バンドを換えました

　美佳が「これ、時計のバンドを変えました」といって、レシートを持ってきた。見ると、美佳の腕には真新しいピンクのバンドが・・・。それにしてもどこまで行ったんだろう？店の名前にも見覚えがないので、父「このお店、どこにあるの？」と訊くと、美佳「駅前の眼鏡屋さん」。
　ところで、料金は2,980円也。古いバンドが切れかかっていることは知っていたが、買い換えるという手もあったんじゃないの？美佳はよく時計を買い換えるので、元の時計もそんなに高くなかった筈。で、父「元の時計は幾らだったの？」->美佳「1,980円」に父は？？？
　が、ピンクのバンドが気に入っているらしい美佳を見て、父はグッと言葉を飲み込む。壊れるまでは修理して使う、ということも大切だし・・・。
　まあ時計のメカなど、高級品でなければ五十歩百歩。メガネだってレンズよりフレームの方にお金がかかる。何よりも、今まで時計という単位でしか買ったことのない美佳が、バンドだけをお洒落なピンクに換えたい、と思った気持を大切にしてやりたいので。