「自閉っ子」こんな風に生きてます

元気溌剌!「自閉症おねえさん」の生活記録

頭が痛い?

2015-12-30 12:01:23 | 日記

 作業所も仕事納めの日。美佳は珍しく早く帰ってきたが不機嫌そのもの。外出から帰った父に、「頭が痛いの」と訴える。父「いつから痛くなったの?」->美佳「朝から」。だが、そんな筈はない。今朝はあんなに機嫌が良かったじゃない。
 で、「もしかしたら、原因は別のトラブルか?」と疑った父が、「何か嫌なことがあったの?」と訊くと、美佳「財布を忘れました」。「どこに忘れたの」->美佳「(自分の)部屋に忘れた」->父「部屋にあったの?」->美佳「ありました」。「財布が見つかったのなら、それでいいじゃない」と思うが、美佳の機嫌は直らず「急いでいたから?」etcグチが続く。

 しばらくして買い物から帰った美佳は上機嫌だったから、訴えの原因が忘れ物だったことは間違いない。確かにこのところ風邪気味だったから、「頭が痛い」もあったかも知れないが、何故「財布を忘れた」と訴えなかったのか?
 気分がむしゃくしゃした場合、「頭が痛い」と訴えれば親が必ず心配して耳を傾けくれる。その成功体験が、何かあるとすぐに「頭が痛い」と訴える今の遠因かも‥。
 今年も随分「頭が痛い」に振り回された。「それでは意思が通じない」ことをどう教えるか?「本当にパニクって大声を出すよりいいけど」と母は言うが・・。


希美ちゃん

2015-12-27 17:18:37 | 日記

 SW会のクリスマス会の手伝いに行った母が戻ってきて、「体操のあと、昼食とプレゼント交換があったのだけれど、美佳は相変わらず大きな荷物(いつものスポーツバッグに手提げ袋) を持ってきて。中身は殆ど使わないものばかりなのに‥」と嘆き節。

 それから参加したメンバーの様子など話していたが、面白かったのは希美ちゃんの話。希美ちゃんは美佳にちょっと似た少し年上の女性。いつもキャリアカーを引っ張り大きなバッグを背負ってやってくるのだという。
 時間前に来るのはいいが、テレビニュースの受け売りetcを大声で呟きながら洗面所で手を洗ったりして時間を過ごし、活動に参加するのはほんの僅か。そして途中でさっさと帰ってしまうのだとか‥。「あれが希美ちゃん流の参加の仕方なんだろうけど‥」と母。
 父「へぇ~、そうなの」と訊いていたら、母「でも希美ちゃんがいるお蔭で、美佳の荷物が目立たなくて助かるわ」。「それはそうだろうけど、そういうのを世の中では”目くそ鼻くそ”って言うよ」と父は胸の中でブツブツ。


自分へのご褒美?2/2

2015-12-24 10:34:35 | 日記

 車中の美佳は咳で苦しそうだったが、作業所へ着くと「あいよっ!」と掛け声よろしく元気よく降りて行った。
 帰ってきて母に、「何かあったの?」と訊くと、「今朝冷蔵庫を見たら、野菜室にケーキが入っていたの」と言って見せてくれたのは大きなケーキの箱。
 母「クリスマスには早いし、美佳に“どうして買ったの?”って訊いても黙っているので、問い詰めたら“おやつ“って答えたけど、その時急に顔色が変わったのでそれ以上追及できなかった」。父「成程、それで頭が痛くなったのか」と納得。
 父「しかし、この時期に何で?」と訊くと、母「家では何も言わなかったけど、ボーナスが出たらしいの。昨日の朝、バッグの中に賞与袋が入っているのを見たから。それに、靴箱の上にハンコがあったのは、受取印を自分で押して置きっ放しにしたからだし‥。それで、不二家へ行って衝動買いしたんじゃないかしら」。
 それはこの半年間よく頑張った自分へのご褒美?美佳の気持ちは分かるけど、ケーキをどう処分するのか?付き合う父は気が重い。


