きょうの日本民話 gooブログ編

47都道府県の日本民話をイラスト付きで毎日配信。

6月20日の日本民話 ウサギを追っ払ったキツネ

2008-06-20 06:09:13 | Weblog

福娘童話集 > きょうの日本民話 > 6月の日本民話

6月20日の日本民話

ウサギを追っ払ったキツネん

ウサギを追っ払ったキツネ
岐阜県の民話岐阜県情報

 むかしむかし、あるところに、とてもりこうなおじいさんが住んでいました。
 ある日の事、畑にきてみるとウサギがたくさんいて、せっかくうえたなっぱのめを食べていました。
「こら、何をする!」
 おじいさんはあわててウサギを追っぱらいましたが、おじいさんの姿が見えなくなるとウサギはすぐにとびだしてきて、なっぱのめを食べはじめるのです。
(何とか、ウサギをやっつける工夫はないものか?)
 おじいさんは、いっしょうけんめい考えました。
「そうだ、いいことがあるぞ」
 次の日、おじいさんは畑に立てふだを立てました。
 するとそこへキツネがやってきて、立てふだを読みました。
「なになに、『キツネのくせになっぱのめを食べるな。これはわしの物だ』だと。わしがいつなっぱのめを食べたというのだ。人のせいにするなんてとんでもないやつだ。とっちめてやる」
 はらをたてたキツネは草むらにかくれて、立てふだを書いた犯人が来るのを待ちました。
 するとウサギたちがやってきて、なっぱのめを食べはじめたのです。
 キツネは、草むらからとびだして言いました。
「やい、よくもわしを悪者にしてくれたな。そんなやつは殺してやるから、かくごしろ!」
 ウサギたちは、何のことかわかりません。
 でも、キツネに殺されては大変ですので、大あわてで逃げていきました。
 それでもキツネは、くやしくてなりません。
「ばかにするな!」
と、言って立てふだをひきぬくと、メチャクチャにたたきこわして山へもどっていきました。
(しめしめ、うまくいったぞ)
 さっきからこのようすをかくれて見ていたおじいさんは、また畑になっぱのタネをまきました。
 そんなことがあってから、ウサギたちはもう二度と、畑へやってこなかったという事です。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 健康住宅の日
きょうの誕生花 → ちがや(べにちがや)
きょうの誕生日 → 1967年 ニコール・キッドマン (俳優)

きょうの新作昔話 → 旅人のゆめくらべ
きょうの日本昔話 → 十七毛ネコ
きょうの世界昔話 → ギルガメシュのぼうけん
きょうの日本民話 → ウサギを追っ払ったキツネ
きょうのイソップ童話 → 2匹のイヌ
きょうの江戸小話 → どうでも、しやぁがれ

hukumusume.com サイト一覧