今にも降り出しそうな曇天の朝、「バスの方がいいんじゃない」という母に、美佳「自転車で行きます」。
「それなら早めに出て・・」と急かせた母が、美佳を送り出して戻ってくると、「美佳は何やっているのかしら。折角バッグを荷台に括り付けたと思ったら、また開いて目薬を出して差し、次はリップクリームを塗って・・。後でやるという発想はないのかしら」とおかんむり。
そうは言うけど、朝食後の歯磨き・髪の手入れ・トイレのあと、玄関での目薬、リップクリームは美佳のお出かけ前の身だしなみ。いくら母に急かされても、欠かせないルーティンということかも‥。
その日の夕刻、帰ってきた美佳が玄関でいつもの質問、「今日のおかずは何?」。そんなことを訊かれても父はとっさに答えられない。すると、美佳「さんま」。台所からの臭いですぐに分かったらしい。分かってるなら訊くな!といいたいのだが・・。
夕食を食べながら、母「さんまってどう書くか知ってる?」->美佳「“秋”に”刀”に”魚”」といつもの言葉遊び。これではどっちもどっち?