一原堂便り

こちらは、一原堂・朝倉同窓会です♪

朝倉高校史学部 その2

2018-08-20 | 朝倉高校

 先日ご紹介しました 史学部ですが、

今度は、毎日新聞にその活動が掲載されました。

 

 九州国立博物館 主任研究員  今井涼子氏 の寄稿文にて取り上げられました。

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 福岡県立朝倉高校は豊富な考古資料を所蔵しており、2年前の「全国高等学校考古名品展」には多くの資料を出品していただいた。その縁で同校が所蔵する、キリスト教禁止を公的に布告するために掲げられた木製の札「キリシタン禁制高札」を共同調査することになった。高札に書かれている内容を知りたい、という同校史学部の生徒たちの思いから始まった調査だった。

 共同調査に同意したものの、調査の進め方が分からない史学部員と顧問の先生は困惑していた。そこで、まず調査計画を立ててもらった。高札について知りたいことは何か、いつまでに調査し、調査結果をどこでどのように報告するのか。これが決まれば、あとは調査にとりかかるだけ。当館の歴史資料担当の研究員も交えて調査の方向性や方法を話し合ったところ、私も歴史資料担当の研究員も手応えを感じた。こちらから話したことに対して部員の反応が大変良かったのだ。同校史学部は以前から学校周辺地域のキリシタンに関する遺跡の調査に取り組んでいた。そのためキリシタン禁制高札に対する興味が高かったからだと思う。

 そこでかなり無茶な提案をしてみた。「くずし字辞典を貸すから、まずは自分たちだけで高札の文字を読んでみたら」。部員らは驚きはしたが、強い興味を示して1か月間解読に取り組むことを決めた。

 1カ月後、進み具合を確かめに同校を訪問して驚いた。高札はほとんど墨が残っていない状態で、文字の形を認識することすら難しい部分もあった。しかし彼らは他に紹介されている禁制高札を手がかりに解読作業を進め、半分以上の文字を読み取った。しかも読み取れなかった文字を〇で表示し、分からなかった部分はどこで何文字分あったのか記録までとっていた。予想を大きく上回る進み具合で、このまま一緒に解読してしまうことになった。なぜ読めなかったのか、何がわからないのか聞きながら文字の形や文章の意味を説明していった。全文解読して大意をつかむことができたので、高札に書かれた内容を知るという第1目標は達成された。調査結果は、同校の文化祭と、当館で昨年開いた「全国高等学校歴史学フォーラム」で発表された。私たちは史学部員が調査を計画通りに進めることができるよう、方法を示してヒントを出しただけだったが、朝倉高校史学部が学校にある実物資料を観察、調査して、資料が持つ意味を理解して学校の内外に向けて発信する、という理想的ともいえる展開になった。

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~顧問の先生から~ 

史学部が関係したこの記事は、史学部と九州国立博物館がコラボレーションしながら調査研究を進めた活動事例を取りあげたものです。

 史学部は以前、秋月の「キリシタン橋」遺跡についての調査を進めていた時期があり、その頃、本校内で見つかった「キリシタン禁制高札」について九博側の協力を得ながら、その解読を進め、その成果を文化祭(からたち祭)や九博で開催された「全国高等学校歴史学フォーラム」で発表させていただきました。

 派手さはない部活動ではありますが、今後とも着実に活動を進めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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