク作で、他は全部Jonathan Batisteの作曲。白岩さんが紹介されたようにモンク色というか、引っ掛かりのある、ある意味不器用なフレーズもあって、流暢な現代ピアニストが多いところを考えると、これも個性かなと思われます。もちろん完全にモンクしているわけではなく、彼自身の個性の方が大きいですが。ミディアムながらちょっと古典的なリズムのサウンドとその引っ掛かるフレーズで楽しませてくれる1曲目、16ビート的なポップスのノリの明るい曲調のジャズの2曲目、東洋的な哀愁も感じる出だしから、一気にモーダルなアップテンポの曲になる3曲目、映画音楽らしくしっとりとした味わいで進んでいく4曲目、ドン、ドンというようなリズムの上をもっさりと、あるときはパラパラと演奏していき徐々に盛り上がるミディアムのブルースの5曲目、再びモンク色が時々あるピアノタッチで、ちょっと濃いブルース進行の6曲目、モンクの曲をポップス的なリズムで運び、起伏に富んでいる展開を示す7曲目。なぜかこの曲はあまり影響を感じさせません。
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