大学院の博士前期課程に進んで、まがいなりにも数年間アカデミックの世界に身を置きました。
ホント、まがいなりにもですけど。
研究成果はたいしたことないけれど発表の数だけは自信があります。
国際・国内・研究会含め10数回は発表した。
んで、いまは論文誌に出す論文かいてるんだけど。
研究を進めている間にフツフツと心に湧き出てきた思いがあります。
科学と芸術って近いんじゃないかって。
試料を作製しては測定し「今回もたいしたデータとれなかったなぁー」って日々をすごしていて
ある時突然現れるピークやスポットや曲線。
そのピークやスポットや曲線の中に潜む意味を徹底的に吟味し、一つの筋が通ったとき
その意味が理解できたとき、グラフや画像が美しく愛おしく感じられるようになる。
その作品を素晴らしいと思うからこそ多くの人に発表するし、出版する。
そして、本当に素晴らしく美しい作品は多くの人々の共感を得て支持される。
昨日、修論発表の練習をしていたときに別の研究室に進んだドクターの先輩が入ってきて、
自分の発表スライドをみて一言。
「きったねえ結果だなぁ。」
この一言に僕は先輩の美意識を感じた(イラっとするよりも先に笑)
やっぱりアカデミックの世界にも美意識はある。
いやいや、アカデミックの世界だからこそ美意識があるのかな。
卒業してビジネスの世界に、一エンジニアとして身を置くことになるわけだけれど、
ビジネスの世界にも美意識ってあるのだろうか。