だが、一向に変わらない困った問題も多い。
一つは金銭管理の出鱈目さ。毎月必ず買う雑誌は、時刻表(全国版･東京版etc多いときは4種類も)、ＮＨＫ今日の料理テキスト、週刊ジャイアンツ、ＴＶガイドetc。｢時刻表など一つあればいいじゃない｣と言っても、美佳は｢…｣。週末の余暇活動には必ず参加し、暇があればデパート･浅草寺･公園巡り。
お茶と水のボトルを毎日購入し、夏はプリンとアイスクリームが欠かせない。海苔は山本山、牛乳は小岩井牛乳etc自分用に買ってくる。母が呆れて｢美佳はグルメねえ｣と皮肉を飛ばしても通用する相手ではない。
当然、給料をもらっても2週間もすれば持ち金は底をつく筈なのだが･･。ここで母の甘さが顔を出す。
毎日の昼食代(600円)支給、余暇活動の参加費補填までは良しとしても、衣服･化粧品など美佳が勝手に買ってくるものは全て全額後払い。おまけに交通費(スイカのチャージ)、食品代(家族が食べる可能性があるもの)まで補填するので、美佳は使いたい放題。
スイカの場合、最初病院へ定期診療に行くときに美佳のスイカに母がチャージしていた。その後美佳が自分でチャージするようになり、レシートを出してチャージ代を払うことが慣例になった。スイカの使途はチェックできないので、以降美佳は(全ての交通費+スイカでの買い物代)を補てんして貰えるようになったという次第。これは美佳以前に母の金銭感覚の問題だが･･。