「自閉っ子」こんな風に生きてます

元気溌剌!「自閉症おねえさん」の生活記録

体調不良?

2014-10-30 10:55:11 | 日記

 帰宅した美佳が居間へ入ってくるなり、「明日の秋フェアはお休みします」。父「何か嫌なことがあったの?」と訊いても、美佳「」。
 昼前には母へのメールで、「明日の作業所の秋フェアは頑張ります」と言っていただけに、母は???だが、父は「お祭り好きの美佳が、イベントに参加しない筈がない」と冷静。

 果たして翌朝、美佳「お腹が痛いの」と愚図りながら朝食をぺろりと平らげ、いつも通り出かけて行った。「お腹が痛いなんて、睡眠不足の言い訳だよ」と解説した父だったが。
 午後2時頃、母の買い物のお供をすることになり、父「秋フェアは1時までだけど、いつも通り暗くならなきゃ帰ってこないよ」と言っているところへ、美佳が疲れた表情で帰ってきた。
 で、もしかしたら本当に体調が悪いのかも‥と心配し急いで買い物から戻ると、美佳はシャワー中。だが、しばらくして気がついたとき美佳の姿はなく、暗くなってからコンビニの袋を下げて帰ってきた。
 血色もよく、朝の愚痴はどこへやら・・。心配しただけ損をした気分の父は「チェッ!」。


時計がない2/2

2014-10-28 14:07:51 | 日記

 車で作業所へ着くと、美佳たちは外回りの清掃作業中。指導員さんと話をしていると、美佳がやってきた。
 父が時計を見せて、「エプロンには入っていなかったよ。部屋にあったのはこれだけど、どっち?」と訊くと、美佳「2つとも」。で、2つとも渡し、指導員さんに挨拶して帰ろうとすると、美佳が駆け寄ってきて「お父さん、ありがとうございました」と最高レベルのお礼。

家へ帰って調べると、母の携帯に1回着信が残っていたが、母が応答しなかったので家の電話に掛けなおしたらしい。先週の公民館での教訓が役立ったようで、喜んだ父は帰宅した美佳を褒めまくった。
 ところが、ふと腕時計に目をやった父は「あれっ?」。渡したのとは違うじゃない?父「これだったの?無くしたと言っていたのは」->美佳「はい」->父「どこにあったの?」->美佳「ここ」と指さしたのは手荷物用のバッグ。
 「だったら、帰ってきて最初にそれを言わなきゃ」と父は憮然。都合の悪いことは頬かむり?「もう少し厳しく指導しないと‥」という母の正論に、父は「…」。


時計がない1/2

2014-10-26 14:14:02 | 日記

 朝の雑用を片付けて新聞を読んでいると、電話がかかってきた。母が出たが、どうも様子がおかしい。母「美佳、どうしたの?…時計?どこに置いたの?…赤いエプロンのポケット?…洗濯機に入れた?」。

 朝、洗濯物を干したのは父。母「時計を忘れたんですって。洗濯した赤いエプロンのポケットに入れたと言っているんだけど‥」、というのでベランダへ出てエプロンを調べたが無い。念のため洗濯槽も調べたが無い。
 その間も電話は続いていて、母「ベルトの色は?…ローズ色?」。そう言われても、美佳の腕時計はすべて赤ピンク系。美佳の部屋には机の上に2つ置いてあり、父「時計はこれしかないよ」。
 母が結果を美佳に伝え、「わたし?これからコーラスに行くの。お父さんに訊いてみるから‥」と言って、父の顔を見て「持ってきて欲しいんですって」。
 そう言われれば仕方ない。母「お父さんが持って行くから」で電話を切った。「時計なんかなくったって・・」と母はおかんむりだが、美佳としては気持ちが落ち着かない何かがあったのかも。


美佳のルーティン

2014-10-24 10:34:52 | 日記

 今にも降り出しそうな曇天の朝、「バスの方がいいんじゃない」という母に、美佳「自転車で行きます」。
 「それなら早めに出て・・」と急かせた母が、美佳を送り出して戻ってくると、「美佳は何やっているのかしら。折角バッグを荷台に括り付けたと思ったら、また開いて目薬を出して差し、次はリップクリームを塗って・・。後でやるという発想はないのかしら」とおかんむり。
 そうは言うけど、朝食後の歯磨き・髪の手入れ・トイレのあと、玄関での目薬、リップクリームは美佳のお出かけ前の身だしなみ。いくら母に急かされても、欠かせないルーティンということかも‥。

 その日の夕刻、帰ってきた美佳が玄関でいつもの質問、「今日のおかずは何?」。そんなことを訊かれても父はとっさに答えられない。すると、美佳「さんま」。台所からの臭いですぐに分かったらしい。分かってるなら訊くな!といいたいのだが・・。
 夕食を食べながら、母「さんまってどう書くか知ってる?」->美佳「秋”に”刀”に”魚」といつもの言葉遊び。これではどっちもどっち?


すれ違い3/3

2014-10-22 09:39:07 | 日記

 それでも、美佳が何事もなく出かけたのでホッとしていたら、4時半過ぎになってSD会の世話人さんから電話。美佳が「お父さんが迎えに来ます」と言って、まだ居残っているという。
 身に覚えのない約束に戸惑いつつ、取り敢えず迎えに行くことになった父だが、出かける前にふと思いついて、母に「美佳から電話が入っていない?」と訊くとピンポーン。
 着信履歴が2度あったという。母は家の中では携帯を整理机の上に置きっ放しにしているので、着信に気がつかないことが多い。今回もそれで聞き逃したのだろう。
 体調が悪いので迎えにきて欲しい美佳は2度も電話してきた。履歴が残っているのだから、きっと母から連絡してくる、と信じて公民館の玄関で待っていたらしい。
 着信に気付かなかった母も問題だが、美佳も「ただ待っているだけではダメ」と悟るためには、もう少し時間が必要だったのかも。
 玄関で美佳を拾った父が、「お母さんが携帯に出なかったら、家の電話に掛けなおして」というと、美佳「はい」と頷いていたが・・。


すれ違い2/3

2014-10-20 11:21:58 | 日記

 で、しばらく待っていると、美佳がCD4枚を手に戻ってきた。父「それを取りにきたの?」->美佳「はい」で、美佳はそのまま自転車に乗ってUターン。
 「なんだい?あれは」と言いつつ居間へ戻ると、母がバッファリンと水を手に、「美佳は?」。父「もう行っちゃったよ」というと、母「“お腹が痛い”というから用意したのに‥」とブツブツ。

 美佳は、母が用意した錠剤を夜になって飲んでいたから、お腹が痛かったのは事実らしいが、我慢できないほどの痛みではなかったということ?
 それにしても、父母との会話での「はい」は何だったの?“ゆっくり休む”も”バッファリンを飲む“もYESだが、今ではない?だったら”後で“と言えばいいのに‥。そのひと言の不足がすれ違いのもと。

 また、「”忘れ物を取りにきた”のに、どうして“お腹が痛い”という訴えになるのかしら?」と母は憮然。だが、美佳にしてみたら、母に助けてほしいのは“お腹の痛み”であり、”忘れ物を取りにきた“のは自分の問題で、他人に言う必要はないということか?


すれ違い1/3

2014-10-18 16:28:33 | 日記

 土曜日の昼すぎ、父と母が食後のコーヒーを飲んでいると、玄関に美佳が帰ってきたらしい物音。
 父が行くと、短パンとスポーツシャツ姿の美佳がいて、「お腹の調子が悪い」と苦しそう。その日はSD会で、午前中が体育館で運動会、午後が公民館でカラオケの予定になっていた。
 「生理中の美佳が途中で体調が悪くなって帰ってきた」と考えた父、「じゃあ、部屋でゆっくり休んだら?」と声をかけると、美佳は素直に「はい」。
 そして居間へ行って、母にも「お腹が痛い->母「バッファリン飲んだら?」->美佳「はい->母「すぐ用意するから」で、2階の階段を上りかけた。
 が、持って出た荷物がないので、父「荷物はどうしたの?」->美佳「外に置いてある」。父「荷物は運んであげるから早く上がって‥」と外へ出てみると、自転車が道路脇に停めてあった。
 しかし、どうも様子がおかしい。荷物はしっかりと荷台に括り付けられており、自転車も“帰ってきた”というより、またすぐ出かけられるような形で停められていた。


好きなタレント

2014-10-16 10:25:08 | 日記

 土曜日の朝、美佳は撮りためた“若大将のゆうゆう散歩”の録画をニコニコしながら観ていた。
 で、父「美佳の一番大好きなタレントは?」と訊くと想像通り、美佳「加山雄三さん」。父「2番目は?」->美佳「前田吟さん」と意外な返事。父「3番目は?」->美佳「高橋英樹さん」。父「じゃあ、その次は?」には、美佳「吉幾三さん」->父「どんな歌が好き?」->美佳「雪国」。
 そこまではスラスラ出てきたのだが、次がなかなか出てこない。母が「加藤茶さんとか志村けんさんは?」と水を向けると、美佳は「」。父「もう卒業したのかな?」と訊くと、美佳「卒業しました」。最近はCM以外でお目にかからないので、圏外になったらしい。

 なかなか決まらない5番目。ようやく美佳が口にしたのが、「嵐の大野くん」。父「それはお母さんのパクリじゃない?」と否定すると、美佳「中居君。SMAPの‥」と言いかけて、「キムタク。木村拓哉君」と訂正。
 太めのオジサンタレントだけじゃなく、若い格好いいタレントにも関心が拡がってきたか、と父は妙な安堵感。


コミュニケーション力

2014-10-14 10:55:19 | 日記

 母が朝食の準備を終わり、「そろそろ美佳が起き出すころ・・」と思っていたら、「わぁ~っ!」という美佳の喚き声。「どうしたのだろう?」と行ってみると、美佳は布団の中で狸寝入り。
 父「どうしたの?」->美佳「今日は体の調子が悪いのでお休みします」と梃子でも動かぬ様子。よくあることなので、父「仕方ないか」。そして母には「今日は休みだってさ」。

 その後、9時前になって母が美佳の部屋へ行き、「作業所にはなんて言うの」と確認すると、美佳「お休みします」。で、母がその場から電話すると、指導員さん「さっき美佳さんから連絡がありました」。
 「なんで“電話した”って言えないのかしら?」と母はブツブツ言うが、「情報を共有することの意味」をどうやって意識させるのか?コミュニケーション力不足の根は深い。

 美佳が喚くのも「こっちを見て」という甘えの意思表明で、それを肯定的に受け入れるとそのことが成功体験になり、次も同じことを繰り返す悪循環になっているのではないか?
 が、「じゃ、どうしたらいいの?」で暗中模索が続く!


電話対応

2014-10-12 07:19:23 | 日記

 父が2階で作業をしていると、美佳がやってきて「お父さん、川田さんから電話です」。それは翌日のゴルフの集合時間の確認。終わって受話器を置きに降りていくと、母「今日の美佳の受け答えは良かったわよ」。

 母によれば、電話に出るとすぐ「はい、○○です」と名乗ったあと、しばらくして「どちら様ですか?」。その後も相手の話に耳を傾けていたが、美佳は「」。「これは代わらなければ・・」と考えた母が一歩踏み出そうとしてとき、美佳「お父さんですか?お母さんですか?」。
 川田さんの声は低く聞き取りにくい。川田さんは集合時間と場所を一方的に伝えて終わろうとしたようだが、美佳にはよく分からない。で、要するに「誰に用があるのか、を言ってくれ」というのが美佳のリクエスト。それを確認して父に受話器を持ってきたのだという。
 こういう場面、いつもなら押し黙ってしまうのだが、「咄嗟にあんな言葉が言えるようになっていたとは‥」と母。親が気がつかないところで、子供はいつの間にか育っているんですね。