自分へのご褒美?1/2

2015-12-22 10:46:28 | 日記

 朝ゴミを集めに行くと、既に着替えていた美佳が「昨日は年賀状20枚書いたよ。20枚も・・」とご機嫌だった。が、ゴミ出しを終わって食卓に着くと、先に食べていた美佳がしかめっ面で「頭が痛いの」。
 父「それは困ったね。薬は飲んだの?」と訊くと、美佳「車で連れて行ってください」。今までこちらから「どうする?」と訊かない限り、美佳の方から連れて行ってくれと頼まれたことは一度もない。
 嬉しくなった父は「分かった」と答えたが、その場限りのやり取りと考えてのんびり食べていると、美佳がやってきて「もう819分だ」。だが、多少寒いが時間に余裕があるし、自転車で出かけても十分間に合う時間。
 
で、玄関で支度をしている美佳のところへ行って、「自転車で行くの?」と持ち掛けてみたが、美佳「」。父「どうするの?」と訊くと、美佳「車で連れて行きます」。父「えっ?」と訊き返すと、美佳「車で連れて行ってください」。そこまでハッキリ頼まれたら仕方がない。「どうなっているんだろう」と思いながら、すぐに美佳を乗せて作業所へ。


秋の旅行4/4

2015-12-18 10:49:35 | 日記

 旅行の前日、母「お小遣いはどうするの?」->美佳「所長が2千円以上って言った」。所長がそんなこと言うわけがないので、母「そんな馬鹿な!」と否定すると、美佳「由紀ちゃんは4千円です」と反論。呆れ返った母だが、月末で乏しい美佳の懐具合も考慮して妥協。

 翌々日の夕方、美佳がお土産を抱えて帰ってきた。家へのお土産は、こんにゃくと糸こんにゃくの包み、それとピンク色のゼリーのパック。他にも母方の叔母3人にアクセサリーなど。
 で、旅行の様子を訊こうと母と、「どこが一番面白かった?」「旅館の食事は何が出たの?」etcいろいろ質問を繰り出したが、答は断片的で要領を得ず。

 ところが、日曜日の昼すぎに母へメール。「こんにちは 木金の作業所の秋の旅行は群馬県の伊香保温泉に行きました。NHKの大河ドラマの花燃ゆの展示を見たのでおもしろかったですね。富岡製糸場で糸の工場の見学を見たので楽しみだった。こんにゃくパークで一生懸命フルーツゼリーを作りました。お疲れさまでした」。で、「あのゼリーは自分で作ったものか」と父も納得。できれば帰ってきたときに話して欲しかったのだけど‥。


秋の旅行3/4

2015-12-15 09:35:18 | 日記

 翌朝、父がゴミ集めに部屋へ行くと、美佳はまだ布団をかぶったまま。父「作業所はどうするの?」->美佳「お休みします->父「休んだら旅行の栞もらえないよ」->美佳「->父「じゃあ、明日の旅行も行かないの?」->美佳「行かない」。
 その後、母が訊きに行ったが結果に変わりなし。母「本当に旅行に行かないつもりかしら?」->父「あんなこと言っているけど行くんじゃない。美佳が旅行に参加しないなんて考えられない」->母「でも本当に体調が悪そうだし、仕事を休んで旅行だけ行くというのも、どうなのかなあ」。

 9時になったので、母「これじゃ明日も無理かも‥。取り敢えず今日は休ませて、明日のことは様子を見て決めようか」と言いつつ作業所へ電話。
 朝からの状況を説明し、母「もしかしたら行くと言い出すかもしれないので、旅行の栞を後で取りに伺います」と言うと、指導員さん「さっき美佳さんから電話があって、遅れて来るそうです」。「また親子のコミュニケーションが取れていないことを暴露しちゃったか」と母はガックリ。


秋の旅行2/4

2015-12-12 11:07:18 | 日記

 いつまでもグチャグチャ言い続ける美佳を見て、父は「自分に非がある場合は、多少きついことを言われてもパニックは起こさない」という最近の経験則から、つい「いい加減にしろよ。自分が悪いんだろう」と言ってしまったのが火に油を注ぐ結果に。
 「ワァ~ッ!」「ギャ~ッ!」と、近所の人が聞いたら虐待と間違われかねない大声の連続。父「大声は出さないって約束でしょ」と注意しても効き目なし。
 で、父は伝家の宝刀、「そんなに言うことが聞けないのなら家を出て行ってもらうよ。この前みたいに警察に補導されても迎えに行かないからね」と叱ると、美佳「家は出て行かない」。父「じゃあ、どうするの?」->美佳「ごめんなさい->父「分かった。これで終わりにしよう」で一件落着。

 夜になって母にメール。「こんばんは 利ちゃん(母の妹)の体調はいかがですか。早く治るといいですね。昨日のおでんは美味しかったですね」。携帯メールを父に見せながら、母「美佳がこんな風にお世辞を言ってきたわ」。まあ、美佳も関係修復の術を心得ている?


秋の旅行1/4

2015-12-09 11:14:09 | 日記

 作業所から帰ってきた美佳。いつもの通り玄関に荷物を置き、台所にいた母のところに顔を出して、「今日のおかずは何?」と訊いて戻って行った。
 ところが、しばらくすると突然、「ワァ~ッ!」という大きな喚き声。行ってみると玄関で荷物を拡げていた美佳が、「旅行の栞がない!」「風で飛ばされたから?」。そう言われても父には何のことかさっぱり解らない。
 で、よく訊いてみると、今日作業所で翌々日からの秋の旅行の栞をもらった。しかし、持ち物のスポーツバッグや手提げ袋etcどこにも見当たらない。もしかしたら、その日は風が強かったので途中で風に飛ばされて失くしてしまったのか?ということ。
 念のため、再度バッグetcの中を探したが無いものはない。美佳も「諦めるしかない?」と言うので、「栞なんかなくても準備はできるでしょ」と言うと、また「ギャ~ッ!」と絶叫。
 やむなく母が作業所へ電話して事情を説明し、翌日には栞をもらえるようにお願い。美佳にそれを伝えたが、「頭が痛い!etcブツブツ。一向に機嫌が直らない。


保護された?3/3

2015-12-06 11:21:43 | 日記

 終って、家を出てからの美佳の行動を確認するため、「耳鼻科に行ってからxx駅へ行ったんだよね」と訊くと、美佳「耳鼻科へは行ってない->父「最初にxx駅へ行ったの?」->美佳「はい」に、父は「順序が違うだろう」と呆れるばかり。
 更に、署の入口で美佳の自転車を探しながら、父「もう6時だ。△△さん(耳鼻科)は間に合わないよ」と言うと、美佳「△△さんは7時までやっている」。
 外はすっかり暗くなっているし、「これから行くの?」と思ったが、美佳の性格では止めるだけ無駄。「気を付けて、まっすぐ帰ってくるんだよ」と声をかけて見送るしかない。

 父はそのまま車で帰り母にことの顛末を報告。が、8時になっても美佳は帰ってこない。心配した母が何度も外に出てみたが空振り。15分過ぎになってやっと帰ってきた。父「遅いじゃない」と詰問すると、美佳「病院が混んでいた」と泰然。
 父が気になっていた「xx駅まで何しに行ったのか?」は何度訊いても、美佳は「」。都合の悪いことには完全黙秘で、振り回された父はヤレヤレ。


保護された?

2015-12-03 11:09:19 | 日記

 係官に「美佳は自閉症で‥・」と事情を説明し、「どうしたの?」と訊くと、美佳「歯磨きセットが見当たりません->父「どこでそれに気がついたの」->美佳「xx駅で」。
 要するに、xx駅で歯を磨こうとしたら歯磨きセットがなかった。で、落とし物としてxx警察署まで届け出たのだ。しかし、警察ではそんなことを言ってくる人物は理解不能。結果的に”何を言っているのか解らない不審者”として保護されたらしい。
 前にも落とし物をして駅前の交番に届け出たことがある。今回はxx駅だったので所轄のxx警察署まで行ったのだ。
 父「届けるのは定期券や保険証、お金とか大切なものを落とした時だけ。お巡りさんは忙しいんだから‥」と言っても、厳密な線引きは難しい。
 係官にも事情は察してもらえたようで、後は身元引受書にサインして身柄の引き取りを完了。その後、「差支えなければ写真を撮らせてほしい」と申し出があり、係官がカメラを構えると美佳はピースサイン。「ピースはいいの!」、全く何を考えていることやら・・と父は憮然。