きょうの日本民話 gooブログ編

47都道府県の日本民話をイラスト付きで毎日配信。

10月15日の日本民話 炭焼きじいと古ダヌキ

2009-10-15 10:43:35 | Weblog

福娘童話集 > きょうの日本民話 > 10月の日本民話


10月15日の日本民話


炭焼きじいと古ダヌキ



炭焼きじいと古ダヌキ
徳島県の民話徳島県情報


 むかしむかし、ある山里(やまざと)にすむ炭焼きのおじいさんが、山の中にある炭焼き小屋で仕事をしていました。
 ある夕方の事です。
 とつぜん大蛇(だいじゃ)が現れて、炭焼きのおじいさんに食らいつくと、口にくわえたまま山奥に逃げこんでいきました。
 知らせをきいた里の人たちは、みんなで炭焼きのおじいさんの行方(ゆくえ)をさがしました。
 すると次の日、草むらの中に、おじいさんが倒れているのを見つけたのです。
 二日近くも飲まず食わずだった炭焼きのおじいさんは、死人のようにグッタリとしていました。
 大蛇はどこへいったかわかりませんが、とにかく命は助かったので、みんなはホッとしました。
 そして家まで運んで手当てをすると、炭焼きのおじいさんはやっと元気をとりもどして、こんな話しをはじめたのです。
 炭焼きのおじいさんは、大蛇にやぶの中につれこまれると、大蛇は炭焼きのおじいさんを口からはなして、目の前で美しい娘に姿をかえました。
 そして、
「こちらへ、こちらへ」
と、手まねきしたのです。
 さそわれるままに、炭焼きのおじいさんはついていきました。
 娘は見えかくれしながら、いつのまにかいなくなってしまいました。
 それから、どこをどう歩いていたのかわかりません。
 水も飲まず、なにも食べずに山の中をうろつきまわっているうちに、疲れと空腹で動くことができなくなりました。
 そしてそのまま、草むらの中で倒れてしまったというのです。
「なさけねえこった。古ダヌキに化かされて、こんなところで死ぬとは・・・」
と、気を失ったところを、里の人たちに助けられてというのです。
 徳島にすむタヌキたちは、むかしから手のこんだ化かしかたをして、人をだましてきたという事です。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → きのこの日
きょうの誕生花 → しゅうめいぎく
きょうの誕生日 → 1950年 清水國明(タレント)



きょうの日本昔話 → ふるやのもり
きょうの世界昔話 → 魔法使いの弟子
きょうの日本民話 → 炭焼きじいと古ダヌキ
きょうのイソップ童話 → オオカミとおばあさん
きょうの江戸小話 → ゆいごん


hukumusume.com サイト一覧