死神の精度
伊坂 幸太郎 著 文藝春秋 / 2005.6
ある時は恋愛小説風に、ある時はロード・ノベル風に、ある時は本格推理風に……
様々なスタイルで語られる、死神の見た6つの人間模様
死神の精度/死神と藤田/吹雪に死神/恋愛で死神/旅路を死神/死神対老女
これも面白かったです!
死を迎える人間は、最期の7日間、死神に観察されるそう。。
その死神が『可』と判断すれば死。
『見送り』と判断すれば、8日目に死なずにすむ。
その指令を情報部から受け、人間界にやってきた死神・千葉が観察した6人のお話ってワケです。
千葉のキャラがいいですね~。
千葉の台詞も、千葉の性格も、全てが可愛くて、そして、ミュージックを愛する死神!という設定がたまりません!
6つのお話、どれもよかったですが、私は『旅路を死神』が強く印象に残りました。
なんせ、泣いちゃったし・・・(笑)。
『恋愛で死神』もよかったなぁ~。
あのジャケットが『死神対老女』に出てきた時には、ちょっとしたミステリー感覚に陥ったものです。
そんなふうに読者をくすぐる伊坂さんは、本当にニクイです。
で、私も死ぬ前に死神に観察されるかな~?なんて、ちょっぴり思ったりもしました~。
千葉にはまだまだ登場してほしいです。
あっ!“春”登場しました、嬉しい!